こんにちは。
はい、アレクシア・フォン・デグレチャフであります。
南方の共和国軍残党の掃討作戦は概ね成功しました。
また、敵軍司令の、ド・ルーゴ将軍とその部下たちを無事、捕虜...?としました。
いえ、勝手に臨時政府を宣言した連中ですが、彼らの祖国はとっくに降伏しているので、捕虜という扱いはどうなのでしょうか。
まあ、細かいことは参謀本部の皆様がやってくれるでしょう!
その後、南方が片付くまではロメール少将は離れられないらしく、祝勝会は現地で行ってきました。
色々な話をロメール少将と致しましたが、すぐに意気投合できました。
私達と話が合う人なんて、ゼートゥーア閣下以来ですよ。
祝勝会が終わり、帝都へ戻った途端に参謀本部からの呼び出しです。
...今回はお休みはないのでしょうか。
「『双翼』、南方での掃討作戦、御苦労。少しトラブルがあったようだが、完遂してくれたようでなによりだ。」
「「はっ!」」
「...ルーデルドルフ閣下、ひとつお尋ねしても?」
「ん?なんだ。」
「その...『双翼』というのは?」
勝手に二つ名を増やされては困ります。
私達の知らないところで増やされても、呼ばれた時に対応できません!
「ああ、『白銀』『白百合』、貴官らは常に二人で行動しているだろう?故に、二人合わせて『双翼』ということだ。」
...まったくどういうことか分かりませんが、そういうことなのだ、と思っておきましょう...。
「...理解しました。して、今回は何故呼ばれたのでありましょうか?」
「連邦に潜り込ませているスパイから、連邦が西へ...帝国側へ何やら色々と送っているようなのだ。」
言葉を濁されてはいますが、おおかた戦争の準備...といったところでしょう。
「故に、だ。奴らがこちらへ攻め込んでくる前に、ちょこまかと小細工をしてくる連合王国をどうにかしようと思ってな。」
...連邦が準備を開始したのならば、あまり猶予はありませんね。
しかし、連邦と連合王国に挟まれ、なおかつ連邦へ遠征軍派兵などの援助を行われれば非常に厄介です。
「...理解致しました。確かに、小官もそれが最善であると愚考致します。」
「小官も同意見であります。ですが...それでは、東方軍が多少薄くなってしまうのでは?」
「そう言うだろうと思っていた。その心配はない、協商連合国より、義勇兵派兵をするという文書が送られてきている。また、イルドア王国も同様だ。」
...明らかに、敗戦国への帝国の戦後復興援助が効いていますね。
国民からしてみれば、自分達が招いた戦争であるのに、戦勝国から搾取されると思っていたところ、援助されれば恨むに恨めないでしょうね。
「で、ありますか...練度は低いでしょうが、防衛するには十分でしょうね。」
「それで、だ。貴官ら、参謀本部直属戦闘団には連合王国攻略作戦を遂行してもらいたいのだが?」
一軍ではなく、戦闘団規模で?
「...連合王国との海峡を、ロイヤルネイビーをどうされるおつもりで?」
「北洋艦隊で叩き潰す案もあるにはあるのだが...おそらく、そこまで効果は出ないであろうな。故に、『白百合』発案の航空機による対艦攻撃に、ツェッペリン設計士が手掛けた航空機を用いて実行するつもりだが。」
......流石は、ゼートゥーア閣下。
点と点を結びつけることは朝飯前、ですか。
「本当は、対連邦用に生産していたものだが...連合王国の海軍を潰す役目でもよかろう。連合王国戦に回せる航空機の数は、戦闘機が300機、爆撃機が100機だ。」
「失礼ながら、閣下。私達には、指揮しきれないと具申致しますが...。」
「ああ、かまわん。これらは参謀本部が直接指揮を執る。無論攻撃のタイミングは、貴官らに合わせてもよいぞ?」
大盤振る舞い、ですね。
それほどまでに、信頼されていることは非常に喜ばしいです。
「...了解であります。」
「閣下、...海軍をある程度撃滅した後、連合王国本土を空襲でありますか?」
「理想は、な。海軍の撃滅だけでも十分な戦果だ、後続の帝国陸軍を送ることが可能になる。」
「理解致しました。」
「作戦開始は、一週間後だ。開始時間は、追って連絡しよう。それまでに十分に準備しておけ?」
「「はっ!連合王国強襲任務、拝命致します!」」
「......ターニャ、戦争に次ぐ戦争、ですね。」
「そうだな...だが、概ね予想通りだ。だが...連合王国を、電撃的に早期決着できるだろうか...。」
そうなのです、参謀本部が直々に相当な数の航空機を運用するといっても、ファントム隊ほどの練度ではないでしょう。
そのため、ある程度はファントム隊が援護しなければなりません。
「今回の作戦、私達の出る幕は少なそうだな。殆ど、第43戦術戦闘飛行隊が働くことになるだろう...。」
「そうですね。...メアリーも、あの隊長には苦労しているようです。...久しぶりに、一緒に...。」
若干のトラウマがありますが...士官学校、戦場を経て成長した、と信じたいです。
「...そうだな。第43戦術戦闘飛行隊には、掃討作戦では敵右翼を任せたりと、かなり無理をさせたからな...たまには、労わってやろう。」
「...ターニャ中佐!アレクシア中佐!な、何用でありましょうかっ!」
...メアリーは、変わってしまったのです。
この前まで、私達を問答無用で抱きしめていたのに...。
「メアリー、今日は軍人として、ではなく、メアリーの友人として、です。」
「すっかり帝国軍に染まってしまったな。」
「......アレクシアちゃん!!!ターニャちゃぁん!!!」
プライベートであることを伝えるや否や、抱きしめられてしまいました。
久しぶりにメアリーに抱きしめられましたが...嫌ではありませんね。
「...今日は、一日一緒に居てあげますよ。寝る時も一緒です。」
「...本当っ!?ありがとう...。」
なんだか、溜まっていたものが溢れ出たかのように泣き出してしまいました。
とりあえず...抱きしめて、落ち着くまで待ちましょうか。
泣き止み、落ち着いてからメアリーは、ポツリ、ポツリと悩みを話し始めました。
知人が私達しかおらず、イルドア以降、ここのところ作戦続きで寂しかったこと。
第43戦術戦闘飛行隊隊で唯一の女性であるため、男共の視線がつらいこと。
......隊長が、戦場へ行くと豹変してしまうこと。
様々な悩みがありましたが、特に大きいものはこの三つみたいです。
「作戦続きだったことは...仕方がない、といえばそれまでだが...。」
「はい、私も分かっています。帝国参謀本部からの任務ですし...。」
「男共の視線、ですか...確かにメアリーは、胸が大きいですから、仕方ないとは思いますが...。」
じー、とメアリーの胸を見ます。...少し、羨ましいのです。
「アレクシアちゃんとターニャちゃんに見られるのは、その、嬉しいですけれどね。」
「...どうして照れているのだ。私達にそんな趣味はないぞ?」
......ターニャ、寝ているときに私の胸をまさぐっているのは知っているのですよ。
そ、そりゃ戦場では癒しが少ないかもしれませんが...それを、私の胸に求めるのは間違っているのです!
こ、これはこれとして。
「ルーデル大尉が豹変してしまうのは...どうしようもないな。」
「そうなんです...。ですからせめて、二人とお喋りしたり、息抜きがしたくて...。」
メアリーは、今では私達の理解者と呼べるほど、大切な人だと思っています。
ヴィーシャは、ヴァイス大尉やほかの大隊メンバーとは馴染みですから問題ないと思いますが、メアリーはまだこれから、ですからね。
「...暇な時間に限りますが...いつでも、お話しますよ?メアリー。」
「私も相談には乗ろう。メアリーは、私達の大切な仲間なのだから、な。」
「うう......二人とも、大好き...!」
ああ...また、泣き出してしまいました...。
メアリーと打ち解けた回?
まだそこまで継続していませんが、感想など。
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良い
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まあまあ
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イマイチ