見事入手したので、漫画版を購入しました。
漫画のビーストマスター、めちゃくちゃこえぇぇぇぇ・・・・
一ヶ月ぶりのバーテックス襲来。
今回来た奴の名は
しかし一月も間があったのに、来たのは山羊座が一体のみとは・・・・・・まさか連中、サボりか?
「一ヶ月ぶりのお役目・・・・ちゃんとできるかな・・・・・?」
「ええっと・・・・ここを、こうで・・・・こう!」
友奈と樹が端末の操作を確認し合っている。やれやれ、緊張してんな・・・・よっしゃ、ここは一つ俺が二人の緊張を解してやろう。
「大丈夫だって、なせば大抵なんとかなる。緊張してンなら、俺の歌でも聴いてリラックスしな」
「・・・・・ただ歌いたいだけだよね?かぐやちゃんは」
「バレてーら。しかし、構うもんか!俺の歌を聴けぇぇぇぇぇ!!」
でっかく生きろよ男山~♪
よぉこ道反れずにまっしぐら~♪
「何の歌ですか?」
「旧暦時代の、ロボットアニメの歌らしいよー」
「・・・・・煌月、やっぱり歌うまいわね」
かぁげきに生きてrズガーン!!!
「何の爆発ゥ!?」
気持ちよく歌っていたら、急にバーテックスが爆発したぁ!?なんだなんだ?いったい何がどうなってやがる?
「え?今の東郷さん!?」
「─────違う、私じゃない」
端末から東郷の否定の声が上がる。ちなみに東郷は今、俺達とは少し離れた場所にてバーテックスのスポットをしてくれている。
しかし、東郷じゃないとなるとマジで誰が────
「あ、あれ!」
樹が何かに気付いて上を指し示した、その時だ。
「ちょろいっ!!!」
上空より飛来した赤い勇者服のそいつは、勝ち気な笑みを浮かべて両手の剣をバーテックスへと投擲した。
剣は狙い過たずバーテックスの頭頂に刺さりそして、爆発した。
「なるほど、さっきのはアイツの仕業か・・・・」
更に追加でもう一振りの剣が──────あれ?バーテックスの前に刺さったぞ?
わざとか?だとしたらなんで?と思っていたら、急にその剣が光だした。何の光ぃ!?──────いや、知ってるけど。
これは確か、そう、『封印の儀』の時の─────
「思い知れ・・・・私の
新しい剣を呼び出して、そいつはバーテックスから出た御霊に相対する。
「あの子、まさか一人でやるつもり!?」
「無茶をやるねえ」
しかし世の中上手くはいかない。
御霊から紫色の煙が噴出し、こちらに襲いかかってきたのだ。
「なんかヤバそう─────セイヤー!!」
風圧の斬激を翔ばして煙を払う。払った先の樹木が腐って枯れていることから、この煙は毒ガスだと思われる。
なんつー危険な・・・・
「ふんっ、目眩ましなんか・・・・・」
いいえ、毒ガスです。
「気配で見えてんのよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
赤服の剣士チャンは真っ直ぐに毒ガスを突き抜けて、御霊を真っ二つに切り裂いた。
「殲・・・滅・・・・!」
『諸行無常』
なにあれ、ちょーカッコいい・・・・!
これにてバーテックスは撃退。結局、あの女一人で片付けちまった。
「・・・・・ふぅ」
「えっと・・・・・誰?」
バーテックスを倒した赤い勇者サマが、俺達の前にやって来た。
そして俺達を一瞥すると・・・・・・・・鼻で笑った。
「揃いも揃ってボケっとした顔して・・・・こんな連中が神樹様に選ばれた勇者ですって?ハッ!」
「なるほど、ア○カ枠だな」
「この人、"あすか"って名前なの?」
「違うわよ!?」
と、そこに東郷が合流。改めて、赤い勇者が自己紹介をする。
「私は三好夏凜。大赦から派遣された、正真正銘、正式な勇者よ!!」
んん?三好だと?
「つまり、あんた達はお払い箱って事!はい、お疲れさまでしたー」
「えぇぇぇぇぇぇぇぇ~~~~!?!?!?」
まさかの解雇宣言。だが、それよりも────
(こいつまさか・・・・・春さんの妹かぁ!?)
そっちの方に驚いていた。
―――――――――――†――――――――――
三好春信
俺が、ばっちゃに続いて、心から尊敬する人物の一人。
文武両道。眉目秀麗。
基本的に物腰は柔らかく、誰に対しても優しく接する。
そんな彼の最愛の妹が・・・・
「転入生のフリなんてめんどくさい・・・けど、私が来たからにはもう大丈夫。完全勝利よ!!」
こんな・・・面白い性格をしていたなんて・・・・!!
「なぜ今になって?どうして最初から来てくださらなかったんですか?」
「私だって、最初から出陣したかったわよ。けど大赦は、二重三重に万全を喫していたの。最強の勇者を完成させるためにね!」
東郷の問いに、自身の端末を取り出して語る。
最強の勇者とは・・・・また大きく出たモンだ。
「私の勇者システムは、あんたたち先遣隊のデータを元に対バーテックス用の最新のアップデートを施してあるわ!そしてなにより、あんたたちトーシロと違って専用の訓練を長年受けている!!」
カッコつけて振り回した長箒の柄が黒板に当たり、ガン、と音を立てた。
さっきからなにこいつ、かなり面白いぞ。
「黒板に当たってますよ・・・」
「こりゃ躾甲斐がありそうね」
「なんですって!?」
「け・・・・ケンカはダメですよ・・・!」
む、ちょっと険悪な空気。
春さんの手前、こいつとは仲良くしておきたい───というのは建前で、ぶっちゃけこいつ、かなり面白い性格してるから勇者部においておきたい。
というワケで友奈、よろしく。
目配せして友奈に合図。友奈もちゃんと答えてくれた。
まあ、元よりこいつと仲良くなりたがっていたみたいだが・・・・
「フン・・・まあ良いわ。とにかく大船に乗った気持ちでいなさい!」
「そっかー!よろしくねっ、夏凜ちゃん!」
「い・・・・いきなり下の名前!?」
「イヤだった・・・?」
「別に・・・名前なんてどうでもいい・・・」
照れた風に視線を反らして答える。
なんだろうな、この気持ち。こいつのこと、めっちゃ、からかいたい。
まさかこれが・・・・・・恋煩い!?
・・・・・んなわきゃねーよな。ガキじゃ有るまいに。
「ようこそ、勇者部へ!」
笑顔の友奈が夏凜に告げる。
「は?誰が?」
「夏凜ちゃん」
「部員になるなんて一言も言ってない!」
「ええ、もう来ないの?」
「・・・・来るわよ。あんたたちの監視をしなくちゃだし」
「だったら部員になっちゃった方が良いよ!」
「お、そうだな」
その方が絶対に面白いことが待ってるに違いないからな・・・・
「・・・・お姉ちゃん、煌月先輩がなんか良からぬことをたくらんでる・・・」
「樹、煌月のアレは、"獲物を見つけた蛇"の顔だから、近付いちゃダメよ」
失礼な。俺はただ、夏凜と"仲良く"したいだけだぜ?
さて、とりあえずまずは─────そこでジャーキー食ってる牛に働いて貰おうか・・・・(愉悦)
「そーら牛チャ~ン、こっちにおいで~~」
食い終わったタイミングで新しいビーフジャーキーを牛鬼の前でちらつかせる。
大口開けて食らいつこうとしたら、即座に引っ込める。
移動した事を確認したら、再びジャーキーをちらつかせる。
これを繰り返し、夏凜の精霊に近付かせるのが作戦だ。あとはこの食い意地のはった牛がなんかイロイロとやってくれるだろう。
なんて考えていたら、牛鬼が大口開けて大ジャンプ!
そのまま俺を通り越して───────
かぷり、と牛鬼が鎧武者に噛みついた!
──────よっし!!!作戦成功!(という事にしておこう)
と、ほぼ同時くらいに
「んぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?!?!?」
夏凜が気付き、牛鬼を引き剥がす。
「何してんのよ!?この腐れ畜生め!!!」
『ゲドウメ・・・』
うお、こいつしゃべるぞ!?ますます面白い・・・!
「外道じゃないよ、牛鬼だよー。ちょっと食いしん坊なんだよねー」
「みんな、牛鬼に齧られてしまうから精霊を外に出しておけないの」
「なら、そいつをしまって起きなさいよ!!!」
「勝手に出てきちゃうんだよー」
「ハァ!?あんたの端末、壊れてるんじゃないの!?」
「夏凜さん、どうしましょう・・・・」
「今度は何よ!?」
「夏凜さん死神のカードが・・・・」
おやまぁ、そいつぁなんというか・・・・
「不吉ね」
「不吉だワ」
「不吉だな」
「勝手に占っておいて、勝手な事言うなぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
いやあ・・・・・めっちゃ楽しい!!!!
「──────先輩がイキイキしてる」
「今の樹にだけは、言われたくないんじゃないかしら・・・」