とあるオタク女の受難(戦姫絶唱シンフォギア編)。 作:SUN'S
あーしは学校内の妖怪退治を行おうとする風鳴詩緒と付き合わされる九尾蛍介、3年1組の緒川凉と1年3組のアリス・C・E・W・ウェルキンゲトリクス達を引き受けることになった。
まあ、叶さんの娘だけに身体能力は並大抵の成人男性より高いので、あーしが宿直室を利用する日には忍び込んでいることが多くなってきている。
四人とも礼儀正しいんだけどさ。オバケや妖怪をブッ飛ばして倒す光景を見せられる、あーしのことも心配してほしいわけよ。
ほら、あーしだってか弱い乙女じゃん?
「カリオストロ先生、ペットボトルで何するんですか~っ!」
「ふっふっふっ、スゲーことだし!」
校庭の小石を少しだけペットボトルの中に容れるように指示する。大きいヤツはハンマーで叩いて砕くから問題ないかんね。
みんな、適度に容れたのを確認してからヘリウムガス容器とケースに入った風船ゴムを取り出す。
「好きな色を取って良いかんねぇ~っ、先ずは一人ずつあーしのところに来な……詩緒、アンタはなにしてんの?」
「えっ、並んで待ってるだけだよ?」
「いや、普通に待てよ…。ほら、さっさとチュウチュウトレインは止めな」
「はぁ~っい」
ペットボトルの中にヘリウムガスを噴射する、ペットボトルの中がヘリウムで充満したら風船で飲み口を覆ってからビニールテープで固定する。
みんな、しっかりとペットボトルは持ってるね。
「そんじゃあ、手を離してみな」
ゆっくりとペットボトルは浮かび上がり、小石の重さでギザギザとした軌道を描きながら進んでいき、想定していたモノよりも長く大空を飛んでいる。
「うっし、あとは羽根を付けたりすれば完璧だね。ほれ、厚紙とか画用紙とかあるから切ってけぇ~っ」
生徒達の「ドラゴンの羽にしようぜ!」とか「いや、ロボットが良いって!」とか「天使の羽だよねー!」とか色んなことを話す声が聞こえてくる。
「詩緒、アンタは……なにそれ?」
「えっ、防人ブレードだけど?」
あぁ~っ、うん、まあ、人の趣味に口出しするつもりは無いんだけどさ。それって緒川翼の使ってる武装錬金だよね?
「うん、まあ、良い趣味だな…」
「凄いでしょ?最高でしょ?革命的でしょ?スズ君が教えてくれたんだよぉ~っ!」
さっきの言い方、どっかで聞いたようなフレーズだと思ったらサンジェルマンが言ってた台詞だったわ。アイツ、叶さんにボコられないのか?
ちょっとした心配でサンジェルマンの事を考えていると九尾蛍介の作ったペットボトル風船に「アバンギャルド号」と真っ赤なマーカーで書かれていた。
アンタ達、意外と趣味嗜好は似てんのね…。