僕が学級委員になってから数日後。
「今日のヒーロー基礎学だが、俺とオールマイト。そしてもう一人の3人体制で見ることになった」
なった?…。
特例なのかな。
「ハーイ!、なにするんですか!?」
隣の瀬呂君が質問をしていた。
「災害水難、なんでもござれ。
皆が騒ぎだすけど、いつものように、先生が止める。
「まだ、話の途中だ。今回コスチュームの着用は各自の自由だ。中には活動を限定するコスチュームもあるだろうからな。それと訓練場は少し離れた場所にあるからバスに乗っていく。以上」
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バスに乗って移動中、隣に座った蛙吹さんが話しかけてきた。
「私思った事を何でも言っちゃうの。緑谷ちゃん」
「何、蛙吹さん?」
「梅雨ちゃんと呼んで。あなたの“個性”、まだまだ全力じゃない感じがするの」
すると隣に座ってた切島君が。
「何言ってんだよ。入試や個性把握テストでぶっちぎりの一位だったんだぜ。あれで全力じゃなかったら相当ヤバイって」
悪い気はするけど言っておこう。
「ゴメン、切島君。蛙吹さんの言うとおりなんだ。僕の知り合いのおじさんが言うにはまだまだ全力じゃないみたいなんだ」
「マジかよ」
「う、うん」
「所でそのおじさんってどんな“個性”なんだ」
やっぱりそれ、聞いてくるよね。
「何て言うか、ゲームのステータス画面みたいな物が見える程度の能力らしいよ」
「まぁ、緑谷の“個性”は派手で良いよな。俺の“硬化”は対人じゃ強いけど、いかせん、地味だよな」
そんな話をしているとかっちゃんと轟君の話になった。
「派手で強えっつったらやっぱ、爆豪と轟だよな」
「爆豪ちゃんはキレてばっかだから人気出なそ」
するとかっちゃんは。
「んだとコラ、出すわ」
キレていた。
まぁ、かっちゃんの短気は今に始まったわけじゃないし。
「もう着くぞ。いい加減にしとけよ」
『はい!!』
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ついた場所は物凄く広い場所だった。
誰かがUSJ かよとか叫んでた。
「水難事故、土砂災害、火事、エトセトラ。あらゆる事故や、災害を想定し、僕がつくった演習場。その名も、
そこには宇宙飛行士みたいな格好をし
たヒーロー、13号が居た。
ちなみに麗日さんは13号のファンらしい。
そして、オールマイトだけど、来るのが遅れるそうだ。
そして訓練を始める前に13号から話があるとのことなので聞くことにする。
「えー、始める前に、お小言を一つ二つ、三つ」
増える…。
「皆さん、ご存知だとは思いますが、僕の“個性”は“ブラックホール”。どんなものでも吸い込んで、チリにしてしまいます」
「その“個性”で、どんな災害からも人を救い上げるんですよね」
僕がそう言うと。
「ええ…。しかし、簡単に人を殺せる力です。皆の中にもそういう“個性”がいるでしょう」
かっちゃんの“爆発”なんかもそうだ。
「超人社会は“個性”の使用を資格制にし、厳しく規制することで、一見成り立っているようには見えます。しかし、一歩間違えば、容易に人を殺せる“いきすぎた個性”を個々が持っていることを忘れないで下さい。相澤さんの体力テストで、自身の力が秘めてる可能性。オールマイトの対人戦闘で、それを人に向ける危うさを、体験したかと思います。この授業では、心機一転。人名の為に“個性”をどう活用するかを学んでいきましょう。君たちの力は、人を傷つける為にあるのではない、助ける為にあるのだと、心得て帰って下さいな」
13号、カッコいい。
「以上、ご清聴ありがとうございました」
13号が言い終わった直後。
「一塊になって動くな。13号、生徒を守れ」
命を救える訓練時間に僕らの前に現れた。
「なんだアリャ。また入試ん時みたいなもう始まってんぞパターン?」
「動くな、あれは
プロが、何と戦っているのか。
「13号に、イレイザーヘッドですか。先日頂いた教師側のカリキュラムでは、オールマイトがここにいるはずなのですが」
「やはり先日のはクソ共の仕業だったか」
「どこだよ。せっかくこんなに大衆引きつれてきたのにさ。オールマイト、平和の象徴、いないなんて」
何と向き合っているのか。
「子供を殺せば、来るのかな」
それは途方もない、悪意。