とあるオタク女の受難(戦姫絶唱シンフォギア編)。   作:SUN'S

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第11話

≪月⊿日

 

翼さんが日本では有名な歌姫だと聞かされた時は驚きのあまり、座ろうとしていた椅子の背凭れを押し壊してしまった。クリスに謝罪してから買い替えようという話になった。

 

それとクリスは立花さん達と修学旅行に行くそうだ。

 

立花さんは翼さんの世界デビューを果たすライブを見たかったそうだが、学校行事では諦めるしか無いだろうと頭を撫でながら説得しておいた。

 

クリスには「修学旅行の間は学生寮は任せておけ」と伝えると「…ん…」とだけ返された。

 

なんだ?修学旅行を楽しみにしているのか?

 

なんて考えていると立花さんとクリスの持つ変わった携帯電話からアラートが鳴り響いた。二人はバイト用とは言っていたが、なんのバイトなんだろうか?

 

≪月≡日

 

今朝、いつもの公園でアニメ拳法の修行を行っていると無表情ツインテールと活発そうな金髪の二人組に道を尋ねられた。なんでもライブ会場へ向かう途中だったらしい。

 

ああ、翼さんのライブのことか。

 

確かクイーンなんちゃらとか言う世界最高の音楽祭典だったか?翼さんの美貌だ、老若男女を惹き付けてしまうのは仕方の無いことだな。

 

なんて考えていると、この子達の知り合いも出演するそうだ。それは凄いなと褒めると「当然デス!」「うん、当然だよ」と返してきた。

 

二人をライブまで送り届けると去り際に名前を教えてくれた。今後、会うことは無いだろうに律儀な性格だな。

 

暁切歌さん、月読調さん、二人とも変わった苗字だな。なんて思ったのは内緒である。

 

≪月Ф日

 

クリス達が修学旅行から帰ってきた。

 

しかし、立花さんの雰囲気が可笑しいので訪ねてみると修学旅行先で「偽善者」とか「上っ面だけの癖に」とか言われたそうだ。

 

元気付けるため「善でも、悪でも、最後まで貫き通せた信念に偽りなどは何一つない。もしキミが自分を偽善と疑うならば戦い続けろ」と言い聞かせると「はい!」と元気な返事を返してくれた。

 

まあ、キャプテン・ブラボーが言えば。もっと力強くて説得力を与えてくれるんだろうけど。

 

しかし、誰が、そんな酷い言葉を立花さんに言い放ったんだ。初対面の相手に対して、その仕打ちは酷いものだぞ。

 

そんなことを考えているとクリスから「考えずに突っ込むのが取り柄だろうが、会ったら話し付けろよ」と立花さんへ激励のような台詞を口にしていた。

 

感極まったのか、立花さんが横を向いていたクリスへと飛び付いて逃がさないように抱き付いた瞬間、小日向さんから異様な気配を感じたが無視しておこう。

 

立花さん、察することも大事なんだ。

 

なんだ、これは、今までに受けたことのない。重苦しくて呼吸することすら疲れる、喩え様の無い圧力を感じてしまう。

 

 

 

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