契約者達への鎮魂歌 -Re.birth-   作:渚のグレイズ

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そういえば、11月10日って銀ちゃんの誕生日やね。おめでとう!





沢 山 苦 し ん で ね ♪ (鬼畜スマイル)



7月10日 -破-

楽しかった遠足も終わり、おれたちは帰路に着く。

アスカと山伏とは自宅が別方向なので、ここには園子たち三人とおれしか居ない。

夕焼けに照らされる帰り道、遠足の楽しかった思い出を語り合うおれたち。

 

 

 

 

 

しかし、そんな平穏は、音を立てずに崩れ去る。

 

 

 

 

 

「・・・・?」

 

最初に気付いたのは銀だった。

少し遅れてアラートが鳴り、おれも気付く。

 

「────お役目の時間か」

 

遠足中に来なくて良かったと取るべきか、否か・・・・

 

「帰るまでが遠足だ。とっとと片付けるとしよう」

 

 

―――――――――――†――――――――――

 

 

改良した『ギガント・ローダー』こと、『マキシマムローダー』を装備し合流したおれが目撃したのは、壁の向こうからやって来る()()()()()()()()()()姿()

確か、蠍座(スコーピオン)蟹座(キャンサー)だったか・・・・

奴らは知恵を持っている。そして、おれたちとの闘いを経て学習しているのだ。今まで一体ずつで追い返されてきたのだから、二体同時に出撃させればどちらかが神樹にたどり着けるだろう・・・・なんて策を思い付くのも当然だ。

だから冷静に、二手に別れてバーテックスに対処していた。

蠍の針に毒が仕込まれている事も、蟹の装甲が硬い事も、神樹から得た情報で知っていたおれは、それにも対応できるように作戦を練り、バーテックスを着実に追い詰めていっていた。

 

 

 

 

 

だが、それを嘲笑うかの如く、空から絶望が降り注いだ。

 

 

 

 

 

園子が傘を広げ、その中に全員で入りやり過ごす。降ってきたのは針の雨だった。

 

そして、おれたちは無防備にも針の雨の中で立ち止まっていた。

その瞬間を待っていたと言わんばかりに、蠍が尾を振り払い攻撃してきたのだった。

再生力に物を言わせた捨て身の一撃は、咄嗟に作り出した壁代わりのコンテナを破壊して、おれたちを凪ぎ払った。

おれと銀は、それぞれの武器でガードした為に致命傷は避けられた。

が、問題は傘を広げていた園子と、後衛故に盾を持たない須美だった。

尾の一振りに吹き飛ばされる二人を、おれは只、呆然と見ているしか出来ずにいた。

 

「──────そ、の」

「カズマぁ!!!!!!」

「ッ!?」

 

銀の叫び声で正気に戻ったおれは、背後から迫り来る矢弾を間一髪で弾き、それにより、奇襲を掛けてきた相手が射手座(サジタリウス)である事を理解した。

 

「銀っ!!プランZ(全力で逃げろ)!!!お前は須美を!おれは園子を担いでいく!!!」

「りょーかい!!」

 

『マキシマムローダー』に新たに増設した肩のビーム砲を乱射し、バーテックス共を撹乱しつつ、園子を回収。

 

「園子・・・・」

 

園子に声をかける。が、返事が無い。呼吸は小さいが脈はある。大丈夫、ちゃんと生きてる。

 

「・・・・・・畜生」

 

なんで、こんな事に・・・・

 

―――――――――――†――――――――――

 

 

「────ふぅ・・・・で、どうする?」

「───────────────────ぇ」

 

安全地帯の崖にどうにか逃げ込めたおれたちは、須美と園子に応急措置を施した。しばらく安静にすれば、歩くくらいはできるだろう。しかし、それだけでは駄目だ。

 

「アタシとカズマであの三バカ、どうにかしなくちゃだろ?なんか一発逆転の作戦ないの?」

「────────────────────」

 

しばらく思案して、「ある」と頷く。

 

「あるの!?さっすがー♪で?アタシはどうすれば良い?」

「・・・・・・・・・ああ。うん、そうだな・・・銀は──────」

 

 

 

 

 

とん、と銀を押し出して、崖から突き落とす。

 

 

 

 

 

「え?・・・・・・なっ!?とぁ!!」

「─────流石に素直に落ちてはくれないか」

 

ギリギリで崖に掴まって、銀は落ちずに残ってしまった。

 

「ちょ・・・・・ちょっとカズマ!?ふざけるなよ!危ないだろ!!」

「下は海だ。今のお前なら平気だろ」

「冗談キツイっての!!!いいから早く持ち上げて────」

 

 

 

 

 

「悪い。これしか、今のおれに思い付ける作戦が無いんだ・・・・・・」

 

 

 

 

 

銀の手を蹴飛ばし、ようやく銀は海へと落下していってくれた。

 

「カズマぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ────────」

「──────こうしなければ、お前を護れない。だから、ごめん」

 

自らの非力さを呪いつつ、おれはバーテックス共の下へと向かって行った。

 

 

───────view,change:銀────────

 

 

「ぷはぁ!・・・・・くっそー、カズマのバカ野郎・・・・・・」

 

カズマに突き落とされたアタシは、どうにか岸にたどり着き、上陸を果たした。

 

「うぅ・・・・びっちょびちょじゃん。これ、元の服に戻ったら乾いてるかな・・・・・」

 

と、そんな事気にしてる場合じゃない!急がないと・・・・・

 

「カズマ、無事でいろよ!」

 

全速力でバーテックスを追いかける。どうやらいろいろやってる間にだいぶ進んでしまっていたようだ。

 

「──────見えた!」

 

戦闘の光。なんとか間に合ったみたい。

 

「カズマ!」

 

だが、アタシの目に飛び込んで来たのは──────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

背中から、杭で貫かれる、カズマの姿だった。

 

 

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