オリ展開入ります。目指すは王都!
「間に合わ無かった。と言う事か?」
王都の亜人街に戻って来る。
マスターと歌姫が出逢った枯れた噴水の前。
此処でまた逢おうと約束した訳じゃないのに。
だけどマスターは此処に戻って来て、
歌姫を探すけどその姿は無くて、あの歌も聴こえない。
全てが遅かった。
そう悟るまでマスターは立ち尽くして、やがて亜人街を去る。
取り溢したモノは思ったよりも大きくて、マスターの足取りは重い。
その日はとにかくマスターを元気付ける。旅はまだ続くから。
一つの点は交わる事無く終り、
けれどまた、残酷に交差する。
依頼で訪れた町。
町に魔物の群が迫る。
魔物は大地を覆い尽す程、やがて町は容易く飲み込まれて消えて行く。
それは確定事項。誰もが諦める現実。町の放棄。
けれど最後の手札を持つ者が一人。マスターだった。
正確には私を従えるマスター、
マスター一人だけが、この町の運命を覆す事が出来る。
その事実を知る、マスターの小柄な恩師は懇願する。
町を救って欲しいと。
「町を救うのに、コチラに何のメリットが有る?
他人より自分を選んで何か問題が?」
けれどマスターは撤退を選択。
それが小柄な恩師に対する問いの答えだった。
「………清水君。何があったんですか?
確かに清水君は、何処か諦めていた処がありました。
周囲に何も期待していない処があったと思います。
でも!それでも!手を伸ばす事が出来る子だった!!
それでも頑張れる子だった筈です!
それがどうして、また諦めてしまうようになってしまったの?」
対するマスターは何処か空虚で、
目の前の小柄な恩師では無く、此処では無い遠くを見ているよう。
「結局、またダメだった。
またつかめ無かった。
つかめ無い人間だと思い知らされた。
やる気が出ない。
どうしようも無くやる気が出ない。
こんな時に戦えと?無駄死に確定だ!
ウルは滅びる。覆す手札何て、無かったって事だ」
全てが決しようとしていた。
マスターは動かない。狂乱の魔物は町に迫る。
けれど聴こえて来る。
聴き覚えの在る歌が、聴こえて来る。
「………どうして」
歌が聴こえる。
狂乱の侵攻を続ける魔物の壁の向こうから、聴き覚えの在る歌が聴こえる。
銀髪の歌姫。
彼女の歌が聴こえる。
「約束、果たしに来た」
「幸利」
結果的に、ウルの町は何とか壊滅を免れる。
マスターは吶喊を選択。魔物の群を貫いて、歌姫に迫る。
けれどマスターを見る歌姫は悲し気で、そこに紡がれる言葉は無かった。
「よもやこの数の魔物が敗れるとは、な?
流石は人類の神の使徒!と言った処か、
撤退だ。行くぞ?」
「………そうね」
マスターの手は届かない。赤毛の男と共に撤退して行く。
それから、歌姫との戦いは続いた。
砂漠の大火山。
大海原。
王都の神山。
そして最終決戦。
最後の戦いでも、歌姫と戦った。
大量の魔物を、その歌で従える歌姫。もう何度も見た光景。
そうして、最期に倒れるのも歌姫だった。
「私の歌を、聴いて欲しかったの。
でも無理だった。誰も私の歌を聴いてくれない。
貴方は、私の歌を初めて聴いてくれた。
聴いてくれたのに、貴方と戦ってしまった。
………ごめん、なさい」
それが歌姫の最期の言葉。
歌姫はマスターの腕の中で、独り息を引き取る。
「おい、逝くな!
名前、お前の名前もまだ!!」
最後にマスターの慟哭が聞こえて、【啓示】は終る。
そうして現在の拠点。奈落の底、解放者の住処で目を覚ます。
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技能:
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■■■■■■■真名看破・啓示・世界の裁定・コネクト・永劫の誓い・言語理解
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啓示
効果/
裁定者(ルーラー)のクラス技能。
裁定者(ルーラー)に関わる分岐点を感知。可能性を予見する。
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「………ダメな娘ね?
あんなにマスターを悲しませて」
身支度を整えて部屋を出る。
暫く世話になったけど、もう今日でお終い。
「残念ね、運命さん?
歌姫はまだその運命に囚われていないし、
マスターはその結末を許さない。それに私が居るから☆」
†
「このままでは、全てが間に合わない。
そう言う事だな?」
水晶から話は聞いた。
このままでは全てが遅くなる。
歌姫は、コチラを待つ事無く王都を去る。
赤毛の男の元へ行き、長く敵対する事になる。
「そう言う事☆
信じられない?」
「今更だな?
信じよう。水晶の言葉だ」
全てが始る0日目だ!と言うヤツだろう?知ってる。
ヒロインの死亡から始る物語だ。
ストーリーを進めて、
初めてヒロインの生きている姿を見た時の喜びは、今も覚えている。
アレをリアルで、ガチプレイしろって話だ。
「王都に急いで、歌姫に逢えば良い。
猶予は解るか?」
「少なくとも、後一ヶ月経ったらもう間に合わない。
歌姫は行ってしまう、戻れない道に」
なら急ごう!
魔法陣を出て、そこから王都を目指す!
「待て!話は聞かせて貰った。
急ぐのは良いが、準備を怠ってどうする?
持って行ける物は持って行け」
工房から出て来たハジメに呼び止められる。
ユエが呼んで来てくれたらしい。
「まずは足だな?
ライセン大峡谷から、徒歩だの馬車だので王都まで行く気か?
遅い、遅過ぎる!
試作品のバイクが有る。それを持って行け、馬車よりは速い」
ハジメ製作の魔力駆動二輪。
名前通り魔力で走行するバイクだ。
計画ではスパイ映画宜しく、隠し武器を搭載する予定だったが?
これは試作品なので武装は無し。カラーリングは黒。
「幸利の分だからな?
闇術師らしく色は黒だ。夜間迷彩って事で」
「専用カラー!
それは良いが、名前は?」
「乗るのはお前だ。
付けたければ、好きに付けると良い」
「なら、グラで行こう。
【風の暴食者】的な意味で」
「【暴食】(グラ)かよ!
スピード重視な物に付ける名前じゃない気もするが、
まぁ良い。何度も言うが、乗るのはお前だからな?」
今日は3daysな気分だからな?
何と無くノリで付けた。他意は無い。
「それと預かってたオルクスの指輪だな?
こっちの方も収納空間が起動していた。
さっきのバイクも余裕で収納出来るし、
今までお前が貯め込んでた魔石や、
換金出来そうな魔物素材も入れといたから、
金が入用になったら売っとけ、途中で町ぐらい寄るだろ?」
「あぁ助かる」
オスカーの骸骨が持っていた指輪と、
表層30階層のボスドロップの指輪。
機能的な差異が無いか、調べて貰っていた訳だが?
オスカーの方がマスターキー的な代物で、
ボスドロップの方が解放者の住処まで到達しないと、
フルスペックで機能しないように設定されていただけで、
スペック自体は同じだった。
それは指輪の収納機能も同じで、
所謂ゲームの道具袋的な機能だ。
詳しい最大収納量は不明だが?
ハジメの言うように、余裕でバイクも収納出来る。
更に車やその他武器類も入ったらしく、荷物運びの苦は無い。
「後はこのGPS、ようやく試作品が出来た」
「通信衛星も中継用の電波塔も無しにか?」
「無しだ。だから所詮はトランシーバーLvだ。
それでも近くに居れば、何とか行き違いぐらいは防げる。
どうにも通信系に使える鉱石が、何故か少なかった。
この辺りじゃ珍しいのかもしれないな?」
見た目はどう見ても、ただのコンパスだ。
極短距離なら、相手の居場所に反応するらしい。
通信に適した鉱石を必要量入手したら、改良するとの事。
「オレからは以上だ。
その歌姫とやらを助けに行くんだろ?
オレも準備が終り次第此処を出る。次は青い空の下で、って事だな?」
「あぁ必ず歌姫を連れて来て、ハジメにも紹介するからな?」
「………修羅場には気を付けろよ?」(小声)
最後の一言を聞き逃したような気もするが?まぁ良い。
水晶と共に魔法陣を潜り、ライセン大峡谷側の隠し洞窟に出る。
更にいくつかの隠し扉も越えて、洞窟を出た。
そこは大峡谷の名の通り、地の底では在ったが?確かに外の世界だ。
かなり上方ではあるが青い空が広がり、太陽も出ている。
何より空気の味が違った。
「随分と久しぶりな気がするな?」
「私にとっては千年ぶり、
本当にありがとう、マスター☆」
水晶から感謝の抱擁。
服越しではあるが、感じ慣れた良い感触である。
「とにかく王都だ。急ぐとしよう。
この大峡谷も、良い場所とは言えない」
このライセン大峡谷は天然の魔力分解作用が働くらしく、
魔法を出したその瞬間から、魔力は分解されて減衰する。
これを力押しで補うと?通常の10倍近い魔力を消費してしまう。
正に魔術師にとっての鬼門!
因みにコチラは、ふたりとも魔術師である。
「私は力押しでも余裕だし、
マスターも対策済でしょう?」
「………慣れない戦い方を強いられるのは事実だ。
元々このステータスは、近接戦に向いていないしな?」
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清水幸利 17歳 男 レベル:100
天職:闇術師
筋力:700
体力:700
耐性:700
敏捷:700
魔力:3200
魔耐:3000
技能:
闇属性適性[+発動速度上昇][+効果上昇][+魔力効率上昇][+魔力消費減少]
[+連続発動][+複数同時発動][+遅延発動]
・闇属性耐性[+状態異常耐性上昇][+状態異常自然回復上昇]・複合魔法
・魔力感知・高速魔力回復・従属目録・精神支配無効・生成魔法・言語理解
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歌姫は元々、敵キャラの心算でキャラメイクしました。
ですが水晶の余りのチートぶりに、
救済ルートが閃き、今回のような展開に!
今回のステータスは、殆ど最終ステの予定。
平凡な技能を集めた心算です。
ハジメヒロインズには劣り、勇者パーティーよりは強い!的な?