とあるオタク女の受難(戦姫絶唱シンフォギア編)。 作:SUN'S
▽月∀日
翼さんが訪ねてきた。なんでも斬岩剣には派生が在るのでは?と考え、聞きに来たそうだ。
この子、一文字流を極めようとしてない?
なんて考えながらも寝巻きからジャージに着替え、身の丈よりも長い倭刀木刀を持ちながら公園へと向かう途中、剣の道とは一振りの剣と化すことだと教えられた。ふむ、そんな話なんてテレビでは聞かなかったけどな。
まあ、いいや。
公園の端に在る大木を指差し、翼さんの視線を大木へ誘導する。ゆっくりと木刀を振り上げた構えになり、一気に振り落とす。
爆風と共に翼さんの綺麗な髪が風で靡き、大木には龍の鉤爪の様な傷が刻まれていた。抜刀速度、剣の技量、剣圧の力、そのすべてを一振りに押し込めた。
これこそ一文字流、烈風剣である。
翼さんは一度だけ烈風剣を試すが微風程度の勢いしか出なかった。小声で悔しそうに「クッ」とか言ってたけど。
いやいや、初めから微風を起こせてるよね?本当に最近の女子高生っていうのは天才型と努力型を融合させたようなハイブリットさんだな。
▽月∠日
真夜中、アニメ拳法の鍛練を行っていると特撮に登場するような真っ白なボディスーツを纏った女の子が殴り掛かってきた。結晶を直列に束ねた鞭を振り回し、的確に死角を狙ってくる。
ふむ、背後で指示している者がいるような動き方だな。鞭を振るう前に腕を振り上げる瞬間を狙って懐に入り込み、私を撃退するためにハイキックを放ってきたが、型も何もない適当な蹴り方だな。
脹ら脛を肩に乗せるように捕まえ、首を掴んで地面に叩き付ける。固い地面に背中を打ち付け、溜まっていた酸素を吐き出すように口を開けていた。
動きも素人、防御も出来ない、なんだ?立花さん達と同い年のように見えるんだがな。
コスプレ少女が頭に着けているバイザーを引き千切り、コスプレ少女の素顔を拝ませて貰ったが、なんとも可愛らしい女の子だった。
筋肉の付け方から察するに鞭とは別の物を使っていたな。胸元を掴んで起き上がらせ、話程度ならば聞くと伝えたらギャーギャー叫んだ後に疲れたのか、肩を荒々しく揺らしていた。
その後、あっさりと帰ったけど。
▽月%日
昼頃、夕飯を作るための食材を選んでいると立花さん達と遭遇した。小日向さんは知っているが、他の子達は知らないな。
一応、会釈してから立花さん達と別れようとしたが、友達になりたい女の子が居ると相談された。
私はアニメ拳法しか教えられないぞ。
悩みながら拳を合わせれば大抵のことは分かり合えるとは伝えたらやる気を出していた。なぜか、小日向さんもやる気を出していた。
その後、立花さん達の友人から色々と聞かれた。
小日向さんは「響と私を鍛えてくれる人」と言ってくれたが、立花さんは「すっごく強い人で竹刀で岩とか斬ったりパンチで音速を越えたりとか出来るんだよ!」と絶賛してくれた。
しかし、立花さん達はボクシングのことを友人には話していないのか。意外ではないが、嘘とか吐けない子だと思うんだよな。
立花さん達はカラオケに行ってから帰るらしいが、私はその前に帰らせて貰った。長時間も魚を常温に晒すのは危険だからな。