とあるオタク女の受難(戦姫絶唱シンフォギア編)。 作:SUN'S
㊨月Π日
今日は立花さんと他の人も公園に来ていた。風鳴さんは立花さんの鋭い拳打を受け止め、小日向さんと櫻井さんは二人の動きをビデオカメラで撮影している。翼さんは剣術だけじゃなくてボクシングも出来るようだ。
例えるならば研ぎ澄まされた日本刀のような鋭さを秘めたストレートを放ち、フェイントを織り混ぜた乱打殴打を繰り返している。
立花さんは亀のようにガードを固めたピーカブースタイルで身体を揺すって翼さんのストレートを掻い潜るように懐に入り込み、血ヘドを吐き出しそうな肝臓打ちを叩き込んでいた。
翼さんは「く」の字に折れ掛けながらもステップバックで距離を開け、軽く左手を突き出すように構えると立花さんの身体を揺らすタイミングに合わせて身体を上下させている。
チラッと風鳴さんを見るとサムズアップを送られた。やはり、尾張の竜と謡われた男のサンデーパンチの一つを立花さんではなく翼さんに教えたのか。
立花さんが踏み出した瞬間、顔を守っていた右腕が弾き上げられ、翼さんの速射砲が立花さんの顔や胸部に叩き込まれていき、あっさりと倒されていた。一応、先程の技を説明してから解散となった。
㊨月ψ日
久々に家に帰るとアパートが潰れていた。大家さんにアパートが無くなってると電話すると「ノイズに壊された」と言われた。
大家さんの話では商店街も同様に潰れた店もあるらしく、右手で後頭部を掻きながら今後の住所を考えているとリディアン音楽院にスカイツリーより高そうなタワーが建っていた。
なんとも言えない奇抜なデザインだな。
とりあえず自身の部屋だった場所を探るために瓦礫を退かしていくとクリスに渡そうと思っていた替えの服や下着が瓦礫に押し潰された箪笥の中から出てきた。まあ、これだけでも無事だったんならいいか。
なんとか通帳や判子も見付けた。
やっぱり、アパートよりも普通に家を買っておけば良かったかもしれないな。なんて考えながら歩いていると日本では見慣れない銀色の髪色をした少女が目の前に立っていた。
なんだ、帰ったんじゃなかったのか?
㊨月ゑ日
よく分からんがクリスの暮らしているマンションへと居候することになった。
年下の少女の家に居候しても良いんだろうか?そんなことを考えていると立花さん達が玄関の鍵を開けて入ってきた。
なぜか「生きてたんですね」と泣きながら抱き着かれた。しかし、鹿児島へ出張している間になにがあったんだろうか。
まあ、私には些細な出来事だったんだろうな。
なんでもクリスへの歓迎会パーティーを開くと言われ、手料理を振る舞うことになった。私の料理などパーティーには向いていないと思うんだがな。
クッキー生地を焼く前に生クリームにココア粉末を混ぜてから塗り付けていき、軽く焦がして甘さと苦さを合わせたお菓子を準備しておいた。
なんと言えば良いのか、スマホとは便利なモノだと再確認することが出来たな。