「ヴィーシャ!」
「はっ!何でありましょうか!」
こんにちは、アレクシア・フォン・デグレチャフです。
連合王国攻略作戦まで、まだ時間がありますので、本日は戦闘団の皆さんと懇親会、のようなものをしております。
南方での戦勝会も兼ねております。
「...今日は、無礼講、ですよ?そんなに畏まらなくても。」
「あはは...すみません、一度ついた癖はなかなか...。」
「今日は楽しんでくださいね、ヴィーシャ。」
「はい!」
...戦時ですから、料理はイモがほとんどですが。
魔導大隊と航空部隊は割と顔を合わせる機会が多いですが、地上部隊とはなかなかそんな機会もありませんし。
......と、第43戦術戦闘飛行隊、隊長のルーデル大尉がこちらへ近づいてきますね。
「...中佐殿。先日の戦闘での手腕、見事なものでありました。」
「背後からの奇襲を考案したのは、私ではありません。私の姉、ターニャです。私は、ターニャの補助をしただけに過ぎませんよ。」
「謙虚なのですね。先ほど、ターニャ中佐殿にもお尋ねしましたが、同じようなことを言っておられましたよ、『私が考案したのは事実だが、あれは妹の援助が無ければ成立しなかった作戦だ。』と。」
どうやら、ターニャも私を褒めてくれていたようです。
...嬉しいですね。今回は、ターニャの役に立てたのでしょうか。
「あはは...。」
「...それと、中佐殿もご存じでしょうが、私は戦場へ赴くと駆け回ってしまいます。」
...自覚は、あったのですね。
「はい、知っていますよ。」
「私も、このような性質では副官や隊員に迷惑をかけてしまいます、直そうとは思っているのでありますが...。特に、私について飛ぶ、スー少尉には、申し訳なくてですね...。」
...ルーデル大尉は、優しい人なのですね。
西暦世界のルーデルも、戦闘狂ではありましたが面倒見のよい人だったらしいですし...。
「...実は、この前スー少尉に相談されましたが...、貴方のことを嫌ってはいないようですよ?冷静になってくれるに越したことは無いと私も思いますが...。戦闘の腕前に関しては憧れているようですし。」
「そ、そうなのか?てっきり、嫌われてしまっているものだとばかり...。」
...あれ、もしかして...。
「ルーデル大尉、つかぬことをお聞きしますが...大尉は、スー少尉のことが気になるので?」
「うっ!ちゅ、中佐殿、このことは、どうかご内密に...。」
メアリーは可愛いですし、とても優しいですから、好きになってしまったのでしょうか。
振り向いてくれるかどうかは、分かりませんが...。
「はい、大丈夫ですよ。私は、大尉の恋を応援していますから♪」
面白そうですし、応援しますよ!
「あ、ああ...で、では小官はこれにて!」
...顔を真っ赤にして、行ってしまいました。
何だか、他の皆さんの視線が痛いのですが...ああ、これでは私が、ルーデル大尉をいじめたように見えてしまいますね...。
「...はぁ。」
「...ん?アレクシア、楽しんでいるか?」
「まあまあ、ですかね。ターニャはどうですか?」
「そうだな、私もぼちぼちだな。...魔導大隊の奴ら以外で、話したのはルーデル大尉だけだ、誰も話しかけてこない。」
そうですね...第203航空魔導大隊の皆さんは挨拶してくれましたが、他の皆さんはあんまり...。
「あっ!二人とも、こんな端っこに居たんだね!!」
「こんにちは、二人とも。」
「...クリスタ!?と、メアリー。どうしてここに...?」
クリスタは、戦闘団には所属していなかったような気がしますが...。
「ええと、実は第43戦術戦闘飛行隊の整備士の辞令を頂けました!私も、裏方ですが戦闘団の一員ですよ!」
「...確かに、クリスタが設計した航空機だ、機体の整備でクリスタ以上の奴はそうそういないだろう。だがまさか、私達のところにクリスタを...。参謀本部は、私達のことを厚く評価してくださっているようだな。」
「それで、メアリーとクリスタは...。」
「はい、数少ない女性ですから...。」
「ボクとメアリーは友達だよ!メアリーとは悩みの種が同じなんだ...。」
...ルーデル大尉でしょうか。
「あっはっは、だいたい察するがな。...女性といえば、魔導大隊のセレブリャコーフ中尉もだ。何か困ったことがあれば、彼女にも声をかけてみるといい。」
「はい、彼女とも仲良くしたいですし。」
ヴィーシャはなんだかんだ言って、私達の後ろをずっとついてきた古参兵ですしね。
人柄も素敵な人ですし、なんでも相談に乗ってくれるでしょうね。
...と、クリスタや他の皆には聞こえない声で、メアリーが話しかけてきます。
「...その、今夜も一緒に...。」
「はい、私はいいですが...。」
「ああ、私も問題ないぞ?」
先日も一緒に寝ましたが...メアリーは私達を抱き寄せるだけで、満足のようです。
メアリーの匂いは、お日様のような匂いで、とても落ち着くのです...。
また、なぜかは不明ですが、朝もすっきりと起きることができます。
ターニャも、その安眠効果にトラウマを克服...できたのでしょうか?
「ちょっと!ボクには内緒話なのー!?」
- - - - side ターニャ・フォン・デグレチャフ
「メアリー...。」
...妹の寝言だが、嫉妬してしまうな。
私もアレクシアも、メアリーに抱き寄せられている。
嫌ではない、むしろメアリーの体温、匂いは陽だまりにいるようで、とても落ち着くのだが...なんだろうな。
私の性格上、恥ずかしさが捨てきれない...。
「はぁ、メアリーはアレクシアからかなり好かれているようだな。」
「はい、嬉しいです。そういえば、ターニャちゃんは、私の事をどう思っているのですか?」
...メアリーについて、か。そういえば、深く考えたことは無かったな。
「...そうだな。私の妹の事を案じてくれる、良き友、だろうか?」
「そう言ってくださると、嬉しいです...。しばらく、避けられていたような気がして、寂しかったのですよ...?」
...確かに、初めて一緒に寝た際に、言葉にしたくないほど色々されてしまって、トラウマになったからな...。
「いやまあ、私達も忙しくて...申し訳ないとは思っていたのだが。」
「...二人みたいな、妹が欲しかったなぁ...。」
「ふふっ、では私達だけの時ならば、メアリーの妹になってやろうか?」
私が、誰かの妹か。
今まで、アレクシアの姉として胸を張って生きてきたが、アレクシアの気持ちを体験できるかもしれない。
「...いいのですか?」
「まさか、あのターニャ・フォン・デグレチャフが、とでも言いたそうだな?嫌なら、この話は無かったことに...。」
そう言いかけたところで、メアリーに抱きしめられる。
...私はよくアレクシアを抱きしめているが、成程。抱きしめられるのも、悪くはない。
「...メアリー、お姉ちゃん?」
「...ターニャちゃん!!」
冗談めかして言ってみたが、喜んでもらえたようだ。
...非常に恥ずかしいが。
「...だめだ、恥ずかしすぎる。妹と思ってもらってもいいが...二度とお姉ちゃんなどとは呼ばない!」
「えぇ、可愛かったのになぁ...。アレクシアちゃんなら、呼んでくれるかな?」
映画版のメアリーの絵はなんだか苦手。
漫画9巻表紙のメアリーは可愛いですよね!
ちなみにゼートゥーア閣下も漫画版のほうがオジサマ参謀感溢れてて好きです。
百合に飢えている諸君、やらしい展開はありません。
まだそこまで継続していませんが、感想など。
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良い
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まあまあ
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イマイチ