未来人と艦娘と 作:メテオ・ザ=ディザスター・アラシ(以下略
「ちくしょう…なんなんだよこいつらは!」
海を駆ける一人の青年、そして彼を追いかける不気味な何か。手持ちの武器で奴らの撃退を試みるも、こちらの攻撃が効いている様子はまったくない。
「この化け物、なんでレーザーガンもプラズマソードも効かないんだよ!来るな、来るなぁ!!」
青年はパニック状態になり、レーザーを乱射する。何発かは化け物に命中するが、怯む様子すら見せなかった。
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「これだけ集まれば十分ね。そろそろ戻りましょうか」
「はいっ!」
ここは鎮守府近海の無人島。資材を集めていた艦娘、叢雲と朝潮が帰投準備に入っていた。手には大量の弾薬が入ったバケツを持っている。
「あんたももう海を走るのには慣れて来たようね。そろそろ深海棲艦との戦闘も手伝ってもらおうかしら?」
「…実践ですね。はい、いつでも大丈夫です!」
「ま、このあたりにいるのははぐれ艦隊のイ級程度だろうし、私や霞も同行するから大丈夫よ」
悲しげな目をしながら叢雲は言葉を続ける。
「…本当に悪いわね。建造されたばかりで訓練も十分にできてないのに、いつも遠征に付き合わせて…」
「大丈夫です。新しい司令官が来るまでの辛抱ですから」
「そうねぇ。はやく大本営が動いてくれるといいんだけど、今の状況じゃいつまでかか…っ!?」
会話中、突然赤色の光線が叢雲の頰をかすめた。光線が通った後に熱を感じる。
「叢雲さん、今のは一体!?」
「もしかしたら、新種の深海棲艦が出たのかもしれないわ…。私が様子を見て来るから、あんたは母港に戻って霞と不知火を呼んで来なさい!」
叢雲はそう言い残し、光線が飛んで来た方向へと駆けていった。朝潮もまた応援を呼ぶべく、全速力で母港へ向かった。
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「あーもー!しつこいんだよこのサメ野郎と幽霊野郎!」
青年はいまだに化け物に追われていた。ここまで奴らの攻撃をかわしながらなんとか逃げて来たが、かなり消耗していた。ふと後ろを振り返ると、サメのような姿をした化け物が口を大きく開き、何かを発射しようとしている。
「あれは…まさかミサイル!?そんなもの撃たせてたまるかよ!」
青年は化け物が発射しようとしているミサイルのようなものをめがけ、レーザーを放つ。レーザーは直撃し、化け物の口内で爆発。化け物は爆散し、残骸があたりに散らばった。残された仲間たちは驚き、うろたえているように見えた。
「あれ…なんかよくわからないけど一体倒せたぞ?もしかしてさっきと同じやり方をすればどうにかなるのでは!」
そう思った矢先、化け物が砲撃を再開して来た。先ほどの反撃で学習したのか、どちらもミサイルのようなものを撃とうとはしない。相手の本体にレーザーを撃っても効果がないし、このままでは逃げ切れる気もしない。
「万事休すか…」
青年がそう思った次の瞬間
「沈みなさい!」
突然後方からの砲撃を受け、サメのような化け物が沈んでいった。振り返ると、そこには槍を持った銀髪の少女が立っていた。少女の頭上に浮いている謎の機械は黄緑色に発行し、腰に装備している砲からは煙が上がっている。
「イ級は沈めたし、ここにいるのはホ級だけか…。じゃあ、変な赤い光を出したのはあんたなの?」
銀髪の少女が青年に尋ねる。そこの幽霊みたいなやつってほきゅうって言うのか…。
「ええ、そいつらに襲われたので、迎撃しようと思ってレーザーガンで反撃したのですが…」
「れーざーがん?…なによそれ?というかなんで普通の人間が海の上に立てるのよ!?」
「いや、あなたも人間なのd「まあいいわ。ひとまずここを離れるわよ!」」
「で、でも…」
「でもじゃないわ!こんなとこで死なれたら縁起が悪いでしょう?さっさと行くわよ!」
少女は青年の手を掴み、ホ級から距離を取ろうと試みる。しかし、ホ級はすぐに追撃を開始し、少女めがけて発砲した。少女は青年に当てさせまいと攻撃をかばい、何発か被弾する。
「だ、大丈夫なんですか!?あいつの砲弾当たってますけど…」
「問題ないわ。ホ級の砲撃程度で沈む私じゃないんだから!」
そう言って少女はホ級のほうを向き砲撃を開始した。腰の砲が轟音をあげながら弾丸を放ち、放たれた弾丸はホ級に吸い込まれていく。ホ級の主砲はひしゃげ、機関部も損傷を受けた。
「これで私たちには追いつけないでしょう。さあ、さっさと行くわよ!」
ホ級から逃げるように駆け出す二人。しかしその時、ホ級は海中に何かを放った。海中に放たれたものは逃げる二人に迫っていく。
「な…まさか魚雷!?危ないっ!」
とっさに少女は青年を突き放し、青年を逃がそうとする。しかし、その努力もむなしく少女が立っていた場所で爆発が起こり、青年も巻き込まれた。
ホ級は自分を傷つけた相手に一矢報いようと、最後の力を振り絞って魚雷を放ったのだ。魚雷が命中したのを確認すると、不気味な笑みを浮かべながら海底へと消えていった。