そして迎えた、合宿最終日───
一正の指揮の下、園子が守り、須美が援護して銀を一定の位置まで運んで行く。
「今だ!行け!銀!!!」
「いよっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
一正の指示に、銀が跳ぶ。
彼女を迎撃せんと、ピッチングマシーンから多数のボールが放たれる。
それを、両手の斧を振り回して叩き落としていく。
が、如何せん斧は大振りになってしまうために、攻撃後の隙が大きい。その隙を狙ってのものか、はたまた偶然か、迎撃仕切れなかったボールが一つ、銀目掛けて迫り来る。
誰もが、「また失敗した」そう思っていた。
たった一人を除いて
「良い位置だ。作戦通り」
一正は銀の跳躍と同時に展開していた、『バスターアームズ』の腰のリニアライフルでボールを狙撃。放たれた弾丸は狙い過たずボールを撃ち落としてみせた!
「行っけぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
彼女を止める物はもう全て排除された。
徐々にバスと銀との距離が縮まっていき───
ドゴォォォォォォォォン・・・!!!
「ゴーーーーーーーーーーーーッル!!!!!!」
バスを叩き割った後、今までの鬱憤を晴らすかの如き、回転乱舞によって、バスは粉々に砕け散ったのだった。
そんな様子を見て、園子と須美が遠距離ハイタッチをする。
「よし、
喜びにうちひしがれる一正だったが、そこに水を挿すかの様に、安芸先生が彼の肩を叩く。
「おめでとう。ですが、上里くんはルール違反なので厳罰です」
「─────────なんでさ」(白目)
―――――――――――†――――――――――
一正への罰則は、訓練に使用した道具の片付けであった。
「ぐぬぬぬぬ・・・・・!!」
一人片付けを行う一正。基本的に彼は頭脳労働を主としているので、肉体労働は不向きである。
ピッチングマシンを漸く一つ片付けたところで、その場にしゃがみこんでしまった。
「はぁ・・・・・はぁ・・・・・あー!!もう!!!おれはこういうの苦手なんだよ・・・・・・ったく」
悪態をつきながらも、一正は立ち上がり次のマシンを運ぼうとする。
「よっと、これを持っていけば良いのか?」
「───────銀」
「ふんぬらば~~っ!!!ぬわぁ~~~~!!!!!!」
「──────園子」
「ほら乃木さん、遊んでないで早く片付けてしまいましょう」
「──────鷲尾まで」
いつの間にか、三人が片付けを手伝ってくれていた。
「なんで・・・・・」
「なんでって・・・・・カズマ一人にだけ片付けさせて、アタシ等だけ遊んでいるなんて、出来ないだろ?」
「そうそう!遊ぶなら、みんな一緒が良いんよ~~♪」
「まぁ、そういう事だから・・・・・先生から『手伝うな』とは言われていないですし・・・・・」
「──────────そうか」
それだけ言って、一正は園子の持つマシンを運ぼうと手を貸す。
「・・・・・・それだけ?」
「言ってやるなって須美さんや。ありゃ照れてんだよ」
「あはは~♪かずくん耳まで真っ赤っか~~♪」
「────────────るっせ」
そうして、四人は一致団結してマシンの片付けを行うのであった。
「そういやカズマ。お前、アタシと園子は名前呼びなのに、なんで須美だけ名字呼びなんだ?」
「なんだよ急に」
「あー、それ私も気になってたんよ。良い機会だし、かずくんもわっしーのこと、あだ名で呼びなよ~~」
「結 構 だ !」ざっざっざっ………
「あーん、行っちゃった・・・・」
「ま、その内どうにかなるだろ」
「というか、そういうのって本人の承諾を得てからするものでしょう・・・・?」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
「うわっやべ・・・・逃げろーーーーー!!!」
「わーい♪逃っげろ~~~~~~!!!」
「こら!二人とも待ちなさーーーーーーーーーーい!!!!!!!!!」