性転換系異世界勇者配信者が性転換して異世界の勇者になった話 作:たま
『生配信ですか?』
そう、僕が考えたのは生配信。生配信なら僕のことを証明できると考えた。
そこで出てくる問題が生配信ができるかどうか。
でも、これはメールも電話もできたから電波は大丈夫
だと思う。
だからこの問題はクリア。
次は場所の問題。
この場所でやるのはさすがに無理、ちょっと振り向くだけでそこには大量のゴブリンの死体がある。
今さら気づいたけど
それに、この死体の山の
愛笑ちゃんに聞いてみたら、近くに家があるらしいのでそこを使わせてもらえることになった。
この問題もクリア。
ということは、
「生配信ができる!」
『じゃあ生配信を始める前に連絡するからね!またね!』
『あ、ちょっとまっ……』
「よし、じゃあ愛笑ちゃん!さっそく案内してよ。」
「もちろんですけど、その前に……」
そう言って愛笑ちゃんが腰についた革袋から、何かを取り出した。
「……それは?」
「え、これですか?勇Cubeです、魔物を片付けないといけないですからね、お掃除モード起動。」
愛笑ちゃんがそう言うと、勇Cubeなる物が愛笑ちゃんの手を離れて宙に浮き、死体の山の方へと近づいていく。
「ほへぇ……!」
未知の現象に、僕は感嘆の声をもらしていた。
そして、勇Cubeから出た光が死体に触れるたびにそれらは姿を消す。
ファンタジー要素に驚きが止まらない僕は、愛笑ちゃんに不思議なものを見るような目で見られていた。
「回収完了っと、じゃあミルキーさん行きましょう!」
「あ、うん!」
「では背中に、私がおんぶして行きますので」
「だ、大丈夫です!歩ける!歩けるから!」
「もう、駄目ですよ。膝、けがしてるんですからおとなしくしていてください!」
「ちょっ!」
無理やり背負われた。
「じゃあいきますね。」
愛笑ちゃんは歩き始めた、ゆっくりと。でも一歩一歩は大きく。
なんというか……安心感……なのかな。
すごく眠たくなってきた。
「寝ていてもいいですよ、すぐつきますから。」
「ね……ねない……」
「めちゃくちゃ眠いのは伝わってますからね~……寝ないなら話し相手になってもらいますからね。」
「ん……それで大丈夫です……」
「よし、じゃあその言葉使いを変えましょうよ、もっと楽な言葉の方が私が好きなんです」
「……!?」
「あ、目は覚めましたか?なんて言っている間に着きましたよ」
「え、近い!」
アニメでも漫画でもドラマでもよく見る山小屋という感じ、山小屋暮らしは僕のしてみたいリストトップ13には入る。
体感ではあるけど、おんぶされて運ばれていた時間はカップラーメンができるくらいの時間だった、それより。
「出会ってすぐに楽な言葉というのは……」
あまり気にしてなかったけどいざとなると少し恥ずかしい。
「危ないところを助けて、ここまでおんぶしてきたし、ミルキーちゃんに拒否権は無しでいいと思います。よし、そうしよっか!」
「か、愛笑ちゃん?」
助けてもらったのは感謝してるけど、おんぶは無理やりだったような……
「細かいことは気にしない!生配信するんでしょ!」
「な、なんで知ってるの?」
どうやら電話の内容は聞こえていたらしい。
生配信という単語がわかるならこの世界にもそういう文化があるってことだよね、そうなら素直に嬉しい。
「じゃあ始めよっか、私達の生配信を!」
「愛笑ちゃんもするの!?」
そして僕の、僕達の生配信が始まった。