ありふれた英雄願望(挫折)で世界最強   作:LW

8 / 39
天之河のマトモな出番が続く!
狙ってやった訳では無いのに、何故だ!?


07 奈落の使者

初のレイドボス撃破。

ボスを撃破した事で、30階層のボス部屋広間を確保した。

今日は此処にベースキャンプを張り、休息する。

本来の予定なら、更に探索は続く訳だが?

永山と中村のパーティーは撤退済。勇者の天之河も負傷した。

探索を続けるのかどうか?それはまだ決まっていない。

 

で、ボス撃破の後は戦利品の分配である。

そこに何とか意識を取り戻した天之河が、八重樫の肩を借りて姿を現した。

白崎が頑張ったらしい。

その白崎は?天之河が居ないのを良い事に、

南雲と並んでイチャコラ食事を摂っている。本人に他意は無い。

 

「南雲君。はい、あ~~ん♪」

 

「ちょっ、自分で食べられるから!」

 

あ~ん攻撃を繰り出し、

周囲のクラスメイトの男子が嫉妬オーラを解き放ち、

南雲を死地に追いやっているが?白崎本人にはいつも通り他意は無い。

 

「………まぁ、スマナイな?」

 

「………いや、油断した僕も悪かった。

 助かったよ。酷い目にあったけどな」

 

で、最後の魔法攻撃に巻き込んだ事をササッと謝る。

長引かせても良い事は無い。

天之河は単純なので?非を認めて謝罪すれば、大抵受け入れてくれる。

八重樫は真相に気付いているようだが?異論は無い模様。

 

結局、戦利品のボスドロップは4つの指輪だった。

4つ共同じ物で、何かの紋章が刻まれた銀の指輪だ。

時計のように四方に4つの貴石が施されていて、

その内一つが、淡い光りを放っている。

 

「これはそれぞれ二つづつで構わないな?」

 

「勿論だ」

 

ボス戦に参加した天之河のパーティーと、優花パーティーで均等に分ける。

これを貢献度などで分けようとすると?揉め事の原因になり易い。

フェアプレイ大好きの天之河も、これを快く了承。

指輪は天之河と八重樫。コチラは優花と自分が持つ。

 

この一つだけ光っている貴石も気になるが、検討は付く。

それは後で良いだろう。

 

「………それよりもどうする?明日以降の探索の件だが」

 

「残念だが厳しいと判断せざるを得ないな。

 次の60階層は、もっと苦しい戦いになる」

 

次のチェックポイントは60階層だ。

一気に行ける心算は無い。が、目標ではある。

 

「永山と中村のパーティーも再編するべきだろ?

 で、4パーティーで?」

 

「………清水の処もどうかと思うが?」

 

話し合いの結果。無理に60階層を目指さず?

永山と中村のパーティー再編を待ちつつ、

此処のベースキャンプを拠点に、パーティー単位で自主鍛錬と相成った。

要はレベリングである。

 

 

粛々とレベリングは続いた。

永山と中村パーティーの再編も終り、ジョブバランスもマシになる。

今度は4パーティーで再度出現した亀に挑み、随分楽に撃破もした。

永山と中村パーティー分の指輪も手に入れる。

パーティー内に指輪を持つ者が居ないと、再度亀が出る事も確認した。

 

時折ホルアドに戻って、宿でゆっくり休んだ事も有るが?

基本大迷宮でレベリングの日々を過ごす。廃ゲーマーに戻った気分だ。

そして再び30階層のベースキャンプ。此処から60階層を目指す。

 

「やはり反応は無し、か」

 

指輪に反応は有る。だが転移陣は起動しない。

やはりこの周囲4つの貴石は、チェックポイントのクリア証明か?

4つの内3つは、恐らく30/60/90階層の転移陣だろう。

なら4つ目は100階層の脱出用か?答えは当然出ない。

 

「幸利。そろそろ行くわよ?」

 

「………あぁ、

 転移陣が!」

 

そろそろ行こう。と呼ばれた時に異変が起きた。

起動しない筈の転移陣が、突然起動した。

転移陣から光りが溢れて、一気に膨張して行く!

これは、あの異世界転移の光りに近い。それ程の光量だった。

光りはあっと言う間に、

ベースキャンプとそこに居たレイドパーティーを飲み込んだ。

 

「治まったか。

 ………此処は、何処だ?」

 

光りが治まると、そこは見知らぬ場所だった。

まず目に入るのは?奈落に通じている。と言われれば信じてしまいそうな谷。

地下峡谷。

その峡谷に思いの外巨大な橋が架けられていて、

自分達は今、その橋の上に居た。

イメージ的には?アクアラインの海ほたるのようなスペースだ。

 

足元には、既に光りの治まった転移陣。

やはり指輪に反応はするモノの、起動はしない。

先程は何故起動した?

だが足元に転移陣が有る以上!恐らく此処は、

 

「バカな!60階層だと!?」

 

驚愕するメルド団長。

どうやら此処は60階層らしい。

騎士団やクラスメイト達の姿も有る。

ベースキャンプに居た面々が、全員此処まで転移したようだ。

 

「オィオィ、何だありゃあ?」

 

「大きい………な。だが、それよりも」

 

突然の展開に驚きもした。突然の地下峡谷にも驚いた。

だが、アレは何だ?

少し離れた先、そこに既に息絶えたらしき四足獣が倒れている。

四足獣は巨大で、30階層で戦った大亀と比べても劣らないサイズだ。

更に異様なのは?その四足獣を見下ろすように浮遊する謎の結晶。

それは、某有名RPGのタイトル画面によく居るクリスタルを思わせた。

そのクリスタルに似た結晶が、

自身の意思が在るかのように浮遊していた。

 

「次は何だ!」

 

「まさか、これは!」

 

浮遊結晶に気を取られている内に、その魔法陣が起動した。

転移陣では無い。召喚魔法陣だ!

そこから現れたのは?一体の四足獣。

既に息絶えたようにしか見えない一体目の四足獣と同じ、

二体目の四足獣だった。

 

「ッッッ!!!!!!」

 

二体目の四足獣が戦闘体勢を取る。

目標は浮遊結晶では無く、コチラだ!

自分達は原因不明の転移事故で、60階層まで来た。

そこでは謎の浮遊結晶が、

恐らく60階層の中ボスだった四足獣を撃破していた。

そこへ自分達が来てしまい、60階層の中ボス召喚の魔法陣に触れてしまった。

そして再度60階層の中ボスが召喚された。これはそう言う流れだろう。

 

「天之河。下の方が60階層のボスだ。

 四足獣を討って、此処を突破する!」

 

「………上の方はどうする?」

 

「警戒はしつつ、攻撃は無しの方向で。

 三つ巴に注意しろ」

 

「………仕方無い、か」

 

二度目のレイドボス戦が始る。

まずは天之河が、敢て目立つように剣を翳して声を上げた。

勇者は此処に在る。目の前の敵を討つ!

未だ何が起きたのか認識出来ずに、

浮き足立っていたパーティーにやるべき事を伝える。

 

ようやく戦える状態が整った頃、それは現れた。

生者を妬む死の招き声。

奈落の底から、骨の鳥に乗った骸骨兵が無数に現れる。

取り巻きの到着を待っていたのか!

スカルライダーだったか、数がかなり多い。

 

コチラは地を這う生き物。向こうは空を飛んでいる。

空を飛ぶと言うのは、ただそれだけで有利だ。

しかも充分な広さとは言え、此処は橋の上。

左右に逃げ場は無く、正面には巨大な四足獣。

背後の転移陣は起動していないので、事実上後ろにも退けない。

 

「良し、今度こそ俺達の出番だ!」

 

「任せて!」

 

だが今回はフルレイドだ。全員揃っている。

次に動いたのは、前回出番の無かった永山と中村のパーティー。

襲い来るスカルライダーの群から、

他の仲間を護る為、交戦を始めた。

スカルライダーの飛行能力は、確かに大きなアドバンテージだ。

だが圧倒される程では無い。そこまで弱くも無かった。

 

更にスカルライダーの約半数が、浮遊結晶の方に向かっていた。

結果から言えば無謀だった。

何かが光ったと思ったその瞬間には?

浮遊結晶に近づいたスカルライダーは、撃墜されていた。

無双だった。間違う余地の無い無双だった。

 

「ッッッ!!!!!!」

 

そして正面のVS四足獣戦。

勇者パーティーと優花パーティーが、

持てる力の全てをぶつけて戦っていた。

相手は60階層のボス。だが圧倒的な差は無い。このまま押し勝つ!

 

そんな空気の中、事態は動く。

浮遊結晶が動いた。

襲い来るスカルライダーを全滅させた浮遊結晶が?

元より眼中無し!とばかりに、コチラの戦場に近づいて来る。

四足獣もそれに気付いて、浮遊結晶を威嚇する。

 

その瞬間、悪夢を見る。

浮遊結晶の周囲に、光の杖のようなモノが無数に展開された。

その一つ一つに魔力が充填されている事実に気付いて、叫んだ。

 

「下がれ!それはファンネ………」

 

光りは放たれた。

杖状の浮遊砲台から放たれた光撃は、

やがて光りの波濤となって四足獣を襲い、

四足獣は光りの中で消滅した。

波濤は四足獣だけでは無く、足元の橋をも貫いた。崩落が始る。

 

「錬成!急いでっ!!」

 

「くっ!【陽影】!!」

 

崩落を少しでも遅らせようと、

他の奴等の撤退時間を稼ごうと、南雲が錬成で食い縛る!

自分は未だに濁流の如く暴れる光りの波濤を、

少しでも食い止めようと、逆属性の闇魔法で対抗する!

 

「強すぎる!抑えられないっ!!」

 

これは本命では無く、ただの余波だと言うのに強すぎた。

光りの波濤は、コチラの足元の橋も砕いて行く。

おちる。オチル。墜ちる。

奈落の底に墜ちて逝く。

 

「幸利ィィィッッッ!!!!!!」

 

「南雲君ッッッ!!!!!!」

 

最期に優花の声を聞いて、

視界に何か、光るモノを捉えた気がした。

 

 

オリキャラ&クロスキャラ設定

 

3/浮遊結晶

実はこの浮遊結晶が、二人目のクロスキャラ。

姿が違う。台詞が無い。名前も無い。と言う酷い伏せ具合。

これで原作のキャラ名が解る筈が無い!と言う展開ですが?ヒントは外見。

浮遊結晶の外見が?そのまま名前のヒントになっています。

更に凄まじいヒントを垂れ流しているのは?此処では無く00だったり。

因みにキャラ名は○○ ○○です。

でもこの人、原作で名字呼ばれた事有る?と言う感じである。

名前だけ検討すればOK!詳細は次回公開予定。




四足獣=ベヒモス。完全にカマセです。

よろしければ?
浮遊結晶の原作キャラ名当てをお楽しみ下さい。
大半のヒントは、00 スキップモードの日々に記載。
最後のアニメを視聴しているシーンです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。