「なあカズマ、知ってるか?隣のクラスに転校生が来たんだってさ」
「こんな時期にか?」
現在六月の末。もうすぐ一学期も終わりの時期だ。
そんな今時分に転校生・・・・
「怪しいな」
「だろ?だからさ、昼休みに隣のクラス───」
「たぁ~~のもーーーーーーーーーーー!!!!!!」
教室の扉が勢いよく開かれ、入ってきたのは見知らぬ女子二人。
鼻歌を歌いつつ教壇に立つシニヨン頭の少女と、その後ろをついて歩く垂れ耳みたいな髪型の少女だ。
「・・・・・なんだあいつ等」
「あの二人だよ。さっき話してた・・・・」
「マジかよ」
「ボクの名前は枢木明日香!!!この学校の全員と友達になる乙女だぁ!!!!!!」
いきなりしゃしゃり出てきてとんでも無い事を言う・・・・!
「そしてこの娘はボクの友達第一号にして、一番の親友である────」
「・・・・・・・山伏しずく」
「ずっく共々、ヨロシクね!!!」
抱き合って二人仲良くダブルピース。
騒々しい連中が転校してきたものだ・・・・
と、そこへ安芸先生がやって来た。教壇に立つ二人を見て、ギョッとした顔をしている。
「えーと・・・・枢木さんと山伏さん?貴女達のクラスは隣ですよ・・・・・?」
「あ、はい。知ってます。ボクら、挨拶しに来ただけなんで」
「はぁ・・・・挨拶?」
「ボクの夢は、全人類と友達になること!!その第一歩として、まずはこの学校の全員と友達になります!!」
どえらくデカイ夢を語るものだ・・・・
「その為の挨拶、ということ?」
「イエーイ♪ざっつらーい!!」
「・・・・・・・イエーイ」
あの山伏とかいう奴、無表情の割にノリが良いな。
「・・・・・事情は理解しました。けれどもうすぐ朝のホームルームが始まるから、自分達のクラスに戻りなさい」
「はーい」
「・・・・・・・」(コクリ)
こめかみを押さえる安芸先生の指示に大人しく従い、二人は仲良く手を繋いで教室から出ていったのだった。
「・・・・・・なんだったの、あれ?」
「・・・・・・おれが知りたい」
少なくとも、今理解できるのは、あの二人に関わったらロクな目に逢わないだろうということだな・・・・・
―――――――――――†――――――――――
「再びのたぁ~~のもーーーーーーーーーーー!!!!!!」
二人が再来したのは、昼休みに入った直後だった。
「勇者のお役目ってのに選ばれたのは、どこのどいつだーーーーーーーーーーー!!!」
「あたしだよぉ!」
「おいバカ乗るな園子ォ!?」
とまぁそんな訳で、二人にはあっさりバレた。
「よぉし、早速ボクらと友達になろーぜ~~♪」
「うん♪良いよ~」
「軽っ!?」
友達イェイイェーイ♪
と謎のダンスを踊りながら、園子と枢木は友達になった・・・・・・・らしい。
「流石ね、そのっち・・・・・彼女の乗りについて行けるなんて・・・・・」
「見習おうとは思うなよ?」
「─────────────」
「おい待てなんだその沈黙は」
「それじゃ、今度の日曜日にね~♪」
なんて言ってる間に遊ぶ約束交わしてやがる!?
まあ良いか。
こうやって、普通の日常を送ることも大事なことさ。
「ところでキミ!」
「え?私?」
なんて考えていたら、今度は須美の両手を取ってずずいっと顔を近付けていた。速ぇーなこいつ・・・・いったい何をいうつも─────
「おっぱい、でっかいねえ」(無駄なイケボ)
瞬間、おれと山伏によるダブルラリアットが、枢木の頭に炸裂した。
「メメタァ………!!」
「おどれは何を言うとるとかァ!!!」
「本能が叫びたがってたので」
「死ね」
「ぬわがぁぁぁぁぁぁ!!!」
山伏の死刑宣告を受けた枢木は、そのままチョークスリーパーを受けて教室の床に沈んだ。
で、セクハラを受けた須美はと言うと、顔を真っ赤にしておれの背中に隠れている。いや、なんでおれなんだ?
「でも分かるよ・・・・須美のお山は、クラスでもご立派だもんな」
「とても良い顔で何を言う」
「だよねだよね!これぞまさしくチョモランマ!!って感じのがァァァァァァァァァ!!!!!!」
「沈め、変態野郎」
一瞬、山伏の拘束を解いた枢木が、銀に同意。その後直ぐ様山伏に再び首を絞められた。
「もう・・・!銀!!」
「まあまあ、そうカッカすんなって」
「合宿の時も、そうやって私の胸を触ろうとしてきたでしょ!」
「ちょっと待って!!その話詳しぐぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
「割って入るんじゃねぇよ沈めオラ」
・・・・・なんか、山伏の性格変わってないか?まあ良いか。
そして園子は、満面の笑みを浮かべて超高速でメモ帳に何か色々記入していた。
「えへへ~♪メモメモ~~♪はぁ~~楽しみだな~~日曜日~♪」
「・・・・・・・・はぁ、大変そうだな、日曜日」