ここは何処だ…?俺は確か安全に出世するためにガキの鬼を1匹殺したはずだが…下山してからの記憶がない。
この鮮やかに輝く日輪刀。鬼殺隊の隊服。姿はあの時のままだが、どうやらどこか遠くの場所に飛ばされたと見るべきか。
「おっ、あんたもハンター試験を受けるのかい?」
「ハンター…試験?」
こんなおっさんなら俺一人でも殺れる。だが、ハンターってのは何だ?未知なものに対して無知でい続けることは危険だ。それは馬鹿のやることだぜ。だから俺は念入りに情報を集めるとしよう。俺は安全に行きたいんだ。
「あんた知らないのか?」
「知らないな、そんなものは」
「プロハンターになれば公共施設がほぼ全部タダになったり、ハンターしか行けないようなすげー場所に行けるようになる。この他にも大量の特権が手に入るし、ライセンスを売れば一生…いや人生を7回くらい遊べるって噂だぜ?」
じ、人生を…7回も…だと?慎重に単独でも倒しきれる相手かを冷静に分析し、着実に成果をあげて出世しよう。なんて考えていた俺が馬鹿みたいじゃねーか。
「よし、ハンター試験。受けてやるぜ。お前は引っ込んでな。俺は安全にハンターになりたいんだ」
〜
得体の知れない鉄の塊が人を乗せて走っていたが、俺は安全に試験会場に行きたいんだ。あれには乗らずに歩いていくことにしたぜ。
途中で婆さんに訳の分からん二択のクイズを出されたりしたが…安全に試験会場を突き止めたぜ。案内人によればこの店でステーキ定食を頼めば良いんだったな。
「ステーキ定食」
「…焼き方は?」
焼き方だと?案内人はそんなこと教えていなかったが…まぁ、ステーキの焼き方なんざ一つしかないだろう。
「弱火でじっくり…だ」
弱火でじっくり…これこそちょうどいいくらいの焼き加減でステーキを食える最高の焼き方だ。
「…お客様、奥の部屋へどうぞ」
ふっ、どうやらこれで正解のようだ。そんじゃ、俺はこのステーキをちょうどいいくらいのサイコロサイズに切るぜ。俺は安全にステーキを食べたいんだ。
そしてどうやらこの部屋は地下に繋がるエレベーターになっているらしい。ここでそこそこステーキを食べながら試験会場に着くのをゆっくり待つぜ。
〜
「ここが試験会場か」
全員そこらの鬼殺隊レベルではないな。何かしらの業に自信があるやつらばかりだろう。
例えばあの53番。頭に変なものを巻いているが、背中にある矢を見たところ弓に自信があると見た。矢に毒を塗ってくる可能性も充分にあるな。もし刺されでもしたら解毒剤の代わりに試験のキーアイテムを渡せだのと言われかねない。
そうなると生殺与奪の権をやつに握らせることになり、非常に危険だ。だが、警戒するのはそいつが遠くにいる場合に限ってだ。接近すれば安全に倒せるだろうぜ。
そして妙に大きな帽子を被った女…受験番号は246番だったな。さっきさりげなくすれ違ったが、帽子から羽音が聴こえてきたことからあの女は蟲使いだろう。あとは女性特有の匂いの他に何かしらの薬品の匂いもした。
つまりこいつは直接的な戦闘は苦手なタイプだな。53番と組まれたりしたら少し厄介だが、53番と同じく接近すれば安全に倒せるやつだろう。
俺のプレートの番号は406番。つまりは…そういった何かしらの達人が405人いるってわけか。安全にハンターになるなら相手の力量を上手く見極める必要があるな。
おっ、ちょうどいいくらいのガキがいるじゃねぇか。受験番号405番。見たところ11歳ってところか。こんなガキの受験者なら俺一人でも殺れるぜ。試験はまだ始まってないが、手始めに…
「なぁ、あんた新人だろ?俺の名前はトンパ。お近づきの印に…どうだ?ほら、そこにいる君達も…飲むかい?」
遮ってきたのは小太りの男か。他のやつらのような強い気配はしない。受験番号は16番か。そして手つきが妙に手慣れている。
どうせ他人の手柄を横取りしたり、汚い手を使っているんだろうぜ。ここに来ているにも限らず、強者のオーラを感じないってことはそういうことだろう。
それよりこれは…飲み物なのか…?確かにこの容器の形状は湯飲みに似ているが…本当に飲み物が入っているのか?そもそもどうやって開け—
「おっ、サンキュー。ちょうど喉が渇いていたんだよ」
「待った。そんな怪しいものを口にすることは出来ない。俺は安全に水分補給がしたいんだ。俺はお前が先に飲んだことを確認してから飲むことにするぜ」
「…くっ、今回は相変わらずヤバいルーキーが沢山いやがるぜ…」
やっぱり何か細工がしてあったんだな。トンパと名乗っていた男はそそくさと去っていった。俺は安全にハンターになりたいんだ。ああいうやつは真っ先に警戒しなくちゃな。
「いやー、感謝するぜ。俺はレオリオ。よろしくな」
「オレはゴン!」
「クラピカだ」
レオリオ…そこそこの身体つきをしているが、俺一人でも殺れる。ガキのゴンも同じだ。いつでも殺せるなら審査員の近くで倒して、評価を上げるべきだろうぜ。評価が高い方が金も沢山入るだろうしな。
だが、そこにいるクラピカは…柱程ではないが、中々強そうだ。安全に倒すなら機を待つ必要が—
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!俺の腕がぁぁぁぁ!」
「こいつ…!!」
…間違いない。あの花札みたいなやつを何枚も持っているあいつ…受験番号44番。俺達鬼殺隊の柱クラスだ。俺は安全にハンターになりたいんだ。こいつだけは全力で避けさせてもらうぜ。
「—ッ!」
突如耳をつんざく嫌な音。ジリジリと鳴り響いているが、恐らくこれざハンター試験とやらが始まる合図だろうな。
「これよりハンター試験を開始いたします!」
ハンターになりゃあ大量の金が手に入る。ここは安全に金儲けさせてもらうぜ。
100%ノリで作りました。反省してます。
なんだかんだサイコロステーキ先輩好きです。好評だったらこの続きも書いていこうかなと思います。
それでは、次回があったらまたお会いしましょう!