契約者達への鎮魂歌 -Re.birth-   作:渚のグレイズ

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かこからのしゅうげき

三度目ともなれば、流石に対応も早くなるというもの。

 

「っ!?────来た!お役目の時間だ!!」

 

おれの端末から樹海化警報(アラート)が鳴り響いた事を三人に伝えるべく言葉を発したが、それよりも先に三人は消えていた。

 

「・・・・・・アラートの改良が、必要だな」

 

静止した時の世界で一人呟きながら、自分の意識を肉体から切り離した。

 

―――――――――――†――――――――――

 

 

「今回の相手は、山羊座(カプリコーン)か・・・・・」

 

壁の向こうから現れた異形を眺めながら、おれは神樹から情報を引き出す。

 

「どんな敵なの~?」

「下に垂れている角があるだろう?アレで振動を起こして攻撃してくる」

「振動・・・・・ということはまさか!?」

 

鷲尾が何かに気付いたその時、バーテックスが地面を叩き、地震を起こした。

 

「うわぁ!?」

「ひゃあ!?かずくん、これは~!?」

「神樹様の情報に無かった攻撃・・・・・奴め、学習したってのか!?」

 

地震によって崩された体制を整えている間に、バーテックスは鷲尾の射程圏外へと上昇。このままでは、こちらは攻撃できない。

 

「制空権を取られた!?」

「まずいぞ・・・・・どうするカズマ!」

「問題無い。対策は講じてある!!」

 

樹海の樹木をそのままコンテナに改装し換装。

今回の武装は、空中戦闘用の『スクランダーブーツ』

内蔵武装は、ブースターを兼任した背中のバックパックに装備された二本の『ソニックブレイド』のみ。

これだけでバーテックスを倒せる等とは、流石に思っていない。

要は、奴を上空から引き摺り降ろせれば良いのだ。

 

「おれがコイツで、奴にダメージを与えて落とす。お前達はその隙を狙って攻撃するんだ」

「は~い♪」

「早いとこ終わらせようぜ。アタシまだ食べてる途中なんだよー」

「お気を付けて・・・・」

 

両足のメインスラスターと背中のバーニアスラスターを吹かし飛翔。

あっと言う間にバーテックスと同じ高度まで到達した。

後はこのソニックブレイド(鉛筆削り)で適度にダメージを与えるだけ………

 

 

 

 

 

「『わーっはっはっはーーーーー!!!ところがぎっちょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!!!!!!』」

 

 

 

 

 

「っ!?」

 

しかしそれは、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「『とあぁッ!!!』」

「がっ!?」

 

何者かは、バーテックスから此方へ飛び乗ると、そのままおれと共に地面に墜落した。

 

「かずくん!!!」

「な・・・・・なんだぁ?」

「人・・・・?でも、樹海は神樹様に選ばれた勇者しか入れないはず・・・・」

 

完全に墜落する直前で、どうにか姿勢制御を行い着陸。

先に落ちていたそいつは、片膝を立てて着地後、そのままのポーズでおれが落ちて来るのを待っていた様だ。

 

「『フッフッフッフッフ・・・・あんな古臭い木材の張った結界なんぞ、このオレにかかれば秒でFuckingさ!!』」

 

・・・・・何を言っているのかは理解出来ないが、少なくとも、コイツはおれと同じく、()()()()()()()()()()()()()()()()()()という事。それだけは、はっきりと理解出来る。

 

「お前・・・・・このジュカイネットシステムは、現状おれしか扱えない筈。どうやって使用している?」

「『ハッハー!そんなモン無くとも、()()()()()()()()()()()()()!!』」

「っ!?まさか、お前は・・・・・だが、有り得ない!()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()・・・・」

「『へぇ・・・・やっぱりあんたが持ってたんだナァ~』」

 

しまった・・・・!?思わず口が滑ってしまった。

 

「『んじゃ、改めて自己紹介でもしようかねェ?そっちの嬢ちゃん達が話に着いて行けねェ、って顔してるしナ』」

 

そうして男は、恭しく一礼し、名乗りを上げたのだった。

 

 

 

 

 

「『俺は 量子演算式小型人工知能(フォトン・ドライヴ)"AIーNo.Do:1(ファスト)"!個体名は"ファウスト"だァ!・・・・夜路死苦(ヨロシク)ナァ!!』」

 

 

 

 

 

自ら人外であると名乗った男────ファウストは、獰猛な笑みを浮かべていた。

 

 




─スクランダーブーツ─

ブーツの名の通り、両足に装着される武装。
背中のバックパックはバーニアスラスターと少し大きめのカッターナイフの様な武器"ソニックブレイド"を装備したブースターユニットに換装されており、両足と背中のバーニアで空中戦を行う為に設計された。
が、飛行する為に必要最小限の武装しか積んでいないので、戦闘能力は他に比べてだいぶ低い。

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