「ターニャ...もっと。」
「......仕方ないな...んっ......。」
ターニャと私の執務室。
昨日は、アレーヌ市でショッキングな映像を見てしまいました。
吐くほどではありませんでしたが、日を跨いでも思い出すほど強烈でした...。
今日も思い出してしまい、沈んでいるところをターニャに慰めてもらっています。
「アレクシアが落ち着くまで、甘えていいからな。」
「...はい、今日の仕事もあるのに、ごめんなさい...。」
「そんなことよりも、お前の方が大切だ。ただし、落ち着いたら、手伝うんだぞ?」
「はい、ターニャ...。」
「失礼しますッ!少佐...ど...の...。し、し失礼しました!!」
「待てッ!セレブリャコーフ少尉!貴官は何か誤解しているッ!?」
「待ってくださいヴィーシャ!!」
た、ターニャといちゃいちゃしているところを、ヴィーシャに見られてしまいました...。
「い、いえ...。お二人の仲ですから...わ、私は黙っていますから!命だけは!」
「いや、すまない、取り乱した...。いやなに、アレクシアが昨日の事を思い出してしまって、気分が悪そうだったからな?」
「......(それでも、キスまでするものなのでしょうか...?眼福でしたが...。)」
「何か言いましたか、ヴィーシャ?」
「いえ!何も!」
軽蔑、されるでしょうか。
同性の、しかも姉妹で、だなんて...。
普通の人からしたら、気持ち悪いですよね...。
「...ヴィーシャ。軽蔑、しましたか?」
「...?どうして軽蔑などしなくてはならないのですか?」
ヴィーシャは、優しいです。
嘘でも、そうやって言ってくださるのですから...。
「お二人が、そういう仲だとしても、私は応援しますよ。だって...。」
「...?なんですか?」
「い、いえ。そういう気持ちを持ってしまったならば、仕方のないことだと思います!そ、それに、外野である私が何も言うことはありません!!」
そう、でしょうか...。
私は、ターニャのことを、愛してしまっています。
どうしようもなく、大好きです。
ですが、この気持ちをターニャに伝えて、拒絶されることが怖いのです...。
ターニャは優しいですが、姉妹で、恋愛、という意味で愛している、というのは...。
「...セレブリャコーフ少尉。ありがとう。貴官は、優しいのだな。」
「いえ!」
「それで、何の用だ?」
...考えても仕方ありません、このことは夜にでも、考えましょうか...。
今は、ヴィーシャの報告を聞きましょうか。
「は、はい。例の作戦の、第二段階、『北部戦線の後退』が完了したそうです。また、参謀本部によって後退に伴い放棄する塹壕の下すべてに、爆薬を設置させたそうです。敵が塹壕に入るのを確認次第、空爆開始と共に爆破殲滅する...そうです。」
...成程。塹壕ごと敵を爆破、ですか。
確かに、それならば空爆で仕留めきれない分まで殲滅できますね。
撃ち漏らしも少なく済みます。
「成程、参謀本部が作戦の穴を埋めてくださったか。ありがとう少尉、仕事に戻ってくれ。」
「ヴィーシャ、ありがとうございます。...さっきのことは、他言無用、ですよ?」
「もちろんです!」
- - - - side ヴィーシャ
まさか、少佐殿お二人が、そういう仲だった、なんて...。
仲の良い姉妹だな、という認識でしたが、あの雰囲気では...。
あのような美しい愛を、穢してはなりません。絶対に。
私に、そういう趣味はありませんでしたが...あのお二人を見ていると...。
私だけでも、応援します。私だけでも、お二人の愛を守るのです。
「それにしても...はぁ。これで一か月は頑張れますね!」
- - - - side アレクシア
そろそろ、寝る時間、です。
ターニャに、私の気持ちを、伝えるべきなのでしょうか...。
ヴィーシャはまだ何か、勘違いしているようでしたが...。
「...アレクシア。少し、いいか?」
「はい、何ですか?」
「これを聞くと、アレクシアは、私の事を、嫌いになるかもしれない。」
どうしたのでしょうか。私が、ターニャを嫌いになる?
どのような内容でも、嫌いになるなんてありえません。
「......?なりませんよ、絶対に。誓ってもいいですよ?」
「...そうか。実は、な...。私は、お前の事を、愛している。」
どうしたのでしょうか、改まって...。
「...?私も、ターニャを愛していますよ?」
「いや、そういうことではなくて...うまく説明できないな...。」
どういうことなのでしょう...?
「...アレクシアッ!」
「はい...んむっ...!」
あ、え、ええと...どうしてキスされているのでしょう...。
「...ターニャ、どうしたのです?」
「...お前は、姉妹で、キスなんてして、気持ち悪く、無いのか?」
...。
「...ターニャは、私とキスをして、どう思っているのですか。」
「それは...。」
「気持ち悪い、ですか?」
「そんなことは無い!むしろ、もっとしたい!」
...もしかして、ターニャも私と、同じ気持ち、なのでしょうか?
「あはは...ターニャの言いたい事、なんとなく分かったかもしれません。ターニャは、私の事を、妹としても好きですが、それ以上に...ということですか?」
自分で言っていて、顔が熱いです...。
「ッ......そう、だ。私は、お前のことが好きだ。どうしようも、なく...。」
「なんだ...両想い、だったのですね...。ターニャ、私も、ですよ?」
「......。あっはっはっは!!」
「あははは...でも、良かったです...。」
本当に、良かったです。
「そうだな。なんだ...相思相愛、というやつだったのか。」
「本当に。思考が近い、似ているとは昔から、散々言われてきましたが...。」
「まさか、まったく同じことを考えているとはな。」
「では、ターニャ。これで、心おきなく、楽しめますね。」
「そうだな...。アレクシア、大好きだ。」
「はい、私もターニャのことが、大好きです。」
...おはようございます。
昨夜は、夜のテンションといいますか、それに近いものがあったのでよかったのですが...。
「な、なあ、アレクシア。昨夜の事...夢ではないよな?」
「はい...ターニャ。私はターニャを、愛しています。」
「...だよな...。...変に意識してしまって、仕事にならん...。」
お互いの気持ちを知ってしまったせいでしょうか...身が入りません...。
今まで、ずっと一緒だったからこそ、なんだか恥ずかしいです。
「...ターニャ。...んっ。」
「...ありがとう、アレクシア。そうだな、さっさと終わらせようか。」
戦況の話でもして、気を紛らわせましょうか。
「はい。例の作戦も、共和国軍が上手い具合に塹壕に入ってくれるまで時間がかかりますからね。明日か、明後日くらいには状況が動くでしょうか。」
「そうだな。ここまでは準備だ、空爆、爆破。その後の、敵軍が再び戦線を構築するまでのロスタイムで、電撃的に首都まで行かねばならん。」
西暦世界の、ナチスドイツの電撃戦は見事、としか言えません。
あれだけ電撃的に、突破、浸透、包囲殲滅が可能ならば、我らが帝国も安泰です。
「はい。先鋒は私達ですね。クリスタちゃんの航空機部隊も、爆撃ついでに来てくれるらしいです。」
「それは、心強いな。戦車など地上部隊がまだ揃っていない為、行き過ぎて孤立無援になることだけは気を付けねばな。」
ただし、ナチスドイツと違って、航空機は優秀であり、魔導師という大きな力がありますが、戦車や陸軍がまだまだです。
航空優勢だけで、押しきれるでしょうか...。
クラスター爆弾などの新兵器に頑張ってもらうしかありませんね。
「ではターニャ。さっさと今日の仕事を終わらせて、...たくさん、いちゃいちゃしましょう?」
「...そうだな。」
百合回でした。
相思相愛に気づいた姉妹、激化しそうな戦争。
美しい愛を、私は、戦争を使って、引き裂くべきなのか?
百合を引き裂くとは、それは大罪だ。到底許されることではないッ!
まだそこまで継続していませんが、感想など。
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良い
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まあまあ
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イマイチ