性転換系異世界勇者配信者が性転換して異世界の勇者になった話   作:たま

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「ありがとう愛笑(かなえ)ちゃん、もう大丈夫」

 

あれから、どれだけ時間がたったのかわからないけど、僕の心は落ち着きを取り戻した。

愛笑(かなえ)ちゃんには随分迷惑をかけてしまった。

だから、全てを話すことにした、天ノ川(あまのがわ) (せい)である僕が、ミルキー・スターというキャラクターを作って配信をしていて、気がついたときにはこちらの世界に来てしまい、先程まで友達と連絡が取れていたスマホも、今は使えなくなってしまったことを。

 

「…へぇ、じゃあ違う世界の君がミルキーちゃんになっちゃった、そういうこと?」

 

「僕も詳しいことは何もわからないけど、そうなのかも」

 

「なるほどね、まぁ…少し気づいてたよ」

 

「…へ?」

 

「私が助けてもらったときとはオーラが違ったからね」

 

どうやら、強者にはそれなりの雰囲気があるようで、僕には全くそれがないらしいので、話す前から違うことはわかってたようだった。

愛笑(かなえ)ちゃんの知るミルキー・スターは一体どんな人物なのかを聞いた途端に、早口で語りだした。

 

「本当のミルキーちゃんはね、さっきもいったんだけど、オーラが違うんだよ。一目見ただけでも敵わないな、って思わされるんだよね。実際そうなんだけど、圧倒的な強さをもっていて、誰にでも優しい、とてもすてきな人なんだよ!、他にもね…」

 

どんなに魅力的な人物だったのか、愛笑(かなえ)ちゃんが語れば語るほどに伝わってくる。

聞いた所、この世界でミルキー・スターは最強の勇者として名を馳せていた。だけど、何年も前に突然行方不明になってしまっていたようだった。

 

「ちょっと喋り過ぎちゃったかも、でもミルキーちゃんのについては分かってくれた?」

 

「もちろん、愛笑(かなえ)ちゃんの愛も伝わったよ」

 

好きなものを好きなだけ語った彼女は、得意げに胸を張ってふふんと鼻を鳴らした。

 

「じゃあ、次は今のミルキーちゃんのこれからを話そっか、ミルキーちゃんはこれからどうする?」

 

「えっと、僕はこれが使えるようにしたい」

 

僕が取り出したのはスマホ。

友達、(あい)ちゃんとはやく連絡が取りたい、とても心配してると思うし、急に違う世界に投げ出された僕自身が心細い。

 

愛笑(かなえ)ちゃんの勇Padはどうやって動いてるの?」

 

「詳しいことは知らないけど、その辺に浮いてるエネルギーを使っているみたい、だから充電っていうのはできないかも」

 

勇Padを良く見させて貰ったけど、何かを差せるような穴は無かった、充電は存在しないのかも知れない。どうすればもう一度使えるようになるか、ある考えが浮かんできた。

 

「勇Padを作った人に会うことってできるかな?その人ならなんとかできるかもしれない」

 

「なるほどね、勇Padを作った人なら近くの国にいるよ」

 

一先ずの目的が決まった。

今日は日が沈んできているので、明日向かうことになった。

その夜は早々に眠ることにしたが、スマホが使えるようになるかもしれないという興奮で、なかなか寝つくことはできなかった。

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