ガルヴェイラ(ガライ)視点となります。
ハジメパーティーもチラリと登場☆
「故郷が懐かしいか?ウータイ」
「………」フルフル。
猫のように膝の上でくつろぐウータイが、否定の身動ぎをする。
コイツは兎人族なのだが?動作は猫のようだと思える。
「戦えるか?相手はフェアベルゲンだ」
「………」コクコク。
今度は肯定の意思を示すウータイ。何とも平和だった。
現在帝国は、森の亜人国家フェアベルゲンに侵攻している。
だがハルツィナ樹海は深く広大だ。
今回引き連れて来た程度の部隊では?フェアベルゲンの陥落は無い。
相手もそれに気付いたのだろう。今は静かに樹海の奥で籠城している。
硬直状態と言うヤツだ。そもそも人類は森に不案内。地の理が無い。
亜人の国家を攻めるのに、亜人の助けが要る矛盾した展開!
亜人奴隷は確かに居る。
だが故郷を攻め落すのに協力的な者がどれ程居る?どれ程信用出来る?
「故にウータイを呼んだ訳だが」
「………」ゴロゴロ。
撫でてやると、ウータイは気持ち良さ気に鳴く。やはり猫のようだ。
ウータイは以前拾った兎人族の亜人奴隷だ。
フェアベルゲン出身らしいが、奴隷狩りに捕まり帝国で売られた。
帝国ではとある魔術師に買われたそうだが、そこで問題が起きる。
魔術師はとある実験を行った。
そこで自身の才能を開花させる結果となる訳だが、
主となった魔術師は破滅。他にも多くの犠牲が出た。
黒ランク冒険者である自身にも、討伐依頼が来た。
暴走する亜人を討て!と。
結果だけ述べるなら、亜人奴隷の捕獲に成功した。
更に殺処分される処を、拾って新しい主にもなった。
新しい名前も付けた。ウータイ。それがコイツの新しい名前だ。
「ガライ様、部隊の編成が整いました」
「解った。行くぞ、ウータイ」
「………」コクコク。
ウータイの案内で樹海に攻め込む。
案内が有っても不利は覆らない。だが不意は討てた。
フェアベルゲンの拠点をいくつか落して、相応の奴隷を捕らえた。
ハッキリ言ってこれ以上は深追いになる。
だが戦勝に酔う奴隷狩り部隊は、それに気付かない様子だ。
さてどうするか?と言う処で報告が入る。
兎人族の一団が樹海を離れて移動中との事。
今は巡回に掛り、ライセン大峡谷に向かっていると!
「このタイミングで樹海を離れる、か。
フェアベルゲンから逃亡する心算か?」
「如何なさいますか?」
「先にこの兎人族を抑える。ライセン大峡谷に向かう!」
此処で熱を冷ます時間を作る。
兎人族を捕えて冷静になった処で、今回の奴隷狩りは終了とする。
こんな処だろう。だがこの選択は間違いだった。
この兎人族!ハウリア族の一団には、あのバケモノが居たからだ。
†
「奴等は来るでしょうか?」
「兎人族の、ハウリア族だったか?
ハウリア族にライセン大峡谷で生き抜く力は無い。
時機に上がって来る」
逃亡したハウリア族はライセン大峡谷まで逃げ込んだ。
だが脆弱な兎人族が、大峡谷で生きて行けるとは思えない。
奴等は耐え切れずに上がって来る。
コチラまで大峡谷に入る必要は無い。
奴隷狩り部隊を大峡谷の出口に配置する。
出口は崖を登る一本道だ。
一本道を登った先に弓兵隊を配置すれば、一方的に射殺す事が出来る。
更に念を入れて、弓兵隊を三つに分けた。
三段射ちと言う戦法だ。相手に隙を与える事無く、連続斉射が可能。
これを突破出来る奴は確実にバケモノだろう。
ハウリア族がいつ上がって来るか、正確な時間は解らない。
奴隷狩り部隊には、交代で休みを取らせる事にした。
自身もウータイの元へ戻る。
先程のバケモノのキーワードで、ウータイの事が思い浮かぶ。
ウータイなら、この包囲網も突破出来るだろう。
バケモノとは常識の埒外であり、確実に存在するモノでも在る。
「今戻った」
「………」コクコク。
ウータイは天幕の中で大人しく待っていた。
改めてウータイを見る。相変わらず無駄に良い身体付きである。
これを迂闊に外に出して置くと?
相手が亜人奴隷だと思って、
平然と肉欲的に手を出そうとする輩が頻発する。
「………」スリスリ。
コチラが自分の身体を見ている事に気付いたのだろう。
ウータイが魅力的な身体で擦り寄って来る。もう何度も抱いた身体だ。
ウータイは戦闘であの力を使うと、必ず暴走する。
それでも指示には従うので運用は可能だが、暴走は自然回復しない。
だがこれにも対応策は有る。ウータイは自浄技能も有していた。
但し発動条件はウータイを抱く事。
肉体的な繋がりの中で、ウータイは正気を取り戻す。
「欲しいのか、ウータイ」
「………」コクコク。
初めは主としての義務だったり、効率的な選択だったりもした。
だがそれ以外の時もウータイを抱くようになって、今に至る。
それだけ魅力的な身体だった事も否定はしない。
†
思ったよりも粘った方だろう。
だがハウリア族はやはり戻って来た。それは良い。
問題は先頭に居る二人組だ。白髪の男と金髪の少女。
特に白髪がマズイ。
冒険者の勘が告げている。アレに関わるのはマズイ!と。
だがこれも仕事だ。現実は非情である。
「そこで止まれ、ハウリア」
一応の降伏勧告に、文字通り止まったのはハウリア族だけ。
問題の白髪は逆に突っ込んで来る!強行突破の心算だろう。
奴隷狩り部隊は動かさず、ウータイと共に崖下に降り立つ。
因みにウータイの基礎ステータスでは、
崖下に降りるなどと言うマネは出来ない。
出来ないので、ウータイは所謂お姫様だっこで運ぶ。
何とも緊張感の無い絵だが仕方無い。
「蹂躙しろ、ウータイ!」
「アアアァァァッッッ!!!!!!」
そして此処からがウータイの真骨頂!
ウータイの凶悪な強化技能が連鎖的に起動して、変貌する。
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ウータイ 19歳 女 レベル:■■■
天職:墓守
筋力:10+10000+10000
体力:10+10000
耐性:10+10000+10000
敏捷:10+10000+10000
魔力:10+10000
魔耐:10+10000+10000
技能:
怨念吸収[+怨念装甲][+怨念解放][+怨念圧縮]・ミンナノウラミ
・無痛覚・擬心・シフトダウン・閨の心得・無垢の忠心
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怨念吸収
効果/
墓守の固有クラス技能。
怨念を無尽蔵に吸収し続ける。
全ステータス極大↑暴走付与。
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怨念装甲
効果/
墓守の固有クラス技能。
怨念を身を護る装甲に変換する。
耐性極大↑魔耐極大↑
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怨念解放
効果/
墓守の固有クラス技能。
怨念を一部解放して、推進力とする。
敏捷極大↑
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怨念圧縮
効果/
墓守の固有クラス技能。
怨念を圧縮して、攻撃に転化する。
筋力極大↑
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ミンナノウラミ
効果/
墓守のクラス技能。
対象が纏う怨念の数だけダメージを与える。
人型、魔物を問わない。防御無効ダメージ。
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無痛覚
効果/
痛覚を遮断する。
ダメージ擬似軽減。気絶耐性↑
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擬心
効果/
部位欠損を応急補強可能。
不屈付与。
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シフトダウン
効果/
身体ダメージを魔力ダメージに変換する。
魔力が尽きるまで、身体ダメージを負わない。
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閨の心得
効果/
肉体的な繋がりによって魔力の譲渡、または略奪を行う。
魔力極大回復。状態異常回復。
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無垢の忠心
ガルヴェイラに救われたウータイの絶対の忠誠。
何が在ろうと、決してガルヴェイラを間違えない。
効果/
ウータイの固有技能。
ガルヴェイラを間違えない。
幻惑無効。魅了無効。
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これが怨念を吸収し続け、己のモノとするウータイの力!
この暴風に抗えるか、白髪?
ウータイはオリキャラです。
キャラプロフィールは、次回公開予定!
今回は帝国視点で行くか?
ハジメパーティー視点で行くか?で迷走しました。
結局は帝国視点を採用!語れる事が多いので☆