とあるオタク女の受難(戦姫絶唱シンフォギア編)。 作:SUN'S
℡月㌍日
メスラムの門が在る筈の地点付近にて簡易的な拠点を作ることになった。北極熊やペンギンだけじゃなく、半裸のモヒカン兜を被った変態集団を見掛けるとは思わなかった。
彼らは己の肉体を覆い隠すほど大きな盾を所有しており、身の丈を越えるほど長い槍を持っている。あのような形状はファランクスという陣形等で使用されることが多い。
カリオストロは出会った頃の露出の多い衣装を着ており、その上には防寒外套を着ている。うん、まあ、それで良いなら良いんじゃないか?
そんなことを考えていると「アァァララララララララッ!!」と言いながら変態集団が迫り来ていた。プレラーティは不快そうな表情を隠そうとせず、ラガンの中へと入ってしまった。
まあ、仕方の無いことだ。
サンジェルマンはプレラーティの入っているラガンへと乗り込んでいき、狭いとか重いとか言われていた。そりゃあ、あのラガンの中に二人乗りはキツいだろうね。
℡月㌻日
弦十郎さんの"粉砕"ブラボーラッシュには驚いてしまった。本当に使えるようになるとは思ってなかったのに、ファランクスの盾や槍を拳で砕いて突き進んでいくし、私は本当に必要だったのだろうか?
なんて考えながらラガンの作る斜めの道を降りている時、サンジェルマンが「悪臭が酷いわね」と言い始めた。これは悪臭というより獣の臭いだな。
ラガンの後を追うように氷界の中を歩いていると氷漬けのミイラを見付けた。しかし、それは弦十郎さんより大きなヒトだった。
いや、人と呼べるようなモノは身に付けておらず剥き出しの牙はケダモノのように伸びており、底知れない威圧を感じる。
そんなことを思いながらラガンの照らす氷界の先には半開きの十階建てのビルより大きな石門が聳え立っていた。
なに、これ、大き過ぎる…。
℡月㌫日
呼吸を整えようとした瞬間、吐き気を催す程の気味悪い気配を感じてしまった。アレだ、アレが、今回の悪霊騒動の原因だ。
カリオストロはメスラムの門の、その先から顔を覗かせている化け物を睨み付けていた。地上で相手していた悪霊とは桁が違い過ぎる…。
サンジェルマン達は「核鉄」を握っており、突き出すように構えた。
まさか、叫ぶのか?なんて考えていると武装錬金という掛け声と共に、三人は原作に登場していた武装錬金を持っていた。三人の科学技術に驚いていると弦十郎さんが親指を立てていた。
つまり、アレなのね?
弦十郎さんの「シルバースキン」は本物という訳なのね。まあ、そんなことは置いておこう。それより私の「核鉄」って、どこなのかしら?
そう尋ねると普通に左胸を指差されていた。
まさかの主人公枠だった!?