二人の銀翼   作:アレクシア少佐

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早くも40話!


40 連合王国参戦

こんにちは、アレクシア・フォン・デグレチャフ中佐であります。

 

今日は、南方で暴れ続ける、元共和国軍の残党を掃除する準備です。

明日、お掃除を決行します。

これは、参謀本部の意向でもあります。

 

「さて...準備、確認はヴァイス大尉とセレブリャコーフ中尉に任せるとして...。アレクシア、今回の任務、間違いなく連合王国が少なからず介入してくると思うのだが。」

 

「そうですね、私もターニャと同じ意見です。私達だけで作戦を考えてもよいですが...折角ですし、『砂漠の狐』と共同作戦というのはどうでしょう?」

 

「...成程。有能な将校と、少しでも仲良くなっておいて損は無いな。」

 

南方軍司令部へ、『砂漠の狐』に会いに行きましょうか。

 

 

 

 

 

 

 

「参謀本部直属戦闘団隊長、ターニャ・フォン・デグレチャフであります。階級は中佐を拝命しております。」

 

「...同じく、参謀本部直属戦闘団副隊長、アレクシア・フォン・デグレチャフであります!階級は中佐を拝命しております!」

 

「ほう...話には聞いていたが、貴官らが『白銀』『白百合』か...。私は南方派遣軍、軍団長、ロメールだ。階級は少将を拝命している。」

 

...やはり、ですね。

 

さて...どう、攻略しましょうか。

 

 

 

 

 

- - - - side ロメール少将

 

帝国がイルドアと開戦している間も、元共和国の連中は手を休めることなく、頑張って攻撃してきていた。

現在も、相変わらずである。

 

元々、南方派遣軍は補充兵と予備役からなる新編の、軽装師団と、ライン戦線でかなり損耗している師団の寄せ集め、といったところだ。

奴らを掃討してやるどころか、防衛するだけでも厳しい。

 

イルドア戦が一週間も経たずして終わったのは幸運だった。

 

なにせ、再三と参謀本部へ懇願していた『マトモな援軍』が来ることになったのだ。

 

先進的な作戦を考案する少女。

考案された作戦を確実に実行する少女の双子の姉。

戦闘においてはまるで一つの生き物のように戦う、双子の少女。

 

他にも様々な話を聞くが...各方面司令部の評価、現場からの評価、総じて賞賛されているらしい。

 

その一方で、対共和国戦において...双子の片割れが負傷した際、平静を保てず憎悪のままに敵を、消し去った、という噂もある。

 

そんな彼女達が、目の前に立っている。

 

噂通りの、華奢で、およそ軍服など似合わない少女達。

だが、その顔は同年代の子供と比べると違和感しかない面構えをしている。

 

「君達が援軍として来てくれて、とても嬉しく思う。名声、噂は聞いている。」

 

「はっ、過分な評価であります。」

 

「...挨拶しに来ただけではなかろう。話を聞かせてくれ。」

 

非常に合理的、効率的な作戦が殆どな彼女達のことだ。

挨拶だけではあるまい。

 

「...我々は、明日にでも共和国敗残兵共を掃除する予定であります。これは参謀本部の意向でもありますが...こちらの司令部と共同で行えないものかと思いまして。」

 

「私達だけでも、掃除は可能かと思われますが...イルドアがすぐに降伏した以上、連合王国は間違いなくこちらに介入してくるかと。」

 

「故に、不測の事態、または君達が万が一やられてしまった場合...備えておけ、ということか。」

 

「「話が早くて助かります。」」

 

...彼女達は、参謀本部直属。

独断専行権とも呼べるものがあるにも関わらず、冷静に話をしてくれる。

 

「承った、君達のことは信用している。南方派遣軍とはお粗末なものだ、防衛だけでも精一杯なのだ。期待はしないでくれ。」

 

「...私達も彼らを見ましたが...軍隊とは名ばかりの、あれではカカシですね。」

 

...痛いことを言うな。だが、事実である以上仕方がない。

今は地雷などを埋めて、どうにか防衛できてはいるが...。

 

「しかし、あのようなカカシばかりであるのに、防衛できているのは閣下の戦略の賜物であると確信します。」

 

「嬉しいことを言ってくれる。先進的な作戦を立案する、と聞いている君達からそう言われるのは、誇らしいな。」

 

10歳前後の少女達。

だが、話をしてみれば中身は歴戦の将校だと言われても全く不思議ではない。

 

もしも敵だったならば...恐ろしい才能だ。

 

「...さて、本題に入りましょう。まずは、本日の夜、先行偵察を行いたいのでありますが...。」

 

「明日、奇襲という形で掃討作戦を行うのだろう?こちらの意図が露呈しかねないが。それに、偵察部隊は出しているはずだ。」

 

どんな作戦を、と思ったが、まさか先行偵察とは。

 

「こちらの空軍で偵察をしているかと思われますが...昼間であればそこまで近づけませんし、夜間は視界不良であると思います。それに、航空機ですから、燃料、敵の迎撃などの問題もあります。故に、情報の偏りがあると思われる為、まずは情報収集すべきかと。」

 

「偵察には、我々の戦闘団のファントム隊を使いましょうか。彼らならば、たとえ捕捉されても逃げ切ることが可能であります。」

 

...それは、本当なのだろうか?

現状、こちらの航空機も、敵の航空機も、似たり寄ったりな性能だ。

当然と言えば当然だが、どこかの国が少し抜きんでた性能のものを作れば、各国はそれを追い越すために力を注ぐ。

 

いや、彼女達の武勲を聞いていた中で...ライン戦線の敵軍を殲滅した際、恐ろしい速度で、相当な高高度から爆撃したという話があったような...。

ならば、同様に恐ろしい戦闘機が作られていても不思議ではないか。

 

それに、偵察によって得られる情報の不足、指摘されてみれば確かに、その通りだろう。

 

「では、そちらの航空部隊に偵察を任せるとしよう。」

 

「「はっ!」」

 

実に、話しやすい指揮官だ。通常ならば、何らかの形でモメるものだが...。

衝突することなく、妥当な落としどころへ持っていくとは。

 

「ロメール少将閣下。今後とも、宜しくお願いしますね。では。」

 

...本当に、子供とは思えない表情をするな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

- - - - side アレクシア・フォン・デグレチャフ

 

「ロメール閣下、ゼートゥーア閣下にも負けないくらい、知性溢れる方でしたね。」

 

「そうだな、あのような司令官は貴重だ。是非とも、生き残って頂きたい。」

 

少し話をした程度ですが、ロメール閣下もゼートゥーア閣下同様、非常に有能な方ですね。

 

正直に言って、南方派遣軍の兵はどれもこれも...弾除けになればよい程度です。

いえ、本当に。

 

戦場ですし、怯える気持ちも分からなくはないですが...。

非常に士気が低いのです、寄せ集めと言っておられましたが、納得です。

 

「...しかし、これほどまでに士気が低いとは思いませんでした。」

 

「まったくだ...ライン戦線に居た者たちはまだマシだが...補充、予備役が酷い有様だな。よくもまあ、これを使って防衛できている。」

 

「流石は、『砂漠の狐』、と言ったところですね。」

 

しかし、ロメール閣下とてこのような軍では防衛が限界なのでしょう。

私達が掃討しなければ、終わりませんね。

 

「さっさと掃除するに限るな。」

 

「...!デグレチャフ中佐殿!」

 

「ヴァイス大尉、どうしました?血相を変えて...。」

 

「連合王国が...帝国に対し、宣戦布告致しました!!」

 

...やっぱり、ですね。

協商連合、共和国、王国の国民の恨みを連合王国へ向けてやったのですから、今更帝国にすり寄っても無駄だと気付きましたか。

 

「ああ、案の定だな。だが、このタイミングで...か。」

 

「ヴァイス大尉、報告ありがとうございます。しかし、明日の掃討作戦には変更ありませんので、準備に戻ってください。」

 

「...はっ!」

 

予測通りでしたが...明日の掃討作戦次第ですね。

どの程度の支援をされているか分かりませんが、さっさと終わらせなければ連邦が来てしまいそうですね。

 

「...概ね想定通りだが...面倒だな。我々もおそらく、連邦が宣戦してこなければ、掃討作戦終了後に連合王国戦へ向かう事になるだろう。」

 

「そうですね。まあ...奴らの強みはロイヤルネイビー、海軍です。最新戦闘機、爆撃機が揃いつつある帝国空軍で焼けば問題はなさそうですが...。」

 

「対艦攻撃用も、少しずつだが製造されているようだぞ。...お前のおかげだ。」

 

「きゃっ!きゅ、急に撫でないでください...。」

 

......ターニャに撫でられるのも、悪くないですね。




やっと連合王国参戦。

おせえよ、と言いたいですが、史実でもポーランドとか見捨てましたし多少はね?

まだそこまで継続していませんが、感想など。

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