性転換系異世界勇者配信者が性転換して異世界の勇者になった話   作:たま

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#2

僕が1分間、頭は働いてないけど考えて出した答えは、

 

夢はまだ続いていた。

 

僕の頭だと、それしか思いつかない。意識も眠いけどはっきりとしているし、草を触った感じもリアル、顔にあたる風だってリアル。とても夢だとは思えなかったけど、少なくともひとつだけ僕がまだ夢の中ということにできる理由があった。

 

それは、自分の姿がミルキー・スターのままだということ。ミルキー・スターをつくりだした僕だからこそわかることだと思うけど、手とか足とか、服はパジャマだけど、手で触ったり、目で見たりして得られる情報だけでも意外とわかるものだ。夢でも一度は体験しているし。

 

「う~ん......声も変わってる...」

 

そんなことを考えていたら、遠くのほうに土煙が見えた。そして地響きも聞こえる。

 

「あれは...?馬の群れとかかな?」

 

土煙は結構な速度で近づいてくる。目をよく凝らしてみると、こっちに来ているのは緑色の肌で、耳が尖ってて大きさが人間の子供くらいということがわかった。

 

そしてその情報で僕には何が近づいて来ているのかわかってしまう。

 

「ゴブリンだ...」

 

そんな見た目でゴブリンじゃなかったらいったいなんなんだ。進行方向からしてたぶん目標は私じゃないだろうから、座ってどこに行くのか眺めてることにした。

 

そのゴブリンの大群を眺めていたら、先頭のゴブリンと目があった。するとゴブリン達は急停止し、少し話し合ってから、進行方向を変えた。そして、たぶん目標も変えた。僕が思うに、その目標は僕自身。

 

「あ、これ逃げなきゃ死ぬやつだ。」

 

即座に方向転換をし、全力疾走を始めた!

 

「怖い!怖い!怖い!全員目が血走ってる!」

 

「ギギャアァァァァァ!」

 

雄叫びをあげながら向こうも全力疾走だ。幸い全力疾走なら距離は縮まらず一定の距離を保ちながら逃げることができている。でも、それは全力疾走ならの話、僕がずっと走っていられるわけないよね。この疲れは本物だ。夢であってほしいけど、もう現実であるということを認めざるを得ない。

 

「あっ...!」

 

石につまづいて転んだ、転んだ。もう逃げられない、立ち上がる力も残ってなかった。奴らはどんどん近づいてくる。奴ら相手に命乞いは無意味だろう。走馬灯のように思い出が頭のなかを駆け巡る。

 

「あ...配信...もっとしたかったなぁ...」

 

先頭にいたゴブリンが石でできたナイフを持ち、飛びかかってくる。あのナイフはどこを刺すのか、刺されたらどれだけ痛いのか、恐怖からは恐怖しかうまれなかった。

 

目を閉じた。そして聞こえてきたのは、

 

「ギェビィ!?」

 

ゴブリンの悲鳴だった。

 

 





毎話を1000文字ちょっとで投稿していこうと思っています。
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