とあるオタク女の受難(戦姫絶唱シンフォギア編)。 作:SUN'S
・月?日
立花さん達に連れられ、エルフナインの眠っている病室へと来ていた。なんでも身体を蝕んでいた病魔の進行が速まってしまったそうだ。
最後の別れと宣おうとしたのでワシャワシャと頭を乱暴に撫でて黙らせた。
みんな、夜になると病室から出ていってしまった。私はエルフナインの話を聞いていた。
立花さんの話していた「花火大会へ行ってみたい」とか翼さんの話していた「盆踊りをしてみたい」とかそんな話を聞いていた瞬間、私の隣にエルフナインと瓜二つな少女が現れ、ビックリしているとエルフナインが「キャロル」と呟いていた。
二人の話を聞いていたが、二人とも病魔のせいで死ぬそうだ。人道に逆らう行為だと思っていたが致し方ない。
二人を強引に並ぶように寝かせ、左手をエルフナインの胸の真ん中に、右手をキャロルの胸の真ん中に、私を媒介として繋がるようにイメージする。
私を通して二人の生命力を循環させる。
二人から呻き声のようなモノが聞こえてくるが、二人の生命力の波長を繋ぎ合わせ、二人の生命力を同等の質量へと戻すと、ゆっくりと染み込ませるように私の生命力を送り込んでいき、病魔を掻き消す程の波動を叩き付ける。
・月!日
翌日、病室へと入ってきた立花さん達は驚愕の声を上げていた。そりゃあ、昨日の夜には死んでしまうと聞かされていたエルフナインが生きている。
しかも、そのエルフナインに瓜二つな少女を見れば驚きたくもなるよな。
立花さん達は涙を流しながら二人を抱き締めていた。
クリスに生きている理由を聞かれたので「灘神影流の秘術で生命力を分けた」と伝えたら怒鳴られた。怒鳴っているので聞こえ難かったが「恩返し」とか「死ぬまで」とか聞こえたような気がする。
とりあえず頭を撫でて嗜めているとエルフナインから「オカーサン」と呼ばれた。
未婚の子持ちとは大出世だな。
クリスはエルフナインに張り合うように腕を掴んできた。訳が分からないので二人の張り合いが終わるまで待っているとキャロルという少女には「パパには及ばないが認めてやる」と言われた。
ファザコンというやつか。
エルフナインとクリスは病室の傍らで口論しており、ファザコン娘は胸を張っているので頭を撫でておいた。
二人に喧嘩は静かにと伝えてから病室を出ていき、上司へと有給休暇の申請を頼んでみた。
・月+日
有給休暇を頼んだ結果を言っておこう。
許可して貰えた。なんと言えば良いのか、久々の有給休暇を使うのだが…。
休みの日の過ごし方ってあるのか?等と考えていると立花さん達に連れられ、お祭りへと向かうクリス達に同行することになった。
若い衆にオバサンが紛れていいのか?
エルフナインから金魚掬いのコツを聞かれたので普通に膜を水に半分だけ浸して弾けば入ると手本を見せながら教えた。
後ろから射的の景品だった大きなクマを担いだクリスが帰ってきた。その口には綿菓子の残り滓が着いていたので掬い取って食べてみた。
最近の綿菓子は甘さ控えめだな。
キャロルは水風船をペチペチとしながら歩いてきた。なぜか、フンスとやり遂げたような表情を浮かべながらだった。