騎士団の接待プレイも無しです。
RPG風に言うと?全滅した時に、教会や病院に運んでくれるだけ。
オルクス大迷宮の攻略が始った。
事前の準備。武器や道具の準備。大迷宮の事前情報の入手。
それが終った後にするのは?パーティーの編成だ。
クラスメイトと騎士団の人数を考えると、レイドだろう。
だが、いくら大迷宮が広くても?
レイドが全員で、常にゾロゾロ行ける通路の広さは無い。
通れる場所も有るだろうが、危険で無駄だ。
探索はRPGお約束の少数パーティーに分けて、
レイドボス戦前などに合流!と言うのがセオリーだ。
事前情報では?やはりボス部屋などは広いらしい。
先人が苦労して手に入れた情報だ。有効活用させて貰う。
そして問題のパーティー編成だが?
まず天之河の率いる主力、勇者パーティー。
勇者の天之河。転移前から脳筋ボディの坂上。
どう見ても神官な白崎も此処に居る。
八重樫はオツカレサマだ。アイツは確実に苦労人属性である。
他数名のクラスメイトと、メルド団長を含めた騎士団員数名も随伴。
如何にも過剰戦力的編成だが?それが主力の務めだ。
他に体育会系の永山が率いるやはり体育会系パーティーと、
文系で揃えた中村率いるパーティーが居て、
そこにやはりサポート役の騎士団員数名が付く。
正直ジョブバランスを考えろ!と言いたいが?
初回なので、普段の交友関係で別れている。
どうやらそれも、低層の内に学ばせる心算らしい。
「やはり使えるな。良かったじゃないか?」
そしてそれ以外が集まったのが、我等が優花パーティーだ。
だがやはり、ジョブバランスがアレだった。
前衛が、本来中衛よりの優花と相川しか居ない。
他の女子は後衛職だし、自分と南雲も後衛職だ。
ゲームとは違い、後方にも後衛を護る前衛職を置きたい。
これは相川が担当する。だが余計前に穴が開く。
前衛無しではアッサリ突破されて、後衛が直ぐ狩られる。
本来なら、だ。
と言う訳で?即死戦法で行く事にした。
「………次が来たか。どうだ?」
「大丈夫。やっぱり人と同じ、心臓の位置だ」
リーダーの優花は、支援で中衛に。
後衛職の女子二人と、二人を護る後方警戒の相川は後衛に。
自分と南雲で前に出る。
初見の魔物が現れたら?
南雲の鉱物系鑑定で、魔物の魔石の位置を鑑定する。
位置を特定出来たら?
最小魔力消費の【穿針】(ウガチバリ)で、魔石を撃つ。
【穿針】は、文字通り効果範囲が針のように狭く弱いが?
貫通効果が在り、消費魔力が少ないのでコントロールがし易い。
詰り狙撃向きの魔法だった。
これで現れる魔物を一撃で仕留め続ける。
一度鑑定を済ませた魔物が現れた場合は?
南雲が錬成で壁を作ったり、
自分が【吸魔】(ドレイン)で抑えている内に、他のメンバーで迎撃する。
【吸魔】は本来、対象から魔力を吸収する魔法だ。
だが魔力が吸収されている間、対象は動きも阻害される。
だから意図的に吸収効率を下げて、行動阻害に利用。
更に魔力も吸収して回復する。随伴の騎士団に出番は無い。
「………そろそろ次を試そう」
次に試す魔法は【闇撫】(ヤミナデ)。
【闇撫】は影から伸ばす手で、対象の心臓を握り潰す即死魔法だが?
鑑定で位置を特定した魔石を、握り潰すのでは無く引き抜く。
魔石を失い魔物は即死。魔石もやはり無傷でゲット出来た。
「これも良いな。魔石を無傷で取り放題だ」
【穿針】は魔力の消費コストを抑えられるが、魔石の破壊が前提だ。
他のメンバーに任せると、魔石もオーバーキルされるケースも有る。
だがこの方法なら、確実に魔石を無傷でゲット出来る。使える戦法だ。
この【闇撫】戦法で、次々と魔石をゲット!
撃破数は天之河の勇者パーティーの方が上だったが、
魔石ゲットによる獲得換金予想額は、コチラがトップ。
迷宮探査は順調に進んで行く。
†
「それが例の劣化効果か」
最後の魔物が倒れる。仕留めたのは優花だ。
その際に、例の???の劣化効果のお披露目となった。
優花は投擲師だ。基本武器を投げて戦う。
そして???の劣化効果は、
一度投擲した武器を手元に回収する。と言うモノだった。
ブーメランやチャクラム系以外でも、戻せる訳だ。
これは別の使い方が出来ないか?優花に確認を取る。
「………出来る、と思う」
「なら、後は実践か」
だがそこで広間に到着した。
30階層の中ボス部屋(仮)の広間。事前情報通りだ。
オルクス大迷宮は、地下百層からなると噂されている。
事前情報では、人類の最高到達階層は65階層。
そして30階層と60階層には、ショートカットの転移陣が有るらしい。
詰り30←→60だ。この調子なら30←→60←→90でもおかしく無いと思う。
お約束だった。実に親切で良い。製作者は良く解ってる。だがお約束は続く。
転移陣には、転移陣を護る中ボスが配置されている。
これは一度撃破すれば?次回以降は撃破ドロップで中ボスは出現しないし、
転移陣も使用可能になるらしい。
勿論60階層への転移陣はまだ使えない。それは60階層の撃破ドロップが要る。
今回の目標は30階層の中ボス撃破。中ボスの撃破ドロップ獲得である。
「………清水か、君達だけか?」
「あぁ、そちらこそ。だな?」
結局30階層のボス部屋前まで合流出来たのは、
天之河の勇者パーティーのみ。
パーティーのジョブバランスが悪かった永山と中村のパーティーは、
既に撤退したと、合流した騎士団から報告を受けた。
むしろ後衛職ばかりの優花パーティーが残れた事を、
メルド団長は驚きながら賞賛し、困ってもいた。
「さて、予定よりも人数が少ない訳だがどうする?」
「挑みたいと思う。俺等はまだ戦える」
「ま、最悪ボス情報位は欲しい。賛成だ。
コッチは後衛ばかり。退路を確保しつつ、後方で援護。
ソッチは前線で突撃。構わないな?」
「あぁ、それで構わない」
天之河と手早く作戦を決める。
アイツとは基本方針さえ合えば、話が早いから助かる。
と言うか?自らキツイ方に行きたがるので、楽で良い。
「良し、行くぞ!」「応っっ!!!」
「いよいよだね?」「気を引き締めなさい」
「いよいよかぁ、緊張するよ」
「幸利」「………あぁ」
レイドボス戦開幕。
先を行く天之河が、情報通り魔法陣に接敵した。
広間の召喚魔法陣が起動。ボスが召喚される。
現れたのは大亀。ランドタートル風の相手だ。
更に左右の人が通れないサイズの横穴から、コボルトが現れる。
左右3体づつ、計6体。
だがコイツ等は、此処に来るまでに交戦済だ!
「くたばれ!」
出現と同時に、【穿針】で左の3体を仕留める。
南雲が壁を錬成して右の3体を引き受ける間に、
残りの優花パーティーが取り巻きのコボルトに攻撃を始める。
天之河は一瞬、コチラに視線を向けたが?
直ぐに抜剣して大亀に突撃。坂上と八重樫も続く。
白崎は残りのメンバーと共に、支援魔法を展開。
「戻って!」
優花が???の劣化効果を発動させる。
投擲した武器を手元に戻さず、コボルトに当たるように誘導。
投擲具は命中!コボルトは絶命した。どうやら上手く行ったようだ。
「………あのバカ正直が」
優花が仕留めたコボルトで、取り巻きはまず全滅。
前線組に目を向ける。
何と言うか、亀相手に甲羅に攻撃してどうする?
「魔術師組は冷気属性で攻撃!
前線組は首か関節を狙え!常識だろうがっ!!」
亀を相手に冷気属性!硬そうな相手に首や関節狙い!
この常識を守っても、亀は中々沈まない。流石のレイドボス!
と言うか?やはり人数の少なさが響いていた。
処理しても処理しても、取り巻きのコボルトが湧く。
コボルトに対処すると、コチラの後衛が亀に攻撃する余裕がなくなる。
かと言って前線組は抜けない。向こうも余裕は無いだろう。
「南雲!横穴をっ!!」
「そうか!錬成!!」
南雲が錬成で、コボルトが湧く横穴を塞ぐ!
これでもう、コボルトは湧かない!流れが変わった!!
「………ッッッ!!!!!!」
後衛組の魔法攻撃が、次々と亀に降り注ぐ!
元々亀は?物理に強く、魔法に弱い。
怯み、後退し、足を着く。
その足を南雲の錬成で更に取られて、大きくバランスを崩す。
「はあぁぁぁっっっ!!!!!!」
そこを天之河の剣が、クリティカルに首を捕える!
亀の首が飛んだ。
勝利を確信したのか、天之河の動きが一瞬止まった。
「まだだよ!魔石がまだ!!」
南雲の言葉を肯定するように、
首の無い亀が!自らの首を刎ねた天之河を押し潰そうと倒れ掛る。
超重量の押し潰し。
天之河は間に合わない。あっ死んだ。と言うヤツだ。
「【陽影】(ヒエイ)」
だが南雲から、魔石の位置を聞いていたので?
あっ、魔石直撃コースからはズレたかな?
と思っていた自分は、対処が間に合った。
【陽影】(ヒエイ)
闇の太陽で対象を焦却する。
闇の太陽が、首の無い大亀を蹂躙する。
首を失い、魔石を露出した大亀に抗うすべは無かった。
闇の太陽に呑まれて、大亀は撃沈。レイドボス撃破!
「………うぅぅっっ!!!」
至近距離で巻き込まれた天之河が、うめき声を垂れ流して倒れている。
どうやらまだ生きているらしい。良かった良かった。
未来の愛ちゃん護衛隊。早々と結成!
清水(挫折)とハジメがinしているので、
相川以外の男子二名がログアウト!
男女比を合わせた方が?女子が安心すると思うの☆
アニメ版でも一人だし、別に良いよね?
【陽影】(ヒエイ)
エフェクトのモデルは、FFⅦのシャドウフレア。私はアレが好きです。
鉱物系鑑定で魔石の位置が特定出来るのは、オリジナル設定です。
転移陣の配置階層は、この作品のオリジナル設定です。