特区警察警備部特別対応部隊 SRU 作:Jdeath0930
2025年4月22日 20時22分 飛鳥特別行政区中央区島通り
夜の繁華街にパトカーや救急車のサイレンが鳴り響き、赤いランプの光が反射し、銃を装備した警官達が慌ただしく動き回っている。その光景を見ればこの街でただならぬ事態が起きていることは子供でも想像ができるだろう。
この現場に到着するまでに警察無線で大方の情報は入手していた。どうやら巡回していたパトカーが不審車を止めて警察官が近づいたら、運転手が警官を撃って逃走、しばらく追跡が続いたのちに車に乗っていた奴らは車を捨て、このコンビニに逃げ込んだらしい。そしてコンビニに居合わせた運の無い民間人4人を人質に立てこもっているらしい。
犯人に撃たれた警官は搬送中に死亡し、追跡中にも犯人達が銃撃してきて警官2名が被弾して重体らしい。犯人達はコンビニに立て籠もっている最中にも、ちょくちょく包囲した警官達に向けて銃撃を加えてきているとのことだ。そして事態を早く収集したい本部の決断で俺たちが投入されたというわけだ。
「全員整列!、現場責任者からの状況説明だ」
隊長が俺達に命令をする、そしてスーツを着た人物が俺たちの目の前にきて、話を始める。
「現在このコンビニの半径200mを封鎖し、周辺の建物に民間人がいないか確認し、いた場合には封鎖区域外への避難誘導も同時に行っている」
「君達には周辺の安全確認と避難誘導が完了次第、立て籠もっている容疑者の制圧を行って欲しい」
「すみません、ちょっといいですか」
俺の左隣にいた赤髪の女性隊員が一歩前に出て手を上げて、責任者に質問をする。
「なんだ?」
「容疑者達の人数、武装、人質の状態を教えてください」
「容疑者は4人で2人は自動小銃、残り2人のうち1人は散弾銃と短機関銃、最後の1人は拳銃で武装している」
責任者が質問に答えると「ありがとうございました」といい、隊員は一歩下がった。そして責任者が突入方法や細かい説明をして、最後に俺たちに釘をさすように言葉を投げた。
「いいか、人質の人命が最優先だもし犯人が人質に手を掛けそうなら、決して犯人を刺激するな。いいな!」
責任者は説明を終えると、指揮テントの方に戻っていた。隊長が俺たちに装備品を準備し、配置につくように命令を出した。俺は乗ってきたバンからガスマスクと自分の使う、REC7アサルトライフルとSW1911を取り出して、各種光学機器やグリップを取り付けている最中に、俺に巨大な盾を持った茶髪の男性隊員とP90を持った赤髪の女性隊員が話しかけてきた。
「俺が前に出て守るから、敵の始末は任せたぞ」
「任せておけ、誰も死なせはしないさ」
「私たちに任せなさい」
「それは心強いな」
俺と茶髪、赤髪の隊員と話していると、後ろからDSR-1を持った、白髪でロングヘアの女性隊員が現れた。
「…私の射線には入らないでね…」
彼女はそれだけ言うと直ぐに俺たちの元から去っていった。そして直ぐに隊長が隊員達に指示を出した。
「そろそろ配置につくぞ、アルファチームは前、ブラボーチームは後ろ、チャーリーチームは狙撃位置に行け」
20時23分 立てこもり現場ブラボー突入位置
俺と茶髪の隊員、赤髪の女性隊員の他3名の隊員は、コンビニの裏口に回り突入の準備を整えた。裏口で待機していると無線から隊長の指示が聞こえてきた。
「よし、あと2分で建物の電源が落ちる。落ちたと同時にアルファが閃光弾と催涙弾を投げ込み、正面から突入する。それに合わせブラボーは裏口から突入。ホークは犯人が妙な動きをしたら直ぐに撃て、以上だ」
隊長の指示が終わると、俺は手元の時計を確認し突入までの残り時間を数え始めた。1秒、2秒と時間が過ぎていく。そしてその時は来た。
20時55分 突入時刻
突如犯人が立て籠もるコンビニやその周辺の電源が一斉に落ち、暗闇に包まれる。その瞬間、正面からガラス窓が割れると同時に大きな音が鳴り響いた。
「今だ!行け!行け!」
俺が合図すると、大きな鉄の棒を持った隊員が裏口の扉にその棒を叩きつけ、扉を破壊。そして盾を持った隊員を先頭に次々と建物に突入した。建物に入り、事務所らしきところに入ったがそこには誰も居なかった。店内の方からアルファが突入したのか、ガラスが激しく割れる音がすると同時に、数発の銃声が響いた。
その銃声を聞き、俺たちは店内へと突入。突入して直ぐのところには2人の銃を持った犯人がおり、彼らは閃光で少し怯んだ状態で立っていた。俺は盾を持った隊員の左横に立ち、銃を向けて大声で警告した。
「警察だ!武器を捨てろ!」
俺が犯人にそう言うと1人の犯人が銃を俺たちの方に向けてきた。とっさに俺は持っていた銃の引き金を引いた。すると“バン”という銃声が響き、銃口から弾丸が発射された。発射された弾丸は犯人の頭に命中し、射入口から赤黒い血が吹き出した。そして犯人は地面に倒れ込み動かなくなった。もう一人の男がこちらに銃を向けたが、その瞬間。
“バリーン”
と、ガラスが割れると同時に男の頭に銃弾が着弾し、男はその場に倒れこんだ。外にいた狙撃チームが男を射殺したのだ。俺は無線で外にいた狙撃チームに「いい腕だ」と言った。すると「…これくらいなんともない」というクールな口調の返事が返ってきた。
レジの方向に目を向けると、向こうも犯人を1人射殺したようで、1人の男が横たわっていた。もう1人の男は2人の隊員の手で地面に押さえつけられ、拘束されていた。
「正面はクリア、他部隊状況報告!」
正面にいた隊長が叫んだ、すると前方、狙撃チームが無線で報告を入れた。
「こちらチャーリーチーム、ブラボー側にいた容疑者1名射殺。他に異常なし」
そして最後に俺が報告を入れた。
「こちらブラボー、後方クリア。容疑者1名射殺、負傷者なし」
各チームから報告が入ると、隊長が無線を入れた
「本部へ、こちらアルファリーダー。状況はオールグリーン、作戦は完了。人質はすべて無事だ」
「本部了解よくやった、帰還せよ」
本部から帰還命令が出ると、俺たちは現場を一般の警官や刑事達に任せて乗ってきたバンの助手席に乗り込み、事件現場を後にした。俺たちの任務は凶悪事件の鎮圧であり、後のことは彼らの仕事だからだ。
俺たちはの部隊名は“特区警察警備部特別対応部隊部隊”、通称SRU。しかし俺たちのことを犯罪者は、獲物を仕留める政府の犬ということから”猟犬”と呼び、同じ警察官からは部隊章から”ケルベロス”と読んでいる。
どう呼ぶかは彼らの自由だ、なぜなら俺たちはどちらの通称も気に入っているからだ。俺は胸ポケットから煙草を取り出し、火をつけた。
そしてバンは現場から動き出し、夜の街へと消えていった。
今回初投稿ということもあり、構成が変だったり、読みにくいところがあるかもしれませんが。これから経験を積んで改善していきたいと思います。不定期更新になりますがこれからもよろしくお願いいたします。