飛行機を設計した奴を登場させる...つもり。
2019/10/04 13:57 追記
単位が間違っていたので修正しました。
申し訳ありません。
こんにちは、アレクシア・フォン・デグレチャフ少佐です。
...この挨拶も定型文になってきましたね。
さて、本日は協商連合国に攻勢をかけるための準備...司令部にて会議です。
「おっと、来たか。ゼートゥーアのお気に入り。」
「ターニャ・フォン・デグレチャフです。少佐を拝命しております。」
「アレクシア・フォン・デグレチャフです。同じく、少佐を拝命しております。」
「ああ、知っているとも、白銀達よ。今日は、今後行われる冬の攻勢についてだ。」
極寒の冬に、攻勢をかけるのですか。兵站がもちませんね。
できれば越冬が最善ですが...。
「...失礼ながら、小官は越冬を具申致します。」
ターニャも兵站のことを心配しているようですね。
しかしそれは、参謀達も分かっているはず。つまり、何か裏があるということではないでしょうか。
「白銀の言いたいことはよくわかる。兵站について、だろう?」
「...はい、ルーデルドルフ准将閣下。最初はよいかもしれませんが、侵攻速度に対し兵站が追いつかないかと。」
「白銀の妹よ、貴官はどう考える?」
ええと、なぜここで私なのでしょうか...。
しかし、指名されたからには答えなくてはいけません。
「そうですね、兵站については、ここにいる全員が、どのような状態になるか理解していると思います。ですが、それを知っていて尚、攻勢に出るということは.....。」
「ほう、流石はゼートゥーアを唸らせるだけはある。続けたまえ。」
......しかたないのです、おおよそ思いついている案を出してみましょう。
「そうですね、攻勢、といっても兵站にそこまで負荷をかけない程度の陽動であると、確信致します。攻勢が陽動であるならば、本命は......。」
「...成程。仁川上陸作戦...強襲上陸か。」
ターニャも思いついたようですね、冬に攻勢をかける意味、成功すれば勝利は確実。
西暦世界の第二次大戦後、朝鮮戦争が勃発しました。
当初、共産陣営...北部側が圧倒的であり、南部側は釜山が最後の砦となっていました。
そこで、当時の朝鮮戦争に介入していたアメリカ軍の司令...ダグラス・マッカーサーがこの作戦を発案、成功させました。
これによって南部側は盛り返しましたね。
「流石だ、双子の白銀。では、どこに強襲上陸するのがよいと思うかね?」
...ルーデルドルフ准将閣下も、ゼートゥーア准将閣下と同じでイジワルですね。
「...フィヨルドですね。ここを押さえることができれば、他国からの援助をほぼ断ち切ることができますし、天然の要塞です。連合王国のロイヤルネイビー相手でもどうにかなります。」
「...やはり、貴官らはすばらしい才能だ。姉は戦闘において臨機応変に対応可能、妹は全体的な作戦を練ることができる。これほどまでに戦争に長けた姉妹はおるまい...。」
褒められているのでしょうか...。あまりうれしくはないですね。
「フィヨルドを押さえた後、素早く周辺の港を押さえつつ、さらに北方の港も押さえるべきかと。」
「ほう、なぜだ?」
...あれ、空気が変わりましたね。フィヨルド以降は、誰も考えておられなかったのでしょうか。
「...敵に勝つには、敵を知れ、と。フィヨルドを押さえられた協商連合国は、もはや敗北しかありません。で、あるならば、政府の要人は必ず他国へ逃亡し、亡命政権を作るでしょうね。」
祖国が併合されず、帝国と共に歩むということを知らずに。
「...そういうことか。確かに亡命政権など作られては、脅威ではないが面倒だな。よろしい、その案を採用しよう。いや......ええい、この際だ。君の思う最高の作戦を、教えてくれないか。」
ええと、どんどんハードルが高くなっていませんか?
「...はい、大丈夫です。フィヨルドを押さえた後の魔導大隊は、先ほど述べた通り港の確保へ動きます。それに合わせて少数の海軍、陸軍もサポートをお願いします。陽動の軍はそのまま戦線を維持、新型の爆撃機...戦略爆撃機を用いて敵前線軍の背後へ浸透、兵站を破壊します。......これで、協商連合国帝国戦線の軍は壊滅的ダメージを受けると確信します。」
「そういえば、爆撃機による兵站破壊は君の論文だったな。ここで試そうというのか、よかろう。」
「はい、ただ、現在の戦闘機では、新型爆撃機についていけないかと思われます。」
「ああ、それについては問題ない。君にも黙っていたが、新型爆撃機の生産が決定すると同時に、新たな戦闘機も配備されることが決定していたのだ。既に、配備済みというわけだ。」
爆撃機だけではなく、戦闘機までも...?
「さて、憂いは無くなった。諸君、作戦決行は三日後だ、くれぐれも漏らすなよ。」
一体、設計したのはどのような人物なのでしょうか。
ドクトルならば、もっと狂ったものを作るはずです。
どんな外観に仕上がっているのか気になって、ターニャと一緒に飛行場まで来ました。
「およ?ヤッホー、君達、見ない顔だね。新しく配属された子達かな?」
「ああ、間違ってはいないな。」
「ええと、まあ、そうですね。あなたは?」
「ああ、ボクは飛行機の設計や整備をしている、クリスタ。クリスタ・フォン・ツェッペリンっていうんだ、よろしくね。」
...今、ツェッペリン、と聞こえましたが、まさか...。
「クリスタ、だな。整備兵か。私はターニャ・フォン・デグレチャフだ。帝国より少佐を拝命している。よろしくな。」
そ、そうでした、飛行機を見に来たのです。
とりあえず、自己紹介です。
「ええと、私はアレクシア・フォン・デグレチャフです。同じく少佐を拝命しています。」
「ええっ、二人とも少佐なんだ!それに...君が、戦略爆撃機構想の原案の、アレクシアかい!?」
なんですか、その構想は。私はまったく知らないのですが...。
「ええと...。」
小一時間ほど押し問答されてしまいました。
「ごめんなさい、つい、興奮してしまって...。」
「いいのですよ、クリスタ。ええと、飛行機、の、こと、を.....。」
なんですか、この爆撃機は。
この爆撃機...知識にあります。
西暦世界の第二次世界大戦終了まで、ドイツの空を飛んだ航空機。
『Ju 88』...に似ています。まったく同じというわけではなく、多少の違いはありますが...。
「...クリスタ、この爆撃機は...?」
「流石はアレクシアさん、これはボクの設計した爆撃機の中でも、高度29000までを飛べる爆撃機で、試験運用のときの最高速度は260ノット!本当は、機関砲とかつけたかったんだけど、爆撃機での運用だから、速度を維持できないと思って断念したんだ。機体名は『Zeppelin B-67』だよ。ボクの名前が入ってるんだ!」
......。とんだ化け物ですね。
高高度爆撃機とは聞いていましたが...。
要求水準を軽々と上回っているなんて、誰が予想できるのでしょうか...。
「...こんな爆撃機、連合王国どころか合衆国でさえまだ、開発していないだろうよ。とんだ才能が転がっていたな。」
「まったくですね...。ええと、『Zeppelin B-67』でしたっけ。どこが一番気に入ってますか?」
「そうですね、やっぱりこの...翼ですね。爆撃機なので、敵機に狙われやすいという弱点がありますが、翼を通常の1.5倍ほど厚くしています。多少弾が当たった程度、へこみで済みますよ!」
厚みを増しているのに、高度も速度も化け物なんですか。
一体どういう設計をすればこうなるのでしょう...。
「爆撃機については、わかった。クリスタ、あっちの飛行機はなんだ?」
「あれは新しい戦闘機です!あれもボクが設計しました!えっと、機体性能は、爆撃機と同じ高度29000を超える高度まで上昇可能、試験では高度29000で最高速度404ノットを記録。ただ、機体を傷めるから現実的には380ノットかな?ちなみに、試験で上がった最高高度は45900付近、それ以上は操縦者が吐き気を催したため断念したよ。」
「...高度29000で、380ノットだと?これまた化け物だな。」
「誉め言葉として受け取っておくよ。機体名は『Zeppelin K-36』だよ。覚えてね!」
これほどまでの設計の才能、すばらしいです。
帝国の航空機は、安泰ですね。
「クリスタ、ありがとう。このような航空機があるならば、帝国は有利に事を成せそうだ。」
「クリスタちゃん、またね。」
「はい!また会いましょう!その時は、もっとたくさんの飛行機のことを教えてあげます!」
「ターニャ、見ましたか、あの航空機...。」
「ああ。第一次大戦を経験していないこの世界で、あれほどの設計をする整備兵、か...。いつか私達も何かの縁で世話になるかもしれない、仲良くしておこう。」
ありえません、あの戦闘機、多少は違うものの、『Ta 152』にそっくりでした。
違いと言っても、外観の塗装、機体の流れるようなラインなどなど。
基本的な部分はほとんど同じです。
「世界最強のレシプロ機、ですか...。」
「しかもそれを設計したのが、ツェッペリンとはな。偶然なのか?」
「そればっかりは。ただ、クリスタのおかげで帝国がかなり有利であることを知れたのは、大きいですね。」
「...そうだな。」
ちなみにクリスタは女の子です。
航空機の名称についてはあまり考えてはいけません。
Zeppelin : ツェッペリン
B : Bomber (爆撃)
K : Kämpfer (戦闘機)
数字 : 適当
まだそこまで継続していませんが、感想など。
-
良い
-
まあまあ
-
イマイチ