ある少女の物語〜マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝より〜 作:転寝
今回の話から原作キャラが登場するにあたりキャラ崩壊が多くなると思われますが、予めご了承ください。
その日、
近くに居た女生徒に聞いてみると、彼女はちょっと驚いた様にこちらを見て、
「このクラスに転校生が来るんだって!」
「転校生…?」
「急だよねー。どんな子なんだろ?」
確かに、急ではある。それに新学期の初日ならまだ分かるが学期途中での転校だ。転校するタイミングとしては余り良くないだろう。最も、いろは自身も同じ様なタイミングで転校してきたのではあるが。
(私が転校してきた時もこんな感じだったのかな…)
そんな事を思いながら、鞄を机に置いた。喧騒は担任教師が来る時まで止むことは無かった。
やがてチャイムが鳴り、担任教師が教室に入ってくる。
「今日は皆と新しく学ぶ仲間を紹介する…入ってきてくれ」
担任がドアの外に呼び掛けると、ドアが控え目に開き、少女がひとり入ってきた。背はやや低め。黒いセミロングに水色の瞳の可愛らしい子だった。
少女は黒板に自分の名前を書き、ぺこりとお辞儀をして言った。
「
クラス中から拍手が鳴り、少女…琴音咲は少し照れくさそうに頬を染めた。
「皆仲良くしてやってくれ、琴音はそこの席に座ってくれ」
「はい、分かりました」
咲は担任の指定した席に向かい、そしてその時いろはは「あるもの」を見ていた。少女の指に嵌っている複雑な意匠の指輪。それはいろはにとっては見慣れたもの。
(ソウルジェムの…指輪…!?)
つまりそれが意味する事は…。
(あの子…魔法少女なんだ…)
ソウルジェムというのは少女とキュゥべえとの契約によって生み出される宝石であり、魔法少女はこれを使って変身する。普段は指輪の形を取っているのでこれを填めているかどうかで魔法少女だと認識出来るという訳だ。また、ソウルジェムは魔法少女が魔法少女たる証であり、魔力の源でもある。そのため魔法を使うたびに少しずつ穢れてしまうのだが、魔女が落とすグリーフシードに穢れを移すことで浄化できる。
グリーフシードは魔女の卵であり、魔法少女が魔女を倒す事で得られる「見返り」である。前述の様に魔力の消費によるソウルジェムの穢れを吸って移し替えることでソウルジェムを浄化出来るが一定以上の穢れを吸うと魔女が孵化してしまう。なら穢れを移さなければいい話なのだが、そうできない理由があるのだ。…咲はその「理由」を知っているのだろうか。また、それを知っているとして彼女はそれをどう受け止めるのか。知らなかったとしたら自分がそれを伝えなくてはならないだろう。…魔法少女の、哀しくて残酷な真実を。
周りが転校生の登場により浮かれるなか、いろはは歓迎の気持ちとは別に、そんな事を考えていた。
* * *
一限目が終わった瞬間、クラスメイトの何人かが咲を取り囲んで彼女を質問責めにした。転校生がクラスに馴染むための通過儀礼と言ってもいいその光景にいろはは苦笑する。転校してきたばかりの頃の自分も同じ様に質問責めにされたからだ。
「琴音さんって何処から来たの?」
「えと…○○県の
「部活は何やってるの?」
「今はやってないけれど…前は吹奏楽部に入ってたよ」
「冬天中の吹奏楽部!?確か全国大会で金賞取った所じゃん!」
「え!?すごっ!?」
「あはは…」
一瞬、咲の顔に暗い影が差した様な気がした。周りはそれに気付かずに彼女を質問責めにする。結局彼女への質問責めは放課後まで止む事は無く、いろはは咲に声を掛けることすら出来なかった。
* * *
「はぁ!?転校生って魔法少女だったの!?」
昼休み、いろははいつも一緒に昼食を食べているメンバーに今朝の事を言った。その内容にメンバーの一人である
「うん、ソウルジェムの指輪が見えたから間違いないよ」
「レナちゃん、そんなに驚くことかなぁ…」
レナの隣に座っていた
「だっていろはに続きまた魔法少女がやって来たのよ!?この街って魔法少女を引き寄せるわけ!?」
「そ、それはわからないけど…」
「どう考えてもおかしいでしょ!?しかもこの学校に二連続で魔法少女が転校してくるし!」
「偶然だと思うけど…」
「絶対何かあるはずよ!」
「ふゆうっ!?」
レナの大声に縮こまるかえで。そこに第三の声が割り込んだ。
「まあまあ二人とも落ち着きなよ…そりゃこの街はこれまでに色々とあったからそう思うのも分からなくもないけれど流石にこれはただの偶然だって」
ヒートアップしたレナに声の主である
「それでいろはちゃん、その子とは話はできたの?」
「あ、いえ…転校初日だからか質問責めにされていて…近付く事すらできませんでした…」
「あー…転校生あるあるだね。まあそれは仕方ないとして…
ももこがそれを口にした途端、ムッとした顔で弁当を食べていたレナとその隣に居たかえでが複雑そうな顔で顔を上げた。ももこはそれに気付いて「ごめん」と手を合わせた後、真剣な顔でこちらを見た。
「…今は、まだ何とも…でも知らないなら私達が伝えないとですよね」
「そうだね…いくら神浜では
「はい…」
暫しの沈黙。いろはが何気なく時計を見るとそろそろ昼休みも終わるところだった。
「あ!お昼休み終わっちゃう!」
「え!?ヤバっ!」
四人は急いで弁当を食べ終わり、各々の教室に向かった。
こうして魔法少女である
そして、放課後にいろはと咲は初めて言葉を交わすことになる。
作者が未熟な為、こんな感じのクオリティが続きます…。原作との齟齬が合わない部分やキャラ崩壊などが多分に含まれる駄文ではありますが、こんなもので良ければ宜しくお願いします。