No.9 目指せ、委員長
戦闘訓練の翌日。
雄英高校正門の前には大量のマスコミが居た。
「オールマイトの授業はどんな感じです?」
「朝食、食べたりなかったから早く食堂に行って大盛ご飯頼むつもりなんで」
僕はそう答えてその場を後にした。
ちなみに麗日さんや飯田君、更にはかっちゃんや相澤先生もインタビューを受けてた。
オールマイトが雄英の教師に就任したというニュースは全国を驚かせ、連日マスコミが押し寄せる騒ぎになっていた。
でも、校内には入ってきていない。
何故なら雄英高校には学生証や通行許可IDを身につけていない者が門をくぐるとセキュリティが発動して扉を閉じる仕組みになっているからだ。
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「昨日の戦闘訓練、お疲れ。Vと成績見させてもらった。それと、爆豪。お前もうガキみてえなマネするな。能力あるんだから」
「………わかってる」
かっちゃんは不満そうに答えてた。
「さて、ホームルームの本題だ…。急で悪いが今日は君らに…」
なんだ、また臨時テストか?
「学級委員長を決めてもらう」
『学校っぽいの来たー!!!』
皆が騒ぎだしていた。
普通科なら雑務って感じでこんなことにはならないと思うけど、ここヒーロー科では、集団を導くっていう…トップヒーローの素地を鍛えられる役なんだ。
後、峰田君が変な事を言ったので喉に軽く突きを入れておいた。
「静粛にしたまえ!!」
飯田君が大きな声を出していた。
「“多”を牽引する責任重大な仕事だぞ…!。「やりたい者」がやれるモノではないだろう。周囲から信頼あってこそ、務まる聖務…!。民主主義に則り、真のリーダーを皆で決めるというのなら、これは投票で決めるべき議案!!!」
飯田君、言うことは立派だったよ。
でもね。
「そびえ立ってんじゃねーか。なぜ発案した!!!」
手を高く真っ直ぐに上にと伸ばして言うことじゃないよね。
結局、投票する事になったわけだけど。
緑谷出久 14
八百万百 3
峰田実 1
飯田天哉 1
爆豪勝己 1
僕だけが大半を占めていた。
かっちゃんはかっちゃんで。
「なんでデクに…!」
とか言ってたけど、絶対個性把握テストとか、昨日の戦闘訓練の結果だろうな。
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「うーん、僕が学級委員長」
「納得いかないのか?」
僕の斜め向かいでカレーを食べてる飯田君が話しかけてきた。
「だって僕、飯田君に入れたわけだし」
「あれは君だったのか。だが、大丈夫さ。緑谷君のここぞという時の胆力や判断力は多を牽引するに値する。だから君に投票したんだ」
「そっか」
「私もデク君に投票したんだ」
「ありがとう、二人とも」
「気にしないでくれ。僕は僕の正しいと思う判断をしたまでだ」
ん、ちょっと違和感が。
『僕…!』
麗日さんと声が重なる。
その事で飯田君がビックリしている。
「ちょっと思ってたんだけど飯田君て坊っちゃん!?」
「………。そう言われるのが嫌で一人称を変えてたんだが…」
カレーを一口食べてから飯田君は話を続ける。
「ああ、俺の家は代々ヒーロー一家なんだ。俺はその次男だよ」
「ええー凄ー!!!」
麗日さんが物凄く驚いてた。
「ターボヒーロー、インゲニウムは知ってるかい」
「勿論知ってるよ。東京の事務所に65人の
「詳しい…」
若干飯田君が引いてたけど、直ぐに気を取り直し。
「それが、俺の兄さ。俺はそんな兄に憧れ、ヒーローを志した」
大体分かった。
僕にとってのオールマイトやおじさんが、飯田君にはインゲニウムなんだ。
そう思った瞬間、突然警報が鳴りだした。
「セキュリティ3が突破されました。生徒の皆さんはすみやかに屋外へ避難してください」
急なことで食堂に居た全員が出口に向かって走りだしていた。
先輩によると、校舎内に誰かが侵入してきたって事と、3年間はなかったらしい。
皆が慌ているため、このままだと怪我人がでるのも時間の問題だろう。
だけど僕は冷静になっていた。
飯田君の言葉を聞いて、おじさんの教えの1つを思い出していた。
「多を牽引するヒーローは常に仲間の中で一番冷静でいるんだ。全員が炎みたいに熱くなってるときでもただ一人、氷のように冷静に戦況を見る余裕を持っておくんだ」
だからこそ、1つの考えが浮かんだ。
「あれは、報道陣じゃないか!」
背の高い飯田君が状況を教えてくれる。
それなら。
「麗日さん、飯田君を浮かせて。飯田君はあそこに飛んで」
「え、うん」
「……!!分かった!!!」
頭の良い飯田君はすぐに理解してくれたらしい。
出口に向かって飛び、出口の電灯の上に立つと皆に呼び掛けてくれた。
その後、警察が到着し、マスコミは撤退した。
こうして、事件は解決した。
そう思ってた。
原作と違って出久が委員長を勤める事になりました。
それと出久の大盛ご飯のネタ、わかる人いるかな?。