(UR銀ちゃん実装おめでとう!!!!!!!!!)
かぐやちゃんは、私に黙って"魔術師"っていう危険なお役目を、既にやっていた。
いっつもそうだ。かぐやちゃんは、みんなに黙って危険な事をやってしまう。
それは、五年前に出会ったころから変わらない、かぐやちゃんの美点であり、欠点。
『自分がなんとかしなくちゃ』って思うのは、私だってよくあるけど・・・・・・でも、私は・・・・・・・
「ところで友奈さんや?」
「なぁに?かぐやちゃん」
「そのー・・・・・何時まで家に居るおつもりで・・・・・?」
おずおずといった感じに、かぐやちゃんが聞いてきた。
なので私は笑顔で答える。
「今日はかぐやちゃん家にお泊まりするから!」
「・・・・・・・・・・・・・・は?」
きょとんとしてるかぐやちゃんを余所に、私はメール画面を開く。
「お母さんには連絡済みだから平気だよ。ほら」
端末の画面をかぐやちゃんに向ける。
私から端末をひったくったかぐやちゃんは、信じられない物を見るような目でメールを読んでいる。
「──────『かぐやくんだったら平気ね。楽しんでいらっしゃい。PS,お母さん、いつでもお赤飯を炊く準備、できてるからね♪』だとぉ!?!?」
「なんでお赤飯なんだろ?かぐやちゃん、わかる?」
「───────────────────知らん」
げんなりした顔で、かぐやちゃんは端末を投げ返してくれた。
それからしばらく黙っていたけど、ふと時計を見て、席を立った。
「・・・・・風呂沸かす。先、
「えー?一緒に入らないのー?」
「お前バカか?トシ考えろよ」
昔は、よく一緒に入ってたのになぁ・・・・・
―――――――――――†――――――――――
「はふぅぅ~~・・・」
久しぶりのかぐやちゃん家のお風呂~♪
ここのお風呂、ちょっと広いからゆったりできるんだよねぇ~~・・・
「湯加減どうだー?」
「丁度良いよ~~・・・♪」
湯船に浸かっていると、入り口の方からかぐやちゃんの声がした。
弛みきった声で返事をしてあげると、かぐやちゃんは「そうか」と一言。
「───────────────」
「・・・・?かぐやちゃん?」
どうしたんだろ・・・・扉の前から動かないでいるけど・・・・
「あくまでこれは独り言なんだが・・・・」
「・・・・・・・・・」
「俺が鏑矢の魔術師になったのは、簡単に言えば、『誰かの明日を守りたいから』・・・・・なんだ」
「─────────」
やっぱりなぁ・・・・・そんな理由だと思ってたよ。かぐやちゃんらしいや・・・・・
「つっても、知らん誰かまでは流石に面倒見切れんし、そこまで責任取れもしねーからな・・・・」
でも、とかぐやちゃんは言う。
「でもよ・・・・せめて、見知った連中くらいは、俺なんかを"友達"だとか、"家族"だとかって言ってくれる奴らくらいは・・・・守りたいじゃんか」
「・・・・・かぐやちゃん」
「だから俺は、持てる俺の総てを使って、俺の大切な人たちを守る」
「その結果、俺が傷付いて倒れても、みんなが笑える明日を守れるならそれで良いとすら、俺は思っているんだ」
それは・・・・・・
「まっ!そんな事、万に一つも有りはしないだろーがな!なんせ、俺だしなー!」
かぐやちゃんが強がりを言う。きっと、私を心配させないために・・・・・
いてもたっても居られなくなった私は、お風呂から飛び出してかぐやちゃんの背中に飛び付いた。
「ぅわっ!?・・・・・・と、どうした?」
「───────────」
ぎゅ・・・とかぐやちゃんを抱き締める。
かぐやちゃんは何も言わずに、その手を握ってくれた。
「・・・・・・私が」
「ん?」
「私が、させない。かぐやちゃんのこと、絶対守る・・・・・守るから・・・・・だからっ!!」
「ン・・・・・そうか」
しばらく、私たちはそのままでいた。
「くちゅんっ!」
「・・・・・・・・・ん」
突然、かぐやちゃんが私から離れてバスタオルを被せてきた。
「早く身体拭け、服を着ろ。風邪引くぞ」
「あ・・・・ありがと」
「─────────にしても、お前もちゃんと性長してンだなぁ」
「?成長してるよー?」
「いやいや、そういうことじゃなくてだな・・・・?」
かぐやちゃんが視線を下に向ける。んん?下・・・・・あっ
「っっっっ!!!//////」
「いやはや・・・眼福眼福♪」
「────────────しゃ」
「ん?」
「勇者ぁぁぁ・・・・・パンチ!!!!!!!!!」
「ふぶォ!?」
み・・・・・みられた・・・・・かぐやちゃんに・・・・・/////
「─────────『一緒に入る?』とか聞いておいて、この仕打ちは無ぇだろ」
「ぅぅぅぅぅぅ・・・・・・いいから早く出てって!!!/////」
「へいへい・・・・あー、鼻痛っい・・・・」
去っていくかぐやちゃんの服、よく見たらびちょびちょだった。
─────なんというか・・・・かぐやちゃん、ごめんなさい。