Journey Through The Rainbow   作:がじゃまる

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別で書いてた小説の方がようやっと完結したのでこっちの連載を再開しますよっと
クウガ、キバ、龍騎と続きブレイドの世界です。作者自身ブレイドの記憶がかなり曖昧なので設定を食い違うところがあるかもしれませんがご了承ください


前置きはこの辺にしといて
予告も無しに5か月更新サボって申し訳ございませんでしたぁぁぁぁ(土下座)


15話 戦う者たち

 

 

「はあぁぁぁッ!!」

 

「ったくどの世界でも襲ってきやがって……いい加減飽きてきたぞ」

 

三人の仮面ライダーから押し寄せる攻撃をいなしつつ、コイツ等に命令を下した怪人を見やる。

アンデット―――各動植物の先祖とされる不死身の生命体と記憶にある。

 

本来そのアンデットに対抗する立場として仮面ライダーが存在するはずなのだが、この世界はちょいと訳が違うらしい。

 

「せっかくライダーになれたってのに、よりにもよって反逆だなんて馬鹿な真似をする」

 

「俺はあのガキ助けただけだ。それの何が悪い」

 

剣や拳と共に言葉を交わし情報を得んとする。

まだこの世界についてわからないことが多い。一先ずはやられることの無いよう立ち振る舞いつつできる限りの情報を引き出したい。

 

「……それが反逆なんだよ」

 

《BULLET》

 

《FIRE》

 

 

《FIRE BULLEET》

 

 

ギャレンの銃に二枚のカードがスキャンされ、その銃口から噴き出す火炎の弾丸。

至近距離で炸裂したそれは俺の身体を吹き飛ばし、数十メートル先の廃墟に突っ込んでしまう。

 

「ここは俺達で対処します」

 

「先にジョーカー様のところへお戻りください」

 

『フン……生かす必要はない。始末しておけ』

 

「「はっ」」

 

偉そうに踏ん反り返るアンデッド達へ一礼した後、その命令通り俺を抹殺せんと再び三人のライダーとの距離が縮まってゆく。

 

「……」

 

横目で歩夢を見やった。

念のため隠れておくように言っておいた彼女にそのままにしていろと視線で訴えた後、ライドブッカーから一枚のカードを引き抜きバックルへ差し込む。

 

《KAMEN RIDE》

 

 

《RYUKI!》

 

 

分裂した三つの鏡面に映る影が集約し、俺の纏う装甲が龍を模したものへと変わる。

仮面ライダー龍騎―――不死の生物から力を借りる奴等を相手取るならば鏡の世界の怪物から力を借りるこのライダーだ。

 

「姿が……!?」

 

「その反応も飽きてんだよッ!」

 

ドラグセイバーへと変換されたライドブッカーを薙ぎ、レンゲルを牽制。

すかさず次のカードを差し込み次の手へ移る。

 

《ATTACK RIDE》

 

 

《STRIKE VENT!》

 

 

右腕にドラグセイバー、左腕にドラグクローを装備し、龍炎を撒き散らしながら間合いに入った敵に切り掛かる。

そんな予測できない俺の攻撃を警戒してかギャレンとレンゲルは距離を取って様子を伺っているが、ブレイドだけはただ一人勇猛に突撃を繰り返してくる。

 

「へえ……お前はちったぁ骨があるみたいじゃねーの」

 

「うるさい黙れ。反逆者は潰す」

 

「わりぃ今の取り消す。やっぱ小物だわ」

 

絵に描いたようなテンプレキャラ。まさしく組織に忠実な犬といったところか。

これならまだその後ろで介入できずにいる二人の方が人間味がある。

 

「まあいいさ大体わかった……俺ぁこの世界でお前を教育すればいいってこったな」

 

「なに訳の分からねぇこと抜かしてやがる!」

 

斬り下ろされたブレイドの得物―――ブレイラウザーをドラグクローの咢で噛みつき受け止める。

なるほど重い。その刀身の長さや厚みは伊達ではないらしい……だが。

 

「60点ってとこか。まだ甘々、使いこなせちゃいねぇな」

 

ブレイラウザーに喰らい付いたまま赤龍の腕甲が火を噴きブレイドを飲み込む。

その武器自体は重量もあり中々強力なものだがその攻撃は一辺倒だ。手数で遥かに勝る俺には怖くもない。

 

「いちいち癪に障る野郎だな……!」

 

《THUNDER》

 

《SLASH》

 

 

《LIGHTNING SLASH》

 

 

二枚のカードが描く軌跡が熱波を切り裂き、刹那に迸った雷撃がブレイラウザーの剣閃と重なる。

格段に威力の増したそれはドラグクローはおろかドラグセイバーの防御すらも打ち破り、立て続けの第二撃が俺の懐を捉えた。

 

「甘々だと…? 俺は選ばれたんだ。反逆者のお前なんかと一緒にするな!」

 

《KICK》

 

《THUNDER》

 

浮かび上がったカードの文様がその力と共にブレイドへ宿る。

満ちてゆくエネルギーを開放するように逆手に持ったブレイラウザーが地面へ突き刺された―――その瞬間、

 

 

《LIGHTNING BLAST》

 

 

爆発的に高まった脚力がブレイドを跳躍させ、突貫する稲妻の蹴りが得物を無くした俺に迫ってくるのが見えた。

直前に見たライトニングスラッシュの比ではない威力なのは明らかだ。当然喰らえばタダでは済まないだろう。

 

 だが―――、

 

「……だから甘いっつったんだよ」

 

奴の攻撃パターンは極めて単調。とにかく攻撃の威力や重さで押し、相手取る者が無防備になったその瞬間に勝負を付けようと大技を叩き込む。こうなることは容易に想像できた。

 

だから一枚、残しておいたんだ。

 

《ATTACK RIDE》

 

 

《ADVENT!》

 

 

密かに抜き取っておいたカードがディケイドライバーに差し込まれた瞬間、鏡面から牙を剥いた龍―――ドラグレッダーの紅炎が突進と共に真横からブレイドを跳ね飛ばす。

 

「そんな様で俺に勝とうなんざ……二万年早い」

 

《FINAL ATTACK RIDE》

 

 

《RYU・RYU・RYU・RYUKI!》

 

 

お手本だ。そう言わんばかりに飛び上がった俺の背後でドラグレッダーの炎が膨れ上がる。

瞬刻の後に吐き出された獄炎は俺を乗せて爆ぜ、生じたエネルギーは突き出された右足に集約しブレイドへ突き刺さった。

 

「がっ……ああぁ……ッ!!??」

 

ドラゴンライダーキック。単純な破壊力だけ見れば現状の俺の手数で一、二を争う必殺技だ。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()アイツが喰らってタダで済むはずはない。

 

そんな俺の予想が現実になるようにブレイドの身体は吹っ飛んでゆき、瓦礫を生み出しながら廃屋へと突っ込むのが確認できた。

 

「…朔也さん」

 

「あぁ」

 

が、ここでブレイドがやられている間すらも傍観を決め込んでいたギャレンとレンゲルが動く。

足元に炸裂した弾丸の雨によって粉塵が舞い上がり、格段に悪くなった視界の外からクローバーの装飾の施された杖が迫っていた。

 

「おいおい……お仲間がやられた瞬間ハッスルか。ひょっとしてアイツのこと嫌いか?」

 

「さあ? どうだろうね」

 

《BLIZZARD》

 

《SCREW》

 

 

《BLIZZARD GALE》

 

 

その長杖を回避し斬撃を叩き込もうとした俺に迫る掌からの吹雪。

背後のドラグレッダーが吐いた火炎と相殺し被弾こそ避けられたものの、生じた水蒸気により辺りの視界は劣悪なものと化してしまう。

 

「ちっ……!」

 

ブレイドと違いこの両者からは熟練のそれを感じる。捉えきれこそしないが煙幕の奥で移動する気配からは一切の迷いもない。

これがコイツ等の戦法なんだ。

 

《UPPER》

 

《FIRE》

 

「しまっ―――!?」

 

上昇する熱量を察知し防御態勢に入るも時すでに遅し。

既に眼前にまで迫っていたギャレンの拳が振り抜かれ―――、

 

 

《FIRE UPPER》

 

 

「ッ……!?」

 

()()()()()()()()()()()に地面のアスファルトを砕く。

外した……とは考えにくい。この煙幕の中でも俺を捕捉できている連中がこんな至近距離での攻撃を外すとは思えない。

 

「……何のつもりだ」

 

そうなると、これは()()()外した攻撃。

その真意を問うように煙幕へと問いを投げかければ、間もなく抑え込まれた声音が返ってくる。

 

「お前、変身と基本的な戦闘に使うカードは何枚だ」

 

「はぁ?」

 

「時間が無い。いいから答えろ」

 

奴等の行動の意味を明かそうとした問いが余計に謎を深める。

何故いきなりそんなことを聞いてくるかは謎だが、その声に敵意が混じっていないのを確認すると一先ず正直に答える。

 

「五枚ってとこか……?」

 

「だったら残りのカードを渡せ。早く!」

 

 

「どういうつもりだ!?」

 

 

そう言うが否やライドブッカーからカードを抜き取ろうとする二人のライダーにその後ろから上がった声が刺さる。

 

その方を見やればブレイド。しばらくは動けなくなる程度の攻撃を打ち込んだつもりでいたが、なるほどあの重い得物を振り回せる分身体は頑丈らしい。

 

「お前等そいつを逃がそうとしてるのか……? 反逆者は皆殺しにするんじゃなかったのかよ!!」

 

「ちっ…、面倒なことになった」

 

状況は全く飲み込めないのだが、とりあえずギャレンとレンゲルに関しては味方……という認識でいいのだろうか。

俺を庇うようにブレイドの前に立ちはだかっているのは確かだが、それでも色々と理解が追い付かない。

 

「少し行ったところに僕達の仲間がいるシェルターがあります。詳しい話はそこで」

 

「…知らん顔だが反撃の芽であることに変わりはない。失う訳にはいかないからな」

 

 ジリジリとブレイドが迫ってくる中、刺すような緊張感を醸しながら俺に退避を促してくる。

 まだコイツ等からこの世界の情報を引き出しきれてないが……ここは致し方なしか。

 

「行けッ!」

 

「よくわかんねぇが……退くぞ歩夢!」

 

「う、うん……!」

 

投げ返されたライドブッカーを受け止め、歩夢の手を引いては走る。

その後ろで上がった新たな戦火が、より大きな災いの到来を予感させた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「朔也! 睦月! お前等ホントに裏切ったのか!?」

 

「裏切りも何も……!」

 

「最初からアンデットの味方などするつもりはない!」

 

唐突に訪れた瞬間に困惑しながらも大剣を振るう。

仲間だと思っていた。信頼してるつもりでいた……けどそれも裏切り、コイツ等は間違った道を選んだんだ。

 

「騙していたのは悪いと思ってるさ。だが、お前に言ったところで賛同などするはずがないからな」

 

「当たり前だ! 誰が()()()()の味方なんてするか!」

 

コイツ等は裏切った。自分達の、アンデットの敵なんだ。

そんな迷いや寂寥を断ち切るように幾度となく剣閃を描いた。

 

「この世はアンデッドが支配している……非力な人間はそれに従うのが当たり前だろ!」

 

「悲しい奴だな……お前は」

 

その仮面の裏で、哀れみに満ちた目が瞬いた気がした。

何故だかそれがとんでもなく屈辱的で、感情のままに振り抜かんとしたブレイラウザーは、横から入った長杖に受け止められてしまう。

 

「…あなたも、人間のはずなんですがね」

 

《RUSH》

 

《BLIZZARD》

 

《POIZON》

 

レンゲルがスキャンした三枚のカード。大技を発動するための手順だ。

次の瞬間には発動しているであろうそれを回避すべく足に力を籠めるが、先程の戦闘であのライダーにもらったダメージが思うように動くことを許してくれない。

 

「人類の自由のためだ……許せ」

 

《DROP》

 

《FIRE》

 

《GEMINI》

 

吹き付けた冷気にライダーとしての装甲が凍り付き、身動きの取れなくなった瞬間。

極零の毒槍と爆炎の一蹴。その両者が炸裂した。

 

 

《BLIZZARD VENOM》

 

 

《BARNING DIVIDE》

 

 

衝撃音と、それに伴う激痛が全身を駆け抜ける。

敗北した。その事実を認識した時には既に、意識は闇の中にあった。

 

 

***

 

 

「ぅ……!」

 

覚醒した意識と視界が最初に認識したのは見知らぬ天井だった。

直後にこうなった経緯を思い出すと咄嗟に身体を起き上げ―――すぐに痛みに顔を顰めることとなる。

 

「ああ、ダメやんそんな勢いよく起き上がったら!」

 

「……?」

 

耳朶に触れた声が自分に向けられたものだということと共に、自身の身体に包帯や湿布と言った処置が施されていることに気が付く。

 

「その傷じゃまだ痛むやろうけど、とりあえず元気そうでよかったわ」

 

ツーサイドのお下げに纏めた紫色の長髪を揺らし、おっとりとした印象を抱かせる少女がこちらに駆け寄ってくる。

傷を処置したのも彼女なのか、その独特な口調からは自分を介護したものと思われる節が伺えた。

 

「心配したんよ~。傷だらけで倒れてるし、アンデッドにでも襲われたりしたん?」

 

「ッ…! お前も反ぎゃ―――」

 

「ああごめん。まず名乗らないと何もわからんよね」

 

射殺すような敵意を向けるも、一切意に介す様子もない。

話が通じない……というよりはとことんマイペースと言った彼女は、こちらの毒気を抜くような邪気のない笑みで言った。

 

「ウチは希……東條希っていうんよ」

 

 




原典のブレイドと違いこの世界ではアンデッドが支配者として君臨し、仮面ライダーはその手駒……といった立ち位置になっております
ディバイド版のブレイド世界を基礎としているのでねじれこんにゃく(統制者)やバトルファイトも存在しません

そんな世界でもギャレンやレンゲルは人類のために動いておりましたが肝心のブレイドがあんな感じになっており……
そんな彼に対しこの世界のヒロインである希はどう接していくのやら

久々に書いているのでもう少しペースが安定しない期間が続くと思われますがお付き合い頂ければ
それでは次回で
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