サイコロステーキ先輩とハンター試験   作:100¥ライター

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鬼滅の刃映画化おめでとうございます!

遂に我らがサイコロステーキ先輩も…と、ならない事が惜しいです


サイコロステーキ先輩と最初の試練

「では、まず最初は私について来てください」

 

 

ついて行くだけなら俺にも出来るぜ。…と、言いたいところだが…

 

 

あの口髭を生やしたスーツ姿の試験官は44番が受験者の腕を切り落としたのを見ていたはずなのに何も言及していない。

 

 

つまりはついてくる過程で俺達が何をしようと構わないってことだ。

俺は安全に試験をクリアしたいんだ。だったら…

 

 

「ついていくなら一番前だ。危ないやつに巻き込まれないよう気をつけるんだな」

 

 

流石にこの中で堂々と邪魔をする輩はいないとは思うが念には念を。俺は安全に走りたいんだ。人混みに紛れ、毒針でブスッとやるやつがいたってなんらおかしくはないからな。

 

 

「うん、賛成!」

 

 

「おい、待て!俺はそんなすぐ前に行けねぇんだよ!」

 

 

「ならせめて44番や301番からは離れておきな。後ろにすらついていく体力がねぇんならそこそこの距離を走って帰りな」

 

 

「うるせぇ!俺は何が何でもハンターになってやるんだ!!形振り構わず、完走してやるぜ!」

 

 

 

 

俺は安全に一番前を走っている。こんなペース俺でもついていけるぜ。むしろ遅いくらいだ。そして俺のすぐ後ろをついてくるやつが二人いる。一人は405番のゴン。そしてもう一人は白髪のガキ…受験番号は99番。名前は…キルアって言ってたな。

 

 

「ねぇ、お兄さんは何でハンター試験を受けたの?」

 

 

「大それた理由はないぜ。ハンターになりゃあ金がいっぱい手に入る。俺が所属している鬼殺隊よりもな。俺は安全に出世したいんだ」

 

 

「へぇ、なんかレオリオみたいな理由だね」

 

 

レオリオ…あの長身の男か。あいつもやはり金が目当てか。

 

 

「だったら聞くが、お前らは何でここに来たんだ?」

 

 

「オレは親父みたいなハンターになるために試験を受けたんだ!」

 

 

「俺はただの暇つぶし。今のところ拍子抜けかな…まっ、あんたが相手してくれるんなら少しは面白くなりそうだけど」

 

 

キルア…後ろで倒れているそこそこの受験生とはレベルが違う。

ガキのくせに尋常じゃない殺気を放っていやがる。

この歳でここまでの強さ…俺達よりもかなり早い段階から修業をしてきたんだろう。相手の力量が分からないまま突っ込むのは下策だ。手痛い一撃を貰う可能性がある。

 

 

「いや、やめておこう。俺は安全に二次試験を受けたいんだ。体力は温存しておく方が互いのためだと思うぜ」

 

 

「…ちぇっ、随分と用心深いやつだな、あんたは」

 

 

そしてそこそこの距離を走ったところで光が見えてきた。

 

 

「こんな距離俺でも完走できるぜ」

 

 

 

薄暗い地下から出て、地上に出た先に見えたのは深い霧が立ち込める湿原だ。そして見たこともない珍妙な鳥が飛んでいやがる。恐らくここは俺がいたところとは全く生態系が違うのだろう。

 

 

「ここはヌメーレ湿原と言います。二次試験会場にはここを通って行く必要があります」

 

 

「ただし、ここの動物達は非常に狡猾で貪欲です。騙されると死にますよ」

 

 

なるほどな。つまりは標的を騙し、欺いて捕食する。つまりは単純なパワーやスピードは鬼よりも遥かに下ってわけだ。そんな動物俺でも狩れるぜ。

 

 

だが、今回は安全に二次試験会場に行くために極力無視するのが最適か。

 

 

「…ですから騙されないようにしっかり私のあとをついて来て下さい」

 

 

「ウソだ!そいつは偽者だ!そいつは人面猿が化けた偽試験官なんだ!俺が本物の試験官だ!!」

 

 

人面猿。ここの生物には詳しくないが、推察するに人間に上手く擬態する生き物ってわけか。そして油断した人間を捕食ってか?

 

 

「おい、お前。ここは一緒にやつの所に…」

 

 

偽試験官か。なくはないが、本物だと言う割には俺でも殺れそうな小物っぽい感じがある。しかし、まぁ…実際に試してみる価値はあるか。

 

 

「全集中 賽子の呼吸…壱ノ型 紅一閃」

 

 

賽子の呼吸の基本…炎を纏わせ、獲物を一突きにする。

やはりこいつは目視すら出来ていなかった。偽者で決まりだな。

 

 

「ぐはっ!ほ、炎…だと?」

 

 

「レオリオ、何か言ったか?」

 

 

「おい、お前試験官を…!」

 

 

レオリオのやつ…まだ勘違いしてやがる。まぁ、新人じゃ仕方ないだろう。

 

 

「俺でも殺れるようなレベルじゃ試験官は務まらない。こんな偽者俺でも騙されないぜ」

 

 

「た、確かに…言われてみりゃそうだな。お、俺は最初から分かっていたぜ!」

 

 

「後からならどうとでも言えるよ、レオリオ…」

 

 

この様子だと大多数の受験者は分かっていたらしいな。まぁ、あんな文字通りの猿芝居。俺でも見破れるくらいだしな。

 

 

「ねぇ、見て!この人凄いよ!この人を突いたところが燃えてサイコロの1みたいになってるよ!」

 

 

「やはりやつは剣の達人…それもかなりのレベル…」

 

 

「受験番号406番…変化系の能力者…?いえ、彼には念ではない何か特別な力がある…もしかして我々の知らないあちら側の…いえ、私の考えすぎですかね」

 

 

「どうかしたか?試験官さんよ。俺は安全に第二試験の会場に行きたいんだ。ちゃんと案内してくれるんだよな?」

 

 

「え、えぇ。それでは私についてきてください。ですが、もし私が本物であったのなら貴方は失格になるところでした。充分気をつけてくださいね」

 

 

やはり試験官に手を出せば即刻失格か。俺は安全に試験を受けたいんだ。今後ああいう手荒な真似は避けるべきだぜ。

 

 

「今回も安全に行きたきゃ一番前だ。それが無理ならせめて試験官が見える距離を保ちな」

 

 

「だーかーら!お前みてーな化け物ペースで行くのは無理だっつーの!」

 

 

「ここは霧が深い上に先程のように騙してくる動物も沢山いる。それに動物以外もいる可能性がある。後ろにつくのは俺でも分かる悪手だぜ。レオリオ」

 

 

「…くそっ!やるだけやってやるぜ!」

 

 

先程もそうだが、レオリオ…あいつから感じる並々ならぬ熱意は俺でも分かるぜ。どうやら俺はやつを少し誤解していたかもしれない。ああいう姿勢は見習わなきゃな。

 

 

 

 

後ろに行ったゴンを心配して、引き返してみりゃあ44番がそこそこの受験者を狩りまくっていやがった。

 

 

「ふふっ、試験官ごっこ❤︎」

 

 

「オラァ!」

 

 

「わお、君は確か一番前を走っていたんじゃないかな♦︎」

 

 

やっぱこの程度の一撃じゃかわされちまうか。44番。ちょうどいい敵とは言えそうにないな。

 

 

「俺は安全にハンターになりたいんだ。そのためにはゴン、クラピカ、あとレオリオも必要だ」

 

 

「俺はついでかよ!」

 

 

「戦うなら私も加勢するぞ!」

 

 

「オレも!」

 

 

「お前らは引っ込んでな。俺が相手をしてやる」

 

 

あの44番はあいつらじゃ殺れない。俺は安全に試験を進めたいんだ。今殺させるわけにはいかない。

 

 

「…そうだ。君が来たからには一言言っておくことがあったんだ❤︎」

 

 

「—!?」

 

 

こいつ、いつの間に俺の隣まで…だが、妙なことに殺気は感じない。一体何を企んで…

 

 

「…」

 

 

「何…?何のことだ!説明しろ!!」

 

 

「じゃあね、良いハンターになりなよ」

 

 

 

 

俺はこの後も安全にヌメーレ湿原を突破した。だが、44番が言った言葉が頭を離れない。

 

 

「お前は一度死んでいる…?全く、変なこと言いやがって」

 

 

「ん?何か言った?お兄さん」

 

 

「いいや、何でもねぇよ。こんな湿原俺でも突破できるぜ」




ここまで見てくださり、ありがとうございます!
またそこそこ好評だったらちょくちょく更新していきます
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