狙ってやった訳では無いのに、何故だ!?
初のレイドボス撃破。
ボスを撃破した事で、30階層のボス部屋広間を確保した。
今日は此処にベースキャンプを張り、休息する。
本来の予定なら、更に探索は続く訳だが?
永山と中村のパーティーは撤退済。勇者の天之河も負傷した。
探索を続けるのかどうか?それはまだ決まっていない。
で、ボス撃破の後は戦利品の分配である。
そこに何とか意識を取り戻した天之河が、八重樫の肩を借りて姿を現した。
白崎が頑張ったらしい。
その白崎は?天之河が居ないのを良い事に、
南雲と並んでイチャコラ食事を摂っている。本人に他意は無い。
「南雲君。はい、あ~~ん♪」
「ちょっ、自分で食べられるから!」
あ~ん攻撃を繰り出し、
周囲のクラスメイトの男子が嫉妬オーラを解き放ち、
南雲を死地に追いやっているが?白崎本人にはいつも通り他意は無い。
「………まぁ、スマナイな?」
「………いや、油断した僕も悪かった。
助かったよ。酷い目にあったけどな」
で、最後の魔法攻撃に巻き込んだ事をササッと謝る。
長引かせても良い事は無い。
天之河は単純なので?非を認めて謝罪すれば、大抵受け入れてくれる。
八重樫は真相に気付いているようだが?異論は無い模様。
結局、戦利品のボスドロップは4つの指輪だった。
4つ共同じ物で、何かの紋章が刻まれた銀の指輪だ。
時計のように四方に4つの貴石が施されていて、
その内一つが、淡い光りを放っている。
「これはそれぞれ二つづつで構わないな?」
「勿論だ」
ボス戦に参加した天之河のパーティーと、優花パーティーで均等に分ける。
これを貢献度などで分けようとすると?揉め事の原因になり易い。
フェアプレイ大好きの天之河も、これを快く了承。
指輪は天之河と八重樫。コチラは優花と自分が持つ。
この一つだけ光っている貴石も気になるが、検討は付く。
それは後で良いだろう。
「………それよりもどうする?明日以降の探索の件だが」
「残念だが厳しいと判断せざるを得ないな。
次の60階層は、もっと苦しい戦いになる」
次のチェックポイントは60階層だ。
一気に行ける心算は無い。が、目標ではある。
「永山と中村のパーティーも再編するべきだろ?
で、4パーティーで?」
「………清水の処もどうかと思うが?」
話し合いの結果。無理に60階層を目指さず?
永山と中村のパーティー再編を待ちつつ、
此処のベースキャンプを拠点に、パーティー単位で自主鍛錬と相成った。
要はレベリングである。
†
粛々とレベリングは続いた。
永山と中村パーティーの再編も終り、ジョブバランスもマシになる。
今度は4パーティーで再度出現した亀に挑み、随分楽に撃破もした。
永山と中村パーティー分の指輪も手に入れる。
パーティー内に指輪を持つ者が居ないと、再度亀が出る事も確認した。
時折ホルアドに戻って、宿でゆっくり休んだ事も有るが?
基本大迷宮でレベリングの日々を過ごす。廃ゲーマーに戻った気分だ。
そして再び30階層のベースキャンプ。此処から60階層を目指す。
「やはり反応は無し、か」
指輪に反応は有る。だが転移陣は起動しない。
やはりこの周囲4つの貴石は、チェックポイントのクリア証明か?
4つの内3つは、恐らく30/60/90階層の転移陣だろう。
なら4つ目は100階層の脱出用か?答えは当然出ない。
「幸利。そろそろ行くわよ?」
「………あぁ、
転移陣が!」
そろそろ行こう。と呼ばれた時に異変が起きた。
起動しない筈の転移陣が、突然起動した。
転移陣から光りが溢れて、一気に膨張して行く!
これは、あの異世界転移の光りに近い。それ程の光量だった。
光りはあっと言う間に、
ベースキャンプとそこに居たレイドパーティーを飲み込んだ。
「治まったか。
………此処は、何処だ?」
光りが治まると、そこは見知らぬ場所だった。
まず目に入るのは?奈落に通じている。と言われれば信じてしまいそうな谷。
地下峡谷。
その峡谷に思いの外巨大な橋が架けられていて、
自分達は今、その橋の上に居た。
イメージ的には?アクアラインの海ほたるのようなスペースだ。
足元には、既に光りの治まった転移陣。
やはり指輪に反応はするモノの、起動はしない。
先程は何故起動した?
だが足元に転移陣が有る以上!恐らく此処は、
「バカな!60階層だと!?」
驚愕するメルド団長。
どうやら此処は60階層らしい。
騎士団やクラスメイト達の姿も有る。
ベースキャンプに居た面々が、全員此処まで転移したようだ。
「オィオィ、何だありゃあ?」
「大きい………な。だが、それよりも」
突然の展開に驚きもした。突然の地下峡谷にも驚いた。
だが、アレは何だ?
少し離れた先、そこに既に息絶えたらしき四足獣が倒れている。
四足獣は巨大で、30階層で戦った大亀と比べても劣らないサイズだ。
更に異様なのは?その四足獣を見下ろすように浮遊する謎の結晶。
それは、某有名RPGのタイトル画面によく居るクリスタルを思わせた。
そのクリスタルに似た結晶が、
自身の意思が在るかのように浮遊していた。
「次は何だ!」
「まさか、これは!」
浮遊結晶に気を取られている内に、その魔法陣が起動した。
転移陣では無い。召喚魔法陣だ!
そこから現れたのは?一体の四足獣。
既に息絶えたようにしか見えない一体目の四足獣と同じ、
二体目の四足獣だった。
「ッッッ!!!!!!」
二体目の四足獣が戦闘体勢を取る。
目標は浮遊結晶では無く、コチラだ!
自分達は原因不明の転移事故で、60階層まで来た。
そこでは謎の浮遊結晶が、
恐らく60階層の中ボスだった四足獣を撃破していた。
そこへ自分達が来てしまい、60階層の中ボス召喚の魔法陣に触れてしまった。
そして再度60階層の中ボスが召喚された。これはそう言う流れだろう。
「天之河。下の方が60階層のボスだ。
四足獣を討って、此処を突破する!」
「………上の方はどうする?」
「警戒はしつつ、攻撃は無しの方向で。
三つ巴に注意しろ」
「………仕方無い、か」
二度目のレイドボス戦が始る。
まずは天之河が、敢て目立つように剣を翳して声を上げた。
勇者は此処に在る。目の前の敵を討つ!
未だ何が起きたのか認識出来ずに、
浮き足立っていたパーティーにやるべき事を伝える。
ようやく戦える状態が整った頃、それは現れた。
生者を妬む死の招き声。
奈落の底から、骨の鳥に乗った骸骨兵が無数に現れる。
取り巻きの到着を待っていたのか!
スカルライダーだったか、数がかなり多い。
コチラは地を這う生き物。向こうは空を飛んでいる。
空を飛ぶと言うのは、ただそれだけで有利だ。
しかも充分な広さとは言え、此処は橋の上。
左右に逃げ場は無く、正面には巨大な四足獣。
背後の転移陣は起動していないので、事実上後ろにも退けない。
「良し、今度こそ俺達の出番だ!」
「任せて!」
だが今回はフルレイドだ。全員揃っている。
次に動いたのは、前回出番の無かった永山と中村のパーティー。
襲い来るスカルライダーの群から、
他の仲間を護る為、交戦を始めた。
スカルライダーの飛行能力は、確かに大きなアドバンテージだ。
だが圧倒される程では無い。そこまで弱くも無かった。
更にスカルライダーの約半数が、浮遊結晶の方に向かっていた。
結果から言えば無謀だった。
何かが光ったと思ったその瞬間には?
浮遊結晶に近づいたスカルライダーは、撃墜されていた。
無双だった。間違う余地の無い無双だった。
「ッッッ!!!!!!」
そして正面のVS四足獣戦。
勇者パーティーと優花パーティーが、
持てる力の全てをぶつけて戦っていた。
相手は60階層のボス。だが圧倒的な差は無い。このまま押し勝つ!
そんな空気の中、事態は動く。
浮遊結晶が動いた。
襲い来るスカルライダーを全滅させた浮遊結晶が?
元より眼中無し!とばかりに、コチラの戦場に近づいて来る。
四足獣もそれに気付いて、浮遊結晶を威嚇する。
その瞬間、悪夢を見る。
浮遊結晶の周囲に、光の杖のようなモノが無数に展開された。
その一つ一つに魔力が充填されている事実に気付いて、叫んだ。
「下がれ!それはファンネ………」
光りは放たれた。
杖状の浮遊砲台から放たれた光撃は、
やがて光りの波濤となって四足獣を襲い、
四足獣は光りの中で消滅した。
波濤は四足獣だけでは無く、足元の橋をも貫いた。崩落が始る。
「錬成!急いでっ!!」
「くっ!【陽影】!!」
崩落を少しでも遅らせようと、
他の奴等の撤退時間を稼ごうと、南雲が錬成で食い縛る!
自分は未だに濁流の如く暴れる光りの波濤を、
少しでも食い止めようと、逆属性の闇魔法で対抗する!
「強すぎる!抑えられないっ!!」
これは本命では無く、ただの余波だと言うのに強すぎた。
光りの波濤は、コチラの足元の橋も砕いて行く。
おちる。オチル。墜ちる。
奈落の底に墜ちて逝く。
「幸利ィィィッッッ!!!!!!」
「南雲君ッッッ!!!!!!」
最期に優花の声を聞いて、
視界に何か、光るモノを捉えた気がした。
†
オリキャラ&クロスキャラ設定
3/浮遊結晶
実はこの浮遊結晶が、二人目のクロスキャラ。
姿が違う。台詞が無い。名前も無い。と言う酷い伏せ具合。
これで原作のキャラ名が解る筈が無い!と言う展開ですが?ヒントは外見。
浮遊結晶の外見が?そのまま名前のヒントになっています。
更に凄まじいヒントを垂れ流しているのは?此処では無く00だったり。
因みにキャラ名は○○ ○○です。
でもこの人、原作で名字呼ばれた事有る?と言う感じである。
名前だけ検討すればOK!詳細は次回公開予定。
四足獣=ベヒモス。完全にカマセです。
よろしければ?
浮遊結晶の原作キャラ名当てをお楽しみ下さい。
大半のヒントは、00 スキップモードの日々に記載。
最後のアニメを視聴しているシーンです。