感想で言われてみて、アリだな!と思ってつい。
こんばんは、アレクシア・フォン・デグレチャフ魔導中佐であります。
...と、堅苦しい挨拶をしましたが、別に戦場ではありませんよ。
ええと、今は戦闘団の女性メンバーで夕食に来ています。
ここのところ、作戦続きで美味しいものを食べていなかったので...食べたくなっちゃいました。
「ヴィーシャ、どこかおすすめのお店はありますか?」
「はい、ええと、この道をまっすぐ行けば見えてきますよ。イルドア料理のお店なのですが、ピッツァはもちろん、柔らかいチーズを使った料理が絶品ですよ!」
柔らかいチーズ...とても楽しみです。
イルドア料理、ですか...ならば、パスタもあるのでしょう。
「いやー、二人とプライベートで会うなんて、初めてだなぁ。」
「...そういえば、アレクシアちゃん、ターニャちゃんと食事なんて初めてです。」
「そういえば、そうだな。私達はいつも、食堂で済ませるか、アレクシアが作ってくれるからな...。」
「はい、私が時々、ターニャのために料理をしています。」
そんなに上手くできませんが、ターニャがお世辞にも「美味しい」と言ってくれるのが嬉しくて嬉しくて。
「ここですか...なかなか、良い雰囲気のお店ですね。」
「そうだな、さて入ろうか......っと。」
軍服を着た男性が一人、こちらをじっと見ていますね。
ええと、あれは...。
「「レルゲン大佐殿!」」
「おや......『白銀』に『白百合』、戦闘団の皆さんも。奇遇だな。」
...何やら私達を見る顔が、苦虫を噛み潰したような...。
帝国の今後を、憂いていらっしゃるのでしょうか。
「ああ、大佐殿。こちらは、参謀本部直属戦闘団、魔導大隊副官のセレブリャコーフ中尉だ。そっちが、戦闘団戦術戦闘飛行隊副官の、メアリー少尉。そして、飛行隊付きの整備士、クリスタだ。」
...さらっと噛まずに紹介できるターニャ、凄いですね...。
「成程。私は、参謀本部所属のエーリッヒ・フォン・レルゲンだ。階級は大佐を拝命している。宜しく。」
...レルゲン大佐殿のフルネーム、初めて聞きました...。
「よろしくお願いします。...大佐殿も、御一緒にどうですか?」
「ああ、すまない。君達が入ってくる前に、食べ終わってしまった。また誘ってくれ、アレクシア中佐。」
レルゲン大佐殿はそう言うと、お勘定を置き、店を出て行きました。
いつもそっけなくて、つれない大佐殿ですが、彼は有能で優しい人です。
実は、私達の作戦遂行の裏で、走り回って準備してくれているのはレルゲン大佐殿なのです。
「...いつもつれないな。まあいい、セレブリャコーフ中尉。おすすめはどれだ?」
「ええと...私のおすすめは、パスタですね。とっても柔らかいチーズと、クリームソースの絡み合ったパスタは、とっても美味しいですよー!」
「では、私はそれにしよう。あとは...。」
「私は、イルドア名物のピッツァを食べてみましょうか。ターニャ、半分あげるので、パスタを少し分けてください。」
そんなにたくさんは食べられませんから、ターニャと半分ずつ分ければ...。
「うーん、どれも美味しそうで悩んじゃうなぁ。」
「そうですね...。どれにしましょうか...。」
- - - - side 参謀本部
「ゼートゥーア、連合王国への奇襲作戦、成功すると思うか?」
...と、私と同期のルーデルドルフが聞いてくるが。
私とて、まさかこんなにも早くレガドニア協商連合国、フワンソワ共和国、イルドア王国と決着が着くとは予想外だった。
まったく、『双翼』には驚かされる。
「...さてな。私とて、予想外の連続だ。あの双子...帝国の希望に、任せるしかあるまい。」
彼女達には、連合王国への攻撃の最前線、最先鋒を命令してある。
おそらく、彼女達ならば難なく切り抜け、想像以上の戦果を帝国への手土産に戻ってくるだろう。
「つくづく思うが...あんな、年端もいかない少女達が、我が帝国の希望だとは...。嫌な世界になったものよ。」
「...そうだな。だが、彼女達程の才能と、実力を持った将校など他におるまい...。彼女達に頼りきりなのがな...。」
戦争さえ無ければ、本来ならば彼女達はそろそろ、ドレスや花などを嗜む可愛い盛りだろうに。
...全く想像はできないが。
参謀本部と同等か、それ以上の作戦を考え出す頭脳。
見積もった戦果以上の結果を持ち帰る実力。
想定外の事態に対し、即座に対応する適応力。
どれを取っても、戦場で役立つ水準。
一介の司令官では彼女達を扱うのは無理だろう。
故に、彼女達にはある程度の独断専行権を与えてある。
「...ルーデルドルフ、我々が編成した例の飛行機部隊はどうだ?」
「ああ、練度は問題ない。新型にも、この短期間で慣れてきたようだ、なかなかの精鋭達だ。」
「成程、『双翼』の部隊についていけるかどうか不安だが...残りの時間も訓練に費やしてくれ。作戦決行日の前日だけは、休日にしてやれ。」
せめて、彼女達の足手まといにはならない程度にしなければ。
- - - - side 連合王国 とある中佐
帝国が動き始めるという情報を得たのはいいが、何をしてくるのかがまるで分からない。
「中佐殿!!帝国に潜り込んでいる我々のスパイから連絡が来ました!!」
「それは本当か!!」
帝国が、我が国に奇襲するという情報を得てから数日、ようやく何をしようとしているのかが分かるのか?
もしくは、イルドア同様にこちらを騙す材料でも見つけたのか。
「......帝国最新鋭の航空機による大編隊の編成...機体の詳細については帝国最高レベルの機密のため、情報は得られず...訓練についても秘匿されている...か。成程な。」
どうやら、後者のようだな。
もちろん帝国とて、演技でやっているだけでは無いだろうが。
おそらく、この編成中の大編隊は連邦戦を見越して、だろうか?
連邦は我々にとっても気に入らない存在だが、奴らを打倒することは困難なこともまた事実。
連邦と帝国が争い、両者ともに貧弱になってくれればいいのだが。
「......『ラインの悪魔』についての情報は得られず...帝国周辺諸国が帝国への義勇兵派兵を検討...?...そういうことか!」
おそらく帝国は、我々へ奇襲するという脅し文句で警戒させ、時間を稼ぎその間に航空機の大編隊の編成、義勇兵によって対連邦戦へ備えているのだろう!
ならば、奴らが我々に攻撃してくることはないだろう。
「では、我々は連邦へ視察に行こうか。おそらく、共に帝国と戦うことになるだろうからな、遠征軍を出すことにもなるだろう。」
帝国が我々を攻撃してくる可能性は低い。ならば、激戦になるであろう連邦に我々も援助するために、視察し必要な援助を見極めておくことが重要だろう。
「...よし、この書類を参謀へ届けておいてくれ。私と私の部隊は連邦へ視察に行ってこよう。」
「はっ!!了解であります!!」
彼に手渡したのは、今考えていた予想をメモした紙だ。
参謀共ならば、この程度のメモでも何が言いたいか伝わるだろう。
しかし、帝国はいつの間に、このような外交戦術を身に着けたのだろうか?
それだけが唯一、不安要素かもしれないな。
激戦前の静けさ...とでも。
まだそこまで継続していませんが、感想など。
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良い
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まあまあ
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イマイチ