天災
額から一雫の汗が流れる。
それは、目の前にある光景があまりにも無残だったから。 ほんの数分前までは活気に溢れていたであろう街並みは巨大な力で風化したように滅茶苦茶になっている。 空を舞って周囲を見て、気づくここにはとてもいい街だったんだろう、っと
禍々しいオーラを放つ刃は、 巨大な刀と共に踊る。まるで小規模の花火が咲くように常識を超えた速さと力が空を埋めるように爆発させる。彼女は神々しい格好していた。白と紅色のドレスコードを纏い背丈からすれば、恐らく少女と呼べるくらいの年齢だろう。 その手に握るのは、少女の身の丈を悠々と超えるであろう光を形容させたような純白の長刀、罪深きものを裁くため、斬るということに特化した刃は全ての闇を浄化するかのように神々しく輝く。
少女はただただ泣いていた。鮮血を浴びたような姿で。シルクのような材質なのか綺麗には見えた が、その鮮血は全てに恐怖感を与えている。そして、少女は罪人を断罪するように命を狩る行為を繰り返している。
憂いげな少女を思わせる声音だった。だが、降り下ろされるその刃は確実に人間を殺すための
殺人道具となって襲い掛かってくる。
少年は断罪するようにと迫った刃を真正面から受け流し弱々しくすぐに折れてしまいそうな少女の足に突き刺すというより抉るかの様に少年の脚が叩き込まれる。風に吹かれ飛んでしまった枯れ葉のように少女は、空中で舞い、その隙に少年は剣を二つ出し構えると同時に剣の刃には妖気のようなものが包み込み、少年は自身を投げ出す様に二つの剣で舞うように大きく薙ぎ払った。
生み出される斬撃は迷いなく少女を殺すために放たれた剣閃。しかし、少女はそれを見てくるりと斬撃を撫でるように紙一重で躱した。
剣を鞘に納め、少年は疲労の籠った嘆息 を付きながら少女を見つめた。
「君も私を殺しに来たのですね、ですがそう易々と殺される訳にはいきません!!」
少年は彼女の言葉に先ほどより大きい嘆息を付いて、二つ剣の柄を再び抜いた。
「そういえば、君の名前は?僕は、
少年の思いだしたような質問に少女は目を丸くすると愛らしい笑顔を浮かべ
「私は
少女も、少年と同じように断罪者を思わせる長刀を構えながら質問を返す。
少女と少年は互いに名前を交換し殺し合いが再開された。
でもそれもすぐに終了する
空から手紙が降ってくるという形で
少女はその好奇な物を発見する。
『零泉咲夜殿へ』と
その手紙の封を切り文章を読んだ。
『悩み多し異才を持つ少年少女に告げる。
その才能を試すことを望むのならば、己の家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨て、我らの“箱庭”に来られたし』