月の聖杯戦争RTA   作:ぴんころ

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評価バーが赤からオレンジになったので初投稿です


Part3

 実は一番タイムが安定しない二回戦になってから初めて他のマスターと戦うことになるので、まだまだ覚悟が決まらないRTAはーじまーるよー。

 

 二回戦の最初は慎二くんについての回想から始まります。とはいえ、今回は慎二が目の前で死んだわけではないということと、それに伴って凛ちゃんから色々と言われたりしていないので、そこまで回想に時間は使いません。ところで、慎二が暗号鍵を取得できなかったということは戦場に来ていないわけですが、凛ちゃんはそれを知っていたのでしょうか? 知らなかったなら一日中あの決戦場の前で待っていたということに……? 凛ちゃんのうっかりさん。

 

 そんなことをしている間に端末に通達が来ました。第二回戦の対戦相手が決まったようです。掲示板に向かいましょう。

 向かった先で出会えるのは掲示板に記された敵です。今回の相手はダン・ブラックモア。わかりやすくいうなら超人です。彼の逸話は様々あれど、月の聖杯戦争はサーヴァントとマスターの関係性と能力値に重きを置きます。というわけで、彼の個人的な戦闘能力については気にしなくていいでしょう。

 それがわかったなら、夕方になる前に遠坂凛に会いに行きましょう。本来なら夕方になって初めて遠坂凛に会いに行くという考えが湧いてくるのですが、別に会いにいけないわけではないのでここでわざわざ時間を無駄にすることはないです。マスター個人の戦闘能力には特に意味はないこの聖杯戦争ですが、マスターの性格は結構重要となります。相手の重んじるであろう戦術の傾向がわかるということですね。

 

 先ほど、遠坂から言及されていない事実を良いことに、回想の時間を短縮することに成功しました。その揺り戻しがやって来ます(白目)。ふざけるな! ふざけるな! 馬鹿野郎! 凛ちゃんが勝手に自分が先に勝ったと思って待ってただけなのに、なんでそれをこっちの不手際にされないといけないんでしょうか。まあ、向こうもちょっとだけ遣る瀬無い気持ちがあっただけでしょうし、そこまで気にしないでいいでしょう。

 というか、そんなことを言っていてもしょうがないです。凛ちゃんからもらえるダン・ブラックモアについての情報はみなさん知っているでしょうから無視します。今回重要なのは宝具という概念について。宝具についての情報をもらったらそれで凛ちゃんとの話は終わりです。愛歌ちゃん様に宝具について聞いたら、アリーナに向かう前に購買部に向かいます。

 

 購買部で買うべきものは二種類。リターンクリスタルと、二回戦になって販売されるようになった『空気撃ち/一の太刀』です。リターンクリスタルについてはすでに前回で説明を終えていますし、もう一つの方、礼装について説明しましょう。

 これはサーヴァントに魔力放出を一時的に付与して相手の行動を阻害させるほどの一撃を放つことができるようになる礼装です。相手の動きを阻害して、一手必ずこちらがもらえるということの有利は説明するまでもありませんよね?

 

 さて、購入を終えたならアリーナに向かいましょう。アリーナの前で今回の対戦相手とそのサーヴァントが会話をしています。その間に今回気をつけないといけないことを話しておきましょう。

 まず、今回の相手サーヴァントですが、クラスはアーチャー、真名はロビンフッドです。二回戦でのイベントは色々とありますが、その中でもかなり重要なイベントをいくつかここで説明します。

 

 一つ目は、今日発生するイチイの木を起点とした結界、わかりやすくいうなら毒ですね。これが存在している間は、歩いている時、常にホモが魔力ダメージを受けることになります。サーヴァントには通用しなくともマスターには通用すればそれで良い。マスターを殺してしまえば終わりだということを理解しているからこその結界ですね。

 

 二つ目は、三日目に発生するイベントです。校舎内部で敵のアーチャーに狙われることになるイベントで、逃げる方向を間違えれば即デッドエンドです。RTAである以上はそんな間違いを犯すはずもないのですが、ここでこれを説明したのはつまり、『相手のアーチャーは正々堂々なんて度外視した戦術を使ってくる』ということを理解してもらうためです。

 

 というわけで、基本的に相手の能力が封じられている状態でもない限りは戦闘を行ってはいけません。

 今回は特に最たるものですね。起点を探す最中ではありますが、通路でダン・ブラックモアとロビンフッドが会話をしているところに出くわします。ここは息を潜めて彼らの会話を聞きましょう。決して、この場で戦いを挑もうなどと考えてはいけません。こちらは毒のダメージを常に受け続けているのですから。

 

 会話の内容に関してはスキップしますが、要するに二人は戦略性の違いで喧嘩をしているようです。

 ダン・ブラックモアは正々堂々と誇りをかけた決闘をして勝利することを考えていて、ロビンフッドは勝利できればそれで良い、という考え方ですね。

 個人的にはロビンフッドに賛成……というか、そもそも弓兵(アーチャー)のクラスに真正面から剣士やら槍兵やらと戦わせようとするムーンセルってどこか狂っているような気すらします。同じことがアサシンやキャスターにも言えますが。

 

 彼らの不仲を確認したところで、彼らは帰ってくれるのでこちらは探索を続けましょう。結界の起点となる矢と、それによって生成されたイチイの木が少し先に進んだ行き止まりには存在するので、それを愛歌ちゃん様に破壊してもらいます。愛歌ちゃん様がこういうものなのね、と言いながらその毒をラーニングしている様を見ている、理解できていないために首をかしげるホモには翌日にアリーナ中を走ってもらうので、暗号鍵はその時に取得してもらうことにして帰ってもらいましょう。レベル上げと暗号鍵の取得は、必ず二日目に行いましょう。理由は後で説明します。

 

 さて、二日目に入ります。二日目は特別大した内容ではありませんが星詠みであるラニと知り合うことになります。五日目までにあの英霊所縁の品を集めることで、あの英霊の真名に近づくことができるのです。こっちはすでにあのサーヴァントの真名を知っていますが、それはこちらの話。ホモくんは未だ知りません。ありがたくその申し出を受けるとしましょう。

 今回、アリーナの中で見つけられる遺物は三つ。結界の起点があった場所に落ちている鏃、広い部屋の橋に落ちている棒、入ってきた方向から見て西側の通路の端に落ちている羽根の三つです。全部合わせれば一本の矢になりますね。それを回収したらもうやることはありません。ここでレベルを10、できることなら11にまで上げておきましょう。

 

 ああ、そう言えばまだエネミーについて説明していませんでしたね。この階層で出てくるエネミーは四種類。前回の『KLEIN』が緑になった『MEBIUS』、緑色の『VIPER』こと『SWINDLE』、緑色の『CRIX』こと『INSANITY』、そして新しく出てきた鰐の口みたいな形をした『FISHBITE』です。

 彼らの行動パターンは多少複雑になっているのですが、それでも初動を見れば対応できる程度ですので、ここもしっかりと完封しましょう。相手がスキルを使用するなら完封できなくとも問題ないですが、それすらも読んでhackをぶつけることができないようではRTAを走る資格はありません。一回戦のアリーナマラソンで取得した礼装とさっき購入した空気撃ちをしっかりと活用しましょう。

 

 さて、二日目のレベル上げも終わったところで三日目は少々地獄のようなスケジュールとなります。先ほど言っていた二日目までにレベル上げをしておかなければならなかった理由でもありますね。

 まず、一階の廊下に降り立った瞬間にイベントが発生します。このイベントは先ほど説明したアーチャーによる狙撃イベントなのですが、このイベントが発生したら最後、その日はもうアリーナに直行することになるのです。それだけならばまだ許せるのですが、途中まで進んだところでホモに毒矢が突き刺さり時間経過でダメージを受けることになります。しかも、それで体力が0になったらその時点で死亡。よって、その日の経験値稼ぎは少々体力管理が厳しくなるのです。そして、翌日の昼間は毒のせいで保健室に行かなければならないという事態になって動きを制限されます。

 前日までにレベル上げをしてだいたいレベルを10にしておけば、毒矢を受けてからでも簡単にエネミーを粉砕できるので体力に余裕を以て帰ることができるのはすでに検証済みです。そういう理由で、前日までにレベル上げをしておかなければならなかったのですね。

 

 さて、そんなゴミカス以下の価値しかないイベントですが、こちらのサーヴァント次第ではその狙撃に対する防御を完遂してくれて一切のダメージを負わないことだって可能です。それに成功した場合は翌日の昼間はフリーとなります。まあ、翌日はダン・ブラックモアと出会わなければマトリクスは得られないので、そこまで大した内容ではありませんが、それでもアイテムの購入に時間を使えるというのは便利です。

 

 そんなことを言っている間にイベントはどんどん進んでいきます。一階の廊下に来たことでそのままアリーナに直行。そしてそのまま広場に向かいます。あとは運よくこちらのサーヴァントが攻撃を完全に防いでくれることを祈りましょう。

 

 

 

 ………………

 

 

 …………

 

 

 ……

 

 

 

 よし、運が良かったです。愛歌ちゃん様が完全に防いでくれました。これで四日目の昼も操作可能になります。とはいえ、今はまだ三日目。今の状況は相手の狙撃を一回防いだにすぎません。今すぐにでもアリーナからマイルームに戻りましょう。ここで相手のクラスがアーチャーであることが確定します。

 

 はい、では四日目に入りましょう。前日に校舎内で襲われたことを言峰神父に報告する……つまり相手のルール違反を伝えに行けば、言峰神父との会話をしている最中にダン・ブラックモアもやって来ます。普通なら保健室で行われる会話を言峰神父(監督NPC)の目の前で行ったことで、自らの罪を告白し、さらにはこちらにサーヴァントの宝具の真名を教えるということをした彼を見送って、アリーナに向かいましょう。今日から第二暗号鍵が取得できるようになっています。別に手に入れる必要まではありませんが。翌日一番奥まで行く必要があるので、その時に取っても構いません。

 が、翌日はイベントとしてアーチャーと戦うことになります。その時の彼らのいる場所が問題で、そこにたどり着くまでに無数のエネミーに襲われることは当たり前。そしてアリーナ第二層のレベル基準は14。というわけで、今日のうちに鍛えておかないと五日目で敗退させられる危険があります。今のうちにレベルを上昇させておきましょう。

 

 では五日目です。今日はやるべきことが結構多いですね。まずは三階にいるラニのところに行きましょう。二日目に取得した一本の矢として完成する遺物を彼女に渡せば彼についての情報をこちらにくれます。その情報をもらったらアリーナの第二層に向かいましょう。

 アリーナの最奥に彼らはいます。今回得られた情報を利用しての効率的な煽りを愛歌ちゃん様がしてくれるので任せましょう。そうすると彼が『シャーウッドの森』という情報をこぼしてくれます。これで、ようやくホモもアーチャー=ロビンフッドと認識できますね。戦闘そのものはだいたい互角程度になりますが、それはそれで問題なんて何もないです。

 

 六日目は、正直に言ってやるべきことなんてないです。真名がわかった時点で準備を始めるのは当然なので、アリーナで強化をしたら、もうその日にはやるべきことが残っていてはいけないのです。七日目の決戦に向けて疲労を残さないようにしましょう。やっていいのは愛歌ちゃん様とのコミュぐらいです。

 

 では、本RTAで初めてとなる七日目の決戦といきましょう。今回はまともに対戦をします。直前ではありますがしないといけないことは決まっています。今回やらないといけないことは『状態異常回復用の礼装の用意』『教会での魂の改竄』の二つだけ。それを終えたなら言峰神父に話しかけて決戦場に向かいましょう。

 

 さて、では決戦です。ロビンフッドの行動パターンは二十七種類。その内の三種類は宝具使用パターンなので、通常攻撃の場合は二十四種類ですね。この全てが最初の一手は防御から始まります。やはり弓兵なので近接戦となると少し守りに入りたくなるのでしょうか?

 ではここで、おそらくはプレイしたことのないみなさんが気になっているであろう『状態異常回復用の礼装』を用意した理由について語っておきましょう。BGMはロビンフッドが愛歌ちゃん様に殴られている音声です。

 

 今回の対戦相手であるロビンフッドはスキルとして『矢尻の毒』というものを使います。これはこちらのサーヴァントに毒を付与する攻撃なのですが、これを解除するのに先ほどの状態異常回復用の礼装を使うのです。

 ただの毒でも持続ダメージである以上は戦闘が長引けば無視できないダメージになるのは当然のことと言えます。……とは言え、これがRTAである以上はそもそも戦闘を長引かせる方がおかしい、と思う方々もいるでしょう。もちろん、そんな人たちを納得させる理由もあります。

 それがロビンフッドの宝具である『祈りの弓(イー・バウ)』です。これはカタログスペック……あるいはフレーバーテキスト的な説明をすると、標的が腹に溜め込んでいる不浄(毒や病)を瞬間的に増幅・流出させる力を持ち、対象が毒を帯びていると、その毒を火薬のように爆発させる宝具です。

 さらに、この宝具は非常に悪辣な事に、矢が対象に命中する事は毒を爆発させるトリガーでしかないため、かすり傷どころか矢を弾いたり受けたりして防いだとしても効果は発動します。また、単に武器としての効果の他に、基点となる地面に矢を刺すことで周囲をイチイの毒で染め上げ毒の空間にすることが可能という、彼がこれまで取って来た暗殺者的な手法にまさしく合致する宝具なのですね。

 そして、ここまではフレーバーテキストとしての説明をして来ましたが実際にこのRTA内部での彼の宝具の効果はというと、発動条件は相手が毒状態であること。そして発動した場合、その毒を強化(ダメージ増大プラス効果ターン延長)させるという、単純ながらも悪辣なものです。

 結構な頻度で行ってくる毒付与と、それを行われた次のターンには放たれる宝具。確実に、こちらが殺し切るよりも先に毒で死にます。なので必須だったわけですね。そして、その毒付与は遅延行為です。許してはいけない。一回一回使用されるたびにこちらも礼装を起動させるのですから、合計タイムがどれほど伸びるのか、考えたくもありません。……彼がどれだけの頻度で毒付与スキルの使用(遅延行為)を行ってくるかがわからないのが、この二回戦のタイムが安定しない一番の理由ですね。

 

 さて、それでは実際に見てもらいま──

 

 

 

 え……?

 

 

 なんで、毒状態になってないんですか?

 

 いや、都合がいいことには間違いがないんですけど、それでもどうし──

 

 

 ”愛歌ちゃん様がこういうものなのね、と言いながらその毒をラーニングしている様”

 

 

 あ、これかぁ……。そりゃ、毒をラーニングしたなら対策だってちゃんと練ることができますよね。まあ、今回のこれはいい方向に進んだガバなので許しましょう。もう一つの宝具である『顔のない王(ノーフェイス・メイキング)』を使用された場合はスキルを使います。聖都炎上(ゴモラズフレイム)で周囲全体を焼き払うことで隠れても意味がない状況にする、ということですね。

 

 では、愛歌ちゃん様の手で順当な勝利を手にしたならばそこで今回の戦いは終了です。相手の宝具を意味のないものとした以上、あとは基本的なスペックなどで決まりますが、こちらは愛歌ちゃん様です。根源接続者です。たかが大英雄級でもないサーヴァント一騎に遅れをとることはないですから。

 

 はい、それでは今回はここまでとなります。次回はちょっとした幕間の物語から。ご視聴、ありがとうございました。


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