月の聖杯戦争RTA   作:ぴんころ

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Part1

 はーい、よーいスタート。

 

 平行世界の全てを見通せる願望機を使ってやろうとしていることはお嫁さん探しなRTAはーじまーるよー。

 

 計測開始は予選開始初日、月海原学園の校門で身だしなみ検査が行われ始めたタイミング。ここで私が操ることになる主人公くん、通称ホモの名前や略歴を決めることになった瞬間です。ゲーム的には、ムーンセルがホモのデータを照合し始めたタイミングですね。

 

 ここで決めることになるのは主人公の名前、性別、出自、魔術回路の数、魔術回路の質、得意な魔術系統、そして最後にアライメントです。名前は入力速度などの諸々の事情を考慮してホモとしたいところでしたが、このゲームでは名前だけではなく名字も設定しないといけない関係でそのあたりが難しいと判断しました。というわけでここではデフォルトネームである岸波白野にしておきましょう。略称はホモです。無論、ホモなので男ですね。

 出自は当然サイバーゴースト……に見せかけたムーンセルのNPCです。これは肉体がない関係で使える魔力量が無制限になったりファイアウォールなどの突破に際しての対抗プログラムを無視できるという利点が大きすぎます。これに伴い魔術回路の数と質はほぼほぼお飾りとなります。この二つと得意な魔術系統に関してはランダムで決定されるのですが、もしも魔術回路の数が一桁だった場合はリセットです。あと、リセットを繰り返しすぎて間違えて素晴らしい数を叩き出したにもかかわらず何も考えずにリセットする、なんてことはないようにしましょう(五敗)。

 アライメントに関しては、今回は混沌にしておきましょう。善悪に関しては固定できません。ちなみに、アライメントの選択によって今回召喚されるサーヴァントから秩序と中立が消滅しました。混沌を選んだのは聖杯戦争を終わらせることによって世界に蔓延る混沌を思ったからです。嘘です、本当は混沌属性に作家系サーヴァントがいないからです。

 

 さて、それでは予選の開始です。ここからは二周目でもない限りはスキップできない上に見所がほとんどないお遊戯ごっこみたいな学生生活が行われた後、チュートリアルとなる戦闘をくぐり抜けてサーヴァント召喚に至るまでの間は特別やるべきことはないので、その間に本RTAについて説明したいと思います。

 

 本RTAは月の聖杯戦争終結ルートです。縛りという縛りはありませんが、あえてあげるならグランドサーヴァント、ビーストといったゲームを崩壊させかねない存在の使用はレギュレーション違反ですね。これはRTAであって無双ゲーではないので、勝利確定の処理なんて楽しくないです。

 さてさて、選んだのは月の聖杯戦争を今回で終わらせるルート。ぶっちゃけた話、月の聖杯戦争は途中脱落で地上に生きて帰るルート以外はラストで叶える願いが違うだけです。さて、そんなラスト以外特に違いはないこのルートですが、これに行くためには出自がサイバーゴーストであることが必須です。サイバーゴーストで記憶がなければ『聖杯戦争の中で願いを見つける』というルートに入るので、これ以上の犠牲を消すルートにたどり着けます。

 

 このゲームは楽しむ分においては何も問題はないのですが、RTAを行おうとすると地獄になります。その原因は二つありますがそのうちの一つが皆大好き、サーヴァント。共に戦うことになるサーヴァントに関しては完全ランダムなんですよね、このゲーム。基本的にはどんなサーヴァントが来ても問題ないようにチャートは組んでいるのですが、もしも作家系サーヴァントが来てしまった場合は諦めてリセットしましょう。(なので今回サーヴァントによるリセットは)ないです。

 二つ目は、単純に月の聖杯戦争の日程ですね。六日間のモラトリアムがあって、七日目に決戦、それを七回繰り返す。他の参加者の存在も加味すれば、六回戦終了までで確実に四十二日使用することになります。そのため、大体の記録は四十三日〜四十九日までになってしまい、長丁場になってしまうんですね。

 

 さて、そんなことを話している間に自由に操作することができるようになったので、この予選をさっさと抜けることにしましょう。予選を抜けるには本戦でアリーナに入るために使用される扉があった場所……このタイミングにおいてはただの壁でしかない体育倉庫の奥に特攻する必要があります。恐れずに突き進みましょう。ちなみに今回のホモは魔術回路は二十四本、質はAランク。質が最高峰なので喜んでいいです。

 中に入ると人形(ドール)がそこにありますが、無視しても問題ない……とは言えません。これに関しては召喚場に辿り着くまでの間は身を守る手段として必要ですからね。ただ、魔術師としてのカスタマイズをする必要はありません。所詮はこの予選の間だけの関係、すぐにでも乗り捨てることになりますから。

 

 召喚場に辿り着くまでの間に、今回のホモにできることを説明しておきます。戦闘における補助手段としてのコードキャスト、基本的にホモはそれを使用することしかできません。礼装の作成ができないわけではないのですが、用意された素材を使用するならともかく、一から自分で作るのは時間の無駄と言わざるを得ないので、素材となる礼装が揃ってない今の所はやる予定はないです。

 というのも、基本的にウィザードは魔術を扱う場合、その魔術式(プログラム)のコードを予め設計・製造しておき、これに魔力を通すことで起動させます。これは大きく分けると、外付けの消耗型(ワンオフ)と、自身の体の霊子構造に組み込む修得型(インストール)に区別されるのですが、前者だとその名前の通り一回で消費されてしまい、後者だと本人に影響があります。

 

 前者だと一回一回作る必要があり、後者だと最悪のタイミングで影響が出てくる可能性がある。どちらにせよロスにしかなりません。よってそれらの中間となる礼装にインストールした魔術式を魔力を通すことで起動する形が好まれるのですが、ムーンセルはそんな礼装を大量にばらまいてくれているのです。すでに礼装が用意されている以上、自分で一から作るよりもそれらの礼装を改造する方が時間の短縮になりますからね。一回一回コードを打っている暇もありません。というわけで礼装を手に入れるまではコードキャストを使用することはないので、ご了承ください。代わりに華麗なまでの完封勝利を見せてやるから見とけよ見とけよ〜。

 

 コードキャストの一切を使用せずとも簡単にくぐり抜けることができる練習用のステージを攻略したならば観光にはちょうど良さそうな感じの教会っぽい場所に出ますので、そこで先に死亡した参加者が引き連れていた、再起動を開始した人形とのバトルになります。

 この人形戦ですが、ここまでの練習で得られる経験値という名前の魔力リソースはゼロなので、こちらの戦闘能力が相手を上回ることはどうあがいてもあり得ません。さらには操作も不可能なので、ここの戦いは負けイベントとなっています。

 ここで本来ならば負けた後にこちらが人形によって生命を奪われ、そこからサーヴァントの召喚という流れなのですが、これはRTA。この空間自体が魔法陣みたいなものなので、イベント戦闘をしている間にこちらもサーヴァントを召喚してしまいましょう。戦闘中に詠唱を終えることができないと、イベントシーンが入って大幅なロスになってしまいます。

 

 詠唱に成功したならサーヴァントガチャが開始されます。ここで狙うべきサーヴァントはやはり、ジークフリート、アーラシュ、ロムルスといった大英雄や、エレシュキガルやカーマ、アビゲイルといった神霊です。これらを引き当てることに成功したなら鯖ガチャには勝利したと言えるでしょう。

 これらの大英雄、および神霊はこちらの魔術師としての力量の多寡を問わずにある程度の能力を発揮してくれます。こちらがサイバーゴーストだった場合魔術師としての力量はたかが知れているのですが、それでもステータスにすればオールD。これは大きくない、と思われるかもしれませんが普通のサーヴァントならばオールEから始まってステータスに魔力リソースを割り振っていくことを考えれば、これはとても大きな数字です。

 

 ここのステンドグラスが割れてからのサーヴァント召喚はスキップできないイベントムービーですので、割り切って見ることにしましょう。サーヴァントの姿が見えたら、それ以外のサーヴァントのチャートを片付けてしまいます。以前、他のサーヴァントのチャートと混ざってしまって無駄な時間を使ってしまったので、これはちゃんとしておかないといけません。

 ちなみに、召喚されるのがキャスターだった場合にはクラス別スキルである『道具作成』が存在するので礼装の作成に補正がかかります。とはいえ、キャスターは真正面から戦うクラスではないので決戦場での戦闘で色々と手間取ることになりそうなので、そこまで早くなるわけではないのですが。

 

 というわけで、サーヴァント召喚です。現れたのは……あ、沙条愛歌ですね。大英雄や神霊とは比べるべくもありませんが、可もなく不可もなく、なサーヴァントです。このサーヴァントのクラスはキャスター。月の聖杯戦争という舞台ではそこまで悪いサーヴァントではないのですが、ちょっとだけ面倒なサーヴァントでもあります。評価は5段階で3.5といったところでしょうか。

 彼女がサーヴァントとなった場合、特殊イベントが発生しますがここで言及するのは二つ。まず一つ目は『七日目の決闘に対戦相手がやってこない』というものです。沙条愛歌がサーヴァントになると、体感四割程度で七日目の決闘よりも前に対戦相手が死んでいます。一体何があったんでしょうね? 二つ目は、会話の中で発生する選択肢です。これはミスをすると沙条愛歌に見限られることになるので、決してミスしてはいけません。ミスはリセット案件です。

 

 沙条愛歌の登場とともにホモの左手に令呪が発現したことを確認したらバトル開始です。ここはスマートにさらっと片付けてしまいましょう。ここでの片付けにかかる時間も彼女へのアピールポイントになりますが、RTAである以上は最高値を叩き出す以外の選択肢なんてないんだよなぁ。

 

 沙条愛歌は基本的にただの人間でしかないのでステータスはオールEとなります。ですが、この人形との戦いにおいては問題ありません。曲がりなりにもサーヴァントとして召喚されている以上、この戦いはイベント戦闘に近いですからね。この一戦はただのチュートリアル、ここで手間取っている程度では聖杯戦争を勝ち抜けません。相手の行動は全て手に取るようにわかっているので、それに合わせて指示を行いましょう。かけていいのは六手、つまり一ターンだけです。

 どうでもいい話ですが、彼女の攻撃モーションはキャスター……玉藻前の流用です。愛歌ちゃん様が腕を振るえば影から愛歌ちゃん虐殺ウィップが現れて敵を攻撃してくれる、ってやつですね。今はまだスキルは使用不可なので、愛歌ちゃん虐殺ウィップで潰しましょう。

 

 倒し終えると謎の声による説明が入りますが、知っていることだらけなので無視しても問題ないでしょう。今回重要なのはホモに向けて謎の声からの祝辞が入っているかどうかだけです。令呪、サーヴァント、そういう説明の最後に入って来るので、聞き逃さないようにしましょう。

 

 ……はい、どうやら今回はないようですね。こちらがサイバーゴーストであるにもかかわらず祝辞がやってこなかったということは、今回はトワイスが存在しないということです。一戦分の時間が短縮されることになるので喜んでおきましょう。

 ちなみに、もしもサーヴァントがホモくんと性別が違った場合、ホモくんが一目惚れする可能性が高いです。特に、過去が何もないサイバーゴーストだと確率はさらに上がります。生まれて初めて見た美しいものなのでね、見惚れてしまうのはしょうがないでしょう。ホモのくせにノンケとかよくわかんねえなお前。

 

 さて、手の甲に走る激痛によって意識を飛ばしても問題ないので、ここはゆっくりと眠ってしまいましょう。愛歌ちゃん様もお姉ちゃんとしての威厳を発揮してこちらのことを殺そうとしたりはしません。え、原作では殺そうとしてきた? そんなことは忘れてしまったなぁ。

 

 目覚めると保健室です。保健室では聖杯戦争で必須となる携帯端末を受け取ることができるので、決して忘れてはいけませんよ。せっかくなので、愛歌ちゃん様から説明を受けている間に端末を使用してできることについてもここで説明しておきます。

 この携帯端末でできることは基本的には聖杯戦争のためにムーンセルから支給されている道具の管理、礼装の管理、そしてハッキングの三種類です。一つ目、二つ目に関しては量子化して端末の中にデータとして入れておく程度なので説明不要。三つ目に関しても、ムーンセルにバレることなくハッキングできる、となるとカスタムアバターを持てることが最低限必須な能力になるので、今のままではどうしようもありません。必要となったタイミングが来たならば、その時にでも説明しましょう。

 

 さて、ここからするべきことは月の聖杯戦争RTAでは必須となる行動。校舎内ショートカットがまだ解禁されていないので歩いて玄関にまで行って、そこにいる言峰神父から聖杯戦争本戦に参加したことを祝ってもらってから、まだ一回戦の敵がわかっていないことを伝えましょう。そうすれば明日までに対戦相手を決定してくれて教えてくれるらしいですから。……ところで、他の参加者の相手が決まってるなら、残ってる二人がそのまま対戦相手になるんじゃないんですかねぇ? なんでそんな一日も悩む必要が?

 とりあえず、言峰神父と話をしたらマイルームについての情報とアリーナについての情報を教えてもらえます。情報をもらい次第アリーナに行く、と言いたいところですが、まだ校内でやらないといけないことが一つだけ残っています。遠坂凛に会いに行きましょう。これは早めにしておかないと、沙条愛歌ルートだと致命的なことになります。とはいえ、今回は遠坂凛との間に面識を作っておくだけで問題はないので、会話は早めに切り上げましょう。

 

 遠坂凛と面識を作ったら一日目にやれることはもう残っていないので、アリーナに入りましょう。今回出てくる魔力リソース(エネミー)について順に説明します。やるべきことは一の月想海第一層の踏破と第一暗号鍵(プライマリトリガー)の入手。とは言っても、この状況下ではまだ暗号鍵についてわかってはいないので、『謎の物質』にしかならないんですけどね。暗号鍵を用意してない、対戦相手もわからない、だと初日に何をすればいいのか、わからなくなってしまうので、最初から用意されているようですよ。

 

 今回戦える敵は二つの直方体が繋がったような見た目の『KLEIN』、盾っぽい見た目の『INSPIRE』、蜂のような見た目の『CRIX』の三体です。

 まずKLEINですが、こいつはただの脳筋です。こちらのガードを抜けるほどに強烈な一撃をこちらにどうにかして叩き込むことしか考えていないので、こちらは繊細な攻撃を繰り返して相手の行動を封じていけば問題はないです。アリーナに入って一番最初に戦える相手であるということも加味すれば、単純すぎる思考ルーチンなのも納得できることですね。

 基本的にキャスタークラスということで愛歌ちゃん様は筋力がそこまで高くないです。いえ、無論筋力がEなのはホモが弱いので当然のことなのですが、それを除いても彼女は最初から筋力はEです。なので倒すには結構な頻度で繊細な一撃を叩き込む必要があります。その回数、およそ九回。1.5ターン程度です。この戦いは愛歌ちゃん様が自分の状態を確認するために必須となる戦闘ですので、完璧に導いてあげましょう。

 

 INSPIREは見た目通りの防御思考。形を盾にしたせいでまともに攻撃を行うルーチンが組まれていないのではないでしょうか。つまり、やらないといけないことは簡単、防御を崩せるレベルの破壊力を持った一撃を放てばいいのです。

 とはいえ、愛歌ちゃん様も元は人間。コンスタントに破壊力重視の一撃を放ち続けるのは力んでいる必要があって少し難しいところもあるかと思われます。その息切れを狙って攻撃を差し込んでくることがあるので、そこにはしっかりと気を配っておきましょう。

 

 CRIXも見た目通りと言ってもいいでしょう。『蝶のように舞い、蜂のように刺す』を体現した敵です。蜂のくせに。基本的にこいつは防御という言葉を辞書には入れていないので、こちらは防御を抜いてくるだろう攻撃を立ち上がりから潰しながら、相手が速度で翻弄しようとしてきたら防御して反撃しましょう。

 そこの見極めはマスターであるホモの仕事です。愛歌ちゃん様に見限られてしまわないように、しっかりと判断しましょうね。

 

 さて、全てのエネミーに対して完封を行なったことで愛歌ちゃん様からお褒めの言葉をいただけます。ただ、その言葉を聴きながら動くのが当たり前なので、普通に第一暗号鍵を探しながら聞き流しましょう。暗号鍵を発見したならそのまま奥に進みます。二日目以降ならばここでリターンクリスタルを使うのが一番いいのですが、今日はまだ売りに出されていないので、歩いて帰るしかありません。

 愛歌ちゃん様ならば転移魔術が使えるのですが、まだこちらのために使ってくれるほど好意的ではないので、期待してはいけません。ここで転移魔術を頼んで機嫌を悪くされては面倒ですからね。

 また、帰還するためのアドレスを調べて帰還用の術式を作るという手もないわけではないのですが、それを作る時間がとんでもないので、普通に歩いて帰った方が早く済むという結果もあります。諦めて普通に歩きましょう。

 今日に関してはまだ敵が決まっていないこともあって、相手とは出会うことはないです。なので安心して探索できるので、今のうちに稼げるだけリソースは稼いでおきましょう。翌日以降だとホモくんとか、愛歌ちゃん様とか、疲れが出てしまってうまいこと稼げない可能性がありますからね。

 

 さて、暗号鍵を手に入れて、アリーナの出口にもたどり着きました。アリーナから帰るとすぐに校舎の内部からあてがわれたマイルームに戻ることになります。ここで愛歌ちゃん様が弱くなっているということを聞いてから眠りにつきましょう。

 

 翌日、携帯端末に対戦相手の情報が出たという連絡が入るので、掲示板で間桐慎二の名前を確認したところで今回は終了です。ご視聴、ありがとうございました。




いつかオリジナルサーヴァントでの月の聖杯戦争も書いてみたいですね。

《現在の愛歌ちゃん様の開示情報》
属性:混沌・善
ステータス:オールE
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