とあるオタク女の受難(戦姫絶唱シンフォギア編)。   作:SUN'S

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第34話

㊤月ъ日

 

色々と調べて回った結果を報告しよう。

 

この男、風鳴訃堂は日本を圧政で支えようとした狂人だと言えるな。100歳を越えていると資料に記されているが、彼の筋肉質な肉体では五十代ほどにしか見えないんだよな。

 

そんなことを考えていると太刀を構えた風鳴訃堂が立っていた。慌ててブレーキペダルを踏み込んだ瞬間、車体を中心から一撃で真っ二つに斬られていた。

 

なんだ、今の斬撃…。

 

斬り終わりしか見えなかった、どんだけ速く振ってるんだよ。私でも光速を越えた攻撃なんて出来ねぇからな?等と考えているとバックミラー越しに歩み寄ってくるジジイの姿が見えた。シートベルトを外してジジイと向き合うように構える。

 

剣士の到達する無形の位とかっていうのは構えないことだとか言われてるが、片手で車を斬れるジジイは位で測れるとは思えねぇんだよな。

 

ジジイは間合いに踏み込むと同時に心臓へと刺突を放ってきたが、灘神影流弾丸すべりは日本刀すら受け流してしまう。

 

そのまま弾丸すべりでハバキ付近まで反らし、がら空きの顔面へと右拳を叩き込んだ瞬間、巨大な岩盤を殴ったような錯覚に陥りそうになった。

 

こりゃあ、ダメだな。

 

あんなモノを殴ってたら、こっちの拳が使えなくなる。

 

ジジイの呼吸を真似るように構え直し、そのまま鏡写しのように同じ動きで斬り掛かる。

 

流石に、刀を奪えるとは思っていなかった。

 

憤怒に顔を染めるジジイから全速力で逃げる。あんなの相手にしてやる理由は無い。そんなことを考えていると難波走りで追い付いてきた。

 

このジジイ、風林寺隼人の知り合いか!?

 

㊤月⇔日

 

一晩中、雑木林の中を駆け回っていた。ジジイに見えるように刀を手刀で叩き折ってやった。

 

なんと言えば良いのか、変な雄叫びと共にへし折れた刀の破片を集めようとしていた。

 

その好機を逃すことなく真っ正面からサッカーボールを蹴るように顔面を吹っ飛ばし、ジジイはイビツなブリッジで止まったが、ジジイはブリッジの体勢から身体を戻す反動を利用し飛び掛かってきた。

 

突如の出来事に反撃は遅れ、殺られると覚悟した。次の瞬間、私の左頬を掠りながら袖の捲られたワインレッドのワイシャツが似合う男が真後ろに立っていた。

 

ジジイは忌々しそうに顔を押さえながら風鳴弦十郎と私を睨み付け、雑木林の奥へと消えていった

 

㊤月〇日

 

取り逃がしたことを官房に謝罪していると風鳴さんに電話を取られ、そのまま官房と風鳴さんが話し始めてしまった。

 

しょんぼりしていると頭を撫でられた。

 

風鳴さん、私の頭を撫でることが多くなってきてるような気がするんだよな…。なんて考えているとカリオストロから「同居人が増えます」とプライベート用の携帯電話にメールが来ていた。

 

ジムの隣にアパートを建てないとダメなのか?

 

風鳴さんから「あのジジイのことは任せろ」と言われたが仕事なので引けないと伝えると刀を折っただけでも大成果だと褒められた。

 

あのジジイ、どんだけ刀ラブなんだよ。

 

 

 

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