はぁ、やっと終わった…。
「ヒッキー!良かったよ」
「比企谷君にしては、良かったわね」
「そりゃどうも。誰かさん達のお陰で、頭の中の原稿がブッ飛びましたけどね」
「誰だろうね、ゆきのん?」
「さぁ、誰かしら?」
「お前らな…」
「先輩達、イチャイチャしないでください」
「してねぇよ」
いよいよ、最後の一色が呼ばれる。
「一色さん、普段通りやれば大丈夫よ」
「いろはちゃん、ファイト!」
「ありがとうございます」
「まぁ、なんだ。あの原稿が書けるなら、お前は大丈夫だ」
「はい♪ありがとうございます、先輩♪」
「あざといあざとい」
「あざとくないです。では、行ってきます」
「おう、行ってこい」
可愛く敬礼をする一色を見送る。
『只今、紹介いただきました、1年C組の一色いろはです。
私が立候補に至ったのは、周囲の悪意でした。私自身にも問題がなかった訳ではありません。男子に媚を売るような態度を取っていたのは、認めます。だからといって、推薦人を集めて生徒会長に立候補させる行為は許されないと思います。
ですが、今は彼女達を責めません。それは、素敵な先輩方に巡り合わせてくれたからです。真摯に私の話を聞いてくれた城廻先輩。私の代わりに生徒会長になろうとしてくれた雪ノ下先輩。落ち込む私を優しく励ましてくれた由比ヶ浜先輩。そして、私を生徒会長になるように背中を押してくれた比企谷先輩。
こんな形での立候補になりましたが、その先輩方のためにも、真剣に生徒会長に取り組みたいと思っています。
まず、生徒会役員選挙制度の見直しです。私のようなことが、二度とないようにしたいです。
それと、イジメや嫌がらせの撲滅です。私もそうですが、比企谷先輩もイジメや悪意の対象になっていました。それを根絶させたいと思っています。』
俺のこと言う必要ある?て、いうか演説が打ち合わせと違うよね?
『私は、ある先輩に憧れてサッカー部のマネージャーになりました。ですが、その人は自分に出来ないことを比企谷先輩に押し付けて、そのせいでイジメや悪意を受けてる比企谷先輩を放置していました。そんな人が居る部活は辞めます。これからは、生徒会一本でやっていきます。
一年生で至らないこともあるでしょう。ですが、支えてくれる先輩方や役員も居ます。
みなさん、どうか私を生徒会長にさせてください。よろしくお願いします。私からは以上です…』
原稿と違ったけど、概ねよしとしますか。
『最後に…』
まだ、なんかあるのか?
『比企谷先輩、私が生徒会長になったら、責任取ってくださいね。雪ノ下先輩、結衣先輩、私負けませんからね。
ご清聴ありがとうございました。』
…。責任って何?
「比企谷君?」
「ヒッキー!責任ってなんだし!」
「い、いや、生徒会長になった責任を取れってことだろ!生徒会手伝えってことだよ。たぶん…」
一色~!!!