ゼノブレイド2 特別執権官補佐   作:青い灰

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  レックスたち登場!



天の聖杯

「トリゴに来るのも久々だな……

  活気もあるし、空気も澄んでて

  気持ちがいいなぁ」

 

 

俺は一人でトリゴの街を歩く。

グーラで唯一の街トリゴは、

巨神獣グーラの自然の恵みを受けた

活気溢れるいい街だ。

 

 

「おっ!兄ちゃん、帝国の人かい?」

 

「あぁ、トリゴはやっぱり良いところだな」

 

「へへっ、そう言われると嬉しいぜ、

 コンゴウイワナの香草焼きはどうだい?」

 

「試食しても良いのか?」

 

「おうよ!試食と言わず、買って

  行ってくれれば俺ぁ嬉しいぜ?」

 

 

おまけに人が良い。

話しかけて来たのは魚屋の男性だ。

俺はコンゴウイワナの香草焼きを頬張る。

とても美味しい。

コンゴウイワナの味に香草が合っている。

 

 

「旨い!」

 

「だろ?」

 

「五つくらい買わせてくれ、

  みんなにも土産にするよ」

 

「流石!帝国の人は太っ腹だねぇ!」

 

 

いやー、やっぱりトリゴは良いところだ。

旅してた時はここに1ヶ月ほどいたもんだ。

 

 

「急げ!こっちだ!」

 

「何だ?」

 

 

三人のスペルビア兵が市場の奥へ走っていく。

一人はパクス軍隊長だったし。

どうしたんだろうか?

 

 

「まぁ、行けば分かるか」

 

 

俺は、香草焼きを頬張ったまま、

兵たちを歩いて追いかけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぐぁぁっ!」

 

 

おぉう。中々な悲鳴が聞こえた。

俺は香草焼きを飲み込み、

走り出した。

 

スペルビア兵と戦っているのは、

黒髪の少年と、灰色の髪のグーラ人の少女だ。

それぞれブレイドを連れている。

 

あ?なんじゃありゃ。

あの赤髪のブレイド、天の聖杯じゃねぇか。

なんであんな姿に?

 

とりあえず隠れて様子を見るか。

 

 

「レックス、今だ!」

 

「あぁ!」

 

 

逃げた。

追いかけるか?っと、そんな必要はないか。

 

二人組の前に青い炎が広がり、

行く手を塞いだ。

 

 

「なっ、何だこの炎の壁は!?」

 

「騒がしいですね」

 

 

カグツチだ。

アイツも休暇もらって街を堪能してたな。

 

さて、どうする天の聖杯とドライバー?

 

 

「せっかくつかの間の休暇を楽しんでいたのに」

 

「か、カグツチ様」

 

「カグツチ?ブレイドか?

  でも、ドライバーは?」

 

「私のドライバーは現在、

 トリゴの領事と面会中です。今は私一人」

 

「ドライバーがいない?」

 

 

ま、今の時期はブレイド一人なんて珍しいよな。

 

 

「ふははははは、カグツチ様は、

 スペルビアの宝珠とも呼ばれるブレイド。

 ドライバーなくしてもこの力、観念しろ」

 

「……翠玉色のコアクリスタル──

  成る程、まさかとは思ったけれど……

 

  パクス軍隊長、殺生は禁じます。

  彼らを生きたまま捕らえなさい」

 

「ハッ!おい、例の物を!」

 

「はっ」

 

 

パクス君、あれを使うのかぁ。

あれは確かにドライバーにとっては天敵だね。

 

 

カグツチとドライバー達が戦い始める。

 

中々見物だね。

あのレックスも中々だけど、

少女、ニアの方もブレイドとの連携が上手い。

 

あ、ニアとビャッコが遮断ネットにやられた。

 

えげつない物を開発したなー俺。

俺が開発したエーテルの流れを遮るネットだ。

 

 

「くっそぉっ!」

 

 

ん?なんか飛んで来たな。

あ、水道管に当たった。

うわー水出てきたよ、カグツチ大丈夫か?

 

属性的に力が出なくなるんだよな。

後でタオルでも買ってやるか。

 

 

「水!?」

 

「今じゃレックス!」

 

 

あ、レックスのヘルメットの中になんかいる。

え、あれセイリュウじゃね?

ちっちゃ!なにがあったし!?

 

 

「「バーニングソード!!」」

 

「くっ!?」

 

 

うっわ、水流れてんのに。

あの炎すげぇな。

 

 

「ホムラ!」

「はい!」

 

「逃がすな!追え、追えー!」

 

 

逃げたか。

 

 

「この水流の中であの炎、

  やはり天の聖杯───」

 

「だな」

 

「うわっ!?お、オウカ殿!?」

 

「覗きなんて、趣味が悪いわよ」

 

「ははは、してやられたな、

   カグツチ、パクス君?」

 

「も、申し訳ありません……」

 

「はい、香草焼き」

 

「え?」

 

「食べないか?」

 

「あ、頂きます」

 

「私の分は?」

 

「あるからちょっと待て」

 




  オウカの外見ですが、
  現在は、灰色のメレフの軍服、
  背中にディクソン軍刀背負って、
  白い髪に、青い目です。
  

  ……正体に気付いた人はいないよね?

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