とあるオタク女の受難(戦姫絶唱シンフォギア編)。   作:SUN'S

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第68話(アリス・ウェルキンゲトリクス)

我が名はアリス・カデンツァヴナ・イヴ・ウェイン・ウェルキンゲトリクスなり、親しみを込めて「アリスちゃん」と呼ぶことを許可してやろう。私には尊敬する両親と大好きなスズがいるのだ。

 

「アリスちゃん、いっしょにかえろぉ~っ」

 

「うむ、黄昏を出迎えよう…!」

 

「おぉ~っ、たそがれぇ~っ!」

 

"親愛なる盟友"藤尭夏海"友愛なる盟友"藤尭冬馬共に深淵に沈み往く黄昏の帰路を歩んでいると忌まわしき黄泉の狭間より愚鈍な悪鬼が這いずり、現世へと出てこようとしていた。

 

少し先まで盟友を見送ると現世に半身の抜け出ている悪鬼を滅するため、近くに在った立入禁止看板を悪鬼に叩き付け、血ヘドを吐いて無様に転がる悪鬼の頭部を固定するために看板を地面に突き刺してやる。

 

今度は必死に逃げ出そうとしているので手近に在った歩道橋の標識を地面から引き抜いて、何度も悪鬼の顔面をブッ叩いてやる。

 

あれほど激しく暴れていた手足は動かなくなり、気色悪かった相貌は醜くブクブクと腫れ上がっていた。

 

父が「英雄とは非道になることも必要なのです!」と言っていた。私は、父の言葉には賛同している。残虐非道な行為を行うのは大切なモノを救うための選択の一つだからだ。

 

悪鬼の出てきた狭間に頭から押し込んで臀部を蹴り飛ばすとスポンッ!という音と共に悪鬼は消えてしまった。

 

ぐにゃぐにゃの標識を地面に突き刺すと立入禁止看板を元の場所に戻しておいた。二つとも壊れ掛けているが問題は無いはずだ。

 

「あれ?アリスちゃん、こんな時間に一人歩きは危ないよ?」

 

「荒ぶる神の化身、如何様か?」

 

「いや、荒ぶってないからね?」

 

「ふっ、我は悪鬼を滅していたのだ」

 

「私の回答は無視なのね…」

 

"荒ぶる神の化身"風鳴詩緒、我が母の話では世界最高峰の戦士より産まれし最強の戦士とのことだ。いずれは貴様と相対する事になるだろうが、その時こそ我が最強だと教えてやろう。

 

「アリスちゃん、右の手の甲のアザは痛くない?熱くない?」

 

「くっ、我が腕に宿りし暗黒竜を抑え込むことは出来ないのかッ!!」

 

「そっか、大丈夫なのかぁ~っ」

 

「荒ぶる神の化身、汝の雷光竜は…」

 

「う~ん、たまにジンジンと熱くなるかな?」

 

我が暗黒竜を上回る雷撃と星光を纏いし最強の魔竜を宿す者よ。貴様を討つのは、私ということを忘却しようとするのは赦さんぞ?

 

「荒ぶる神の化身、その腕の魔装は……」

 

「これ?あぁ~っ、サンジェルマン先生とプレラーティ先生からお礼に貰ったんだよね。たぶん、アリスちゃんのも家に在るんじゃない?」

 

「ふっ、運命の導に従うか…」

 

「また、学校でねぇ~っ」

 

あのような魔装を貰えるのか?

 

ふふっ、我が魔城へと帰るとしよう。

 

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