ールージュー
まぁ予想通り、
「…オマエ、…ナメるなぁ~っ!!」
激昂して襲い掛かってくるではないか。短気は損よ? 怒り任せの斬撃程見切りやすいモノはない、全てを紙一重で避け続ける。時にはグラディウスで受け流してみたりして、…まともに受けたら重そうだしね。彼女は見た目通りに脳筋っぽいし、しかも怒りで単調になっとるしね。…現に俺はこの場から一歩も動いとらんよ? …気付いている?
年上かも知れんけどさ、戦いの経験は此方の方が上よ? 戦場で命を懸けて戦う俺と学校でぬくぬく剣を振るう者、…差があって当然だよね? 伝説の武具って言ったっけ? 使うんじゃなくて使われてんじゃん、武器に振り回されている内は俺に勝つこと等…不可能。出直してきな、お嬢さん。
振り下ろされる
軽い説教紛いの助言をした後、乱れた自慢のモヒカンを整えてからのキメ顔。唖然とするセイロス側、拍手をして俺を称えるのはアロイスさんと関わりのある騎士の方々。んで身内の傭兵達は空気を読まずに俺を胴上げ、あっはっはっはっはっ!! 流石にやり過ぎじゃね?
まぁアレだよね、使い手は未熟だったけど伝説の武具はダテじゃなかった。調子に乗ってグラディウスを使っていなかったら、…逆に此方が苦戦してたわ。負けることは無いけれど、俺の威厳が下がっていたよ。
それはさておき、タイマン勝負を終えて依頼もこなした。そろそろ本拠地であるコーデリア領へと帰りましょうかね、そう思っていたんだけどセテスさんに呼び止められた。…何? 紋章の有無を調べてみないかって? …そういえば俺、紋章持ちだったね。…忘れていたわ。あははははは!!
自身でステータスを見れるんで紋章を宿していることは知っている、けれどそれが出来るのはこの世で俺だけの可能性が高い。知られたら問題になると思うから内緒にし、正式な手順で調べて貰った方が良いかもな。…そういえば紋章って何かしらの恩恵があるのかしら? そこらは確認していない、俺っちは無知である。教えて貰うか自身で調べるか、…どちらが良いだろう?
お洒落な髭を持つお方、ハンネマンさんを紹介されました。紋章学者で紋章オタク、前のめりで血と髪の毛の提出を求められた。拒む理由も無し、快く提出すればハンネマンさんは大喜び。近頃の若者は非協力的みたいで、俺のように快く提出してくれる者は稀らしい。
血と髪の毛の提出後、変な器具に手を掲げるよう促さたのでやってみた。そうしたらハンネマンさんが大興奮、俺には2つの紋章が宿っているらしい。…まぁ知っていたけど、…そこまで興奮するものなの? 紋章持ちってそれなりにいるんでしょ? と言えば、それなりにいるけど紋章を2つ宿している者はかなり珍しいとのこと。しかも小紋章ではなく大紋章、それが2つ。俺という存在は奇跡的らしい、目を輝かせて熱く語られました。
提出された血と髪の毛を分析、調査を終えるのは少し先みたい。綺麗に紋章が浮かび上がったから、まず間違いなく2つの紋章を宿しているみたいなんだけどね。…何度も言うが知っている、…にしても凄いことなんだねぇ。セテスさんも目を見開いて驚いていたし、…自覚が無いんだけどもね。
その後、俺達リントヴルム傭兵団は久しぶりにコーデリア領へと帰還。暫くはのんびりと過ごしましょうかと思ったんだけど、…そうはならなかった。ガルグ=マクからアロイスさん等数人が訪れ、正式に俺が2つの紋章を宿している逸材であることが認定されたとのこと。…認定されると良いことがあるの? と思った矢先、続け様にコーデリア領の領主様が訪ねてきました。………何事?