ニュータイプで組んでた特集記事を見たのが、最初のきっかけ。
あれから今日まで、ずっと追い続けてきた。
これからも追いかけ続けていく所存です!!
というのを、10/17の内に投稿してやりたかったんだけど、間に合わず・・・・・・
ちくせう・・・・・ちくせう・・・・・!!
「この際だから、全部オーバーホールしよう」
春さんにそう言われ、何故か両足だけで無く左腕まで剥ぎ取られた俺は、仕方ないので仮の義足を着けて店を出る。
向かう先は二軒隣のコンビニ。
「らいざーうぃん♪かけぬけ~ろ~♪」
『48のカラオケ十八番』の内の一曲を歌いながら、コンビニでフーセンガムを購入。
これ、どうやっても膨らませられないんだよなぁ・・・・あれ、どうやるんだ?
さて、ここからが本題だ。
コンビニの駐車場の一角にたむろしている不良集団がいる。
「よーよー諸君。元気かい?」
「・・・・・・・」
不良共がこちらを睨み付けてくる。
その内の一人、スキンヘッドのマッチョが立ち上がり、俺の前に進み出る。
「──────────────」
「──────────────」
睨み合う俺と不良。
しばらくそうしていると不良の方から話しかけてきた。
「壁のリカバリー」
「正気かメアリー」
ビシ、ガシ、グッ、グッ
「煌月の旦那、今日の商品は・・・?」
「まぁまぁ、落ち着け。ちゃんと持ってきているからさあ」
うん。まあ、実は知り合いです。
こいつの名は日室日向。
この辺りの不良共を纏めている集団"
「さぁて、本日の商品は───────こちら!!」
懐から取り出したのは一枚の写真。写っているのは猫耳カチューシャを着けた樹だ。
「「「「おぉぉぉぉ!!!」」」」
「本日撮り立ての逸品となっております・・・・・では、百万円から!!」
「百二十万円!」
「百三十万円!」
「百五十万円!」
手を上げ、どんどん値段を吊り上げていく不良たち。
そう、これはオークション。
今日ここに来たのはこれの為だ。
何時だったか、新聞部の依頼で勇者部員の写真を撮影して、余ったものを貰ったは良いがこういうのをコレクションする趣味は無いので、日室に「要るか?」と聞いたら「欲しい」と言ってきた。全員が。
なので、こうやってオークション形式にすることで公正な取引とすることにした。これなら喧嘩もなく平和的に解決だからな。
それ以降、時折新しい勇者部員の写真を入手したら、こうしてオークションを開催している。
しかし、参加できるのは合言葉を知っている人間と、その仲間内のみ。壁がどうの言ってたアレが合言葉。
三日三晩寝て考えただけあって、俺のお気に入りだったりもする。この前日室から「旦那のセンスにゃ、ついていけねぇっす・・・・」と言われたが。解せねえ。
「八百六十万円!!八百六十万円でよろしいですね?」
という訳で、猫耳カチューシャ樹は八百六十万円で落札。落としたのは日室の仲間の一人。でも俺の知らない顔だ。新人かな?
「へへ・・・!やった!!!」
「はい、商品の前に出すモン出してねー」
「うっす!!」
俺が差し出した右手に乗せたのは八百六十円。まあ、"万円"とはそういう事だ。万単位ついてりゃ、それっぽいしな。
「へいまいどー。大事に扱えよ」
「ありあとアス!!」
さて、そろそろ春さんの作業も終わった頃かな・・・・と思って腰を浮かしたその時。
「こんにちはー!かぐやちゃん居ますかー?」
友奈の声が聞こえる。マルさんあたりがメッセージでも飛ばしたのかな?
しかし、見えない。日室の仲間連中は、俺よりも立端が高い。そして現在は、そんな連中が俺の周囲を囲んでいるのだ。友奈どころか周囲すら見えねえ。
「おうおうおう!なんじゃワレゃ、ガキはすっこんでろァ!!」
さっきの新人がイキって友奈にちょっかいだし始めたもよう。見えないからよくわからんが。
「────すんません。躾ときます」
そう言って日室が立ち上がり、ようやく友奈の姿を確認。
例の新人にメンチ切られてもまったく動じていない様子だ。
「おい」
「あ!日室の兄k────ぐえぇ!?」
日室に首根っこを捕まれて、新人はコンビニの裏へと連れ込まれて行った。合掌。
「あ、かぐやちゃん居たー!」
「よ、友奈」
「お話、終わったの?」
「おう。もう済んだ」
「そっかー」
友奈を始めとする勇者部の連中にはこのオークションのことは『不良集団との話し合い』と説明している。唯一、東郷にはバレたので、友奈の写真を都合して見逃してもらっているが・・・・
「終わったなら早く義足取りに行こ!」
「おう、そうだな」
とりあえず、この場はこれで解散なので、日室の仲間たちに別れを告げてこの場を後にした。
東郷さんへの写真の都合とは、例の写真交換のこと。
あれにはこんな裏があったのだ。
ちなみに、写真交換会にしたのは輝夜がゴネたから。東郷さんは譲歩してくれたおかげ。