騒動喫茶ユニオンリバー The novel 異端たる双眸 作:級長
「もうすぐ鎧の孤島だね」
Switchでポケモンを遊びながら、一人の少年が呟く。少年と呼ぶには可愛らしく、パーカーの裾から覗く指は生身のそれではなく黒い球体関節の義手であった。
「いやー、まさかポケモンで追加コンテンツが出る日が来るなんて思いませんでしたよ」
緑髪の少女もswitchでポケモンをしていた。現在のポケモン最新作、『ソード&シールド』は従来のポケモンと異なり、一本のソフトで完結していると思いきや追加コンテンツが発表されたのだ。
ゲームハードの性能向上による作業工程の増加、シリーズの蓄積というのっぴきならない事情の煽りをもろに受けて登場ポケモン削減となった本作だが、現行の技術を使うことで何とか今まで通り全てのポケモンが登場出来る様にと制作も工夫していることが伺える。
「陽歌くんは実際のガラル地方に行ったことあるんでしたっけ。私もいつか行きたいですね」
「みんながいなかったら帰れなかったと思うと、いくらポケモンの世界でもぞっとするよ……」
陽歌という少年は、肩をすくめて昔のことを思い出す。画面を見つめるオッドアイは、このユニオンリバーに来て最初の騒動を思い出す様に画面を見つめる。緑髪の少女、エヴァの策略(?)によりユニオンリバーという組織に引き取られた陽歌だったが、ほどなくしてある事件に巻き込まれる。
空間に穴が開き、そこに吸い込まれるというワームホールとの遭遇だ。
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今から初めても間に合う! 鎧の孤島への道!
ポケモンシリーズ初の追加コンテンツ、鎧の孤島だが、これを遊ぶには本編のクリアが前提となる。まずはソフトを買って本編クリア、つまり殿堂入りを目指そう! ソフトはパッケージ版とダウンロード版があるが、追加コンテンツはダウンロード購入のみ。ニンテンドーeショップからの購入であるが、決済方法は多岐に渡る。いろいろと手っ取り早いのでダウンロードカードの購入がオススメだ。詳しい使い方も書いてあるので初心者も安心。
最大限注意することは、購入から150日以内にダウンロードすること、必ず自分のソフトのバージョンと同じパスを買うこと。そして大きくはないといえデータ容量にも注意。いっせいトライアルや体験版のデータでswitchの本体メモリやSDが埋まってないか、これを機に整頓しよう。
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ある日、陽歌はエヴァと街を歩いていた。彼の桜色の右目、空色の左目であちこちを見渡し、スマホを操作する。まだ多少残暑もある中、白いパーカーのフードを目深に被る陽歌。彼は右目の泣き黒子も含めた自分の外見が嫌いであった。それが原因で迫害されているので、個人の思想に収まるコンプレックスではない。
「全然いないね、ポケモン」
「田舎ですからねぇ……」
「生き物って田舎の方がいると思うけどなぁ……」
二人がしているのはポケモンGOというアプリである。実際に街を歩いてポケモンを探すというシステムから『まるで本当にポケモントレーナーになったみたいだ』ともてはやされたが、肝心のポケモンはユーザーの密度によって出現するため、田舎では見つけること自体困難だ。
加えて、捕まえるボールを供給できるポケストップというポイントも田舎にはほぼ無い。捕まえたポケモンを育てるには同じポケモンを捕まえ続ける必要がある、野生のポケモンは捕まる以外できない、覚える技は二つかつランダム、積み技や耐久ポケの概念が無い、など地方民かつ本編にどっぷりなユーザーほど『コレジャナイ感』を覚える仕様となっている。
「やっぱりポケモンはおうちで遊ぶものですねぇ」
「そうだね……ゲームならまだ好きなポケモン育てられるし、カレーも作れるし」
陽歌はエヴァにスマホを返しつつ、黒のハーフパンツのポケットからハンカチを取り出して汗を拭う。その時である。空に穴が開いたのは。
「え?」
その穴を見上げると、陽歌はだんだん吸い込まれていく。
「わ、わわ……」
「よ、陽歌くん?」
エヴァが手を伸ばすより早く、彼は穴へ吸い込まれていった。これが、彼が初めて『世界の危機』に立ち向かった物語の始まりであった。
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まずは基本を抑えよう。最初に設定を弄って、自動レポートを切ろう。ポケモンでは貰うポケモンの性格やとくせいを厳選するなど、レポートを駆使した技が多々あるので、勝手にレポートを書かれると困る場合がある。替わりに、自分の好きなタイミングでこまめにレポートする癖を付けよう。他のゲームでも役立つぞ。
道路で遭遇するトレーナーは全て倒す! そして初めて見かけるポケモンはとにかく捕まえる! トレーナーは野生のポケモンより多くの経験値を得られる他、賞金が手に入るので是非とも狩ろう。バウタウンのおこう屋さんで『こううんのおこう』、エンジンシティの外れで『おまもりこばん』を手に入れたら先頭のポケモンに持たせることを忘れずに。
ポケモンは捕獲でも経験値が入る他、捕獲した数が増えるほど『捕獲クリティカル』と呼ばれる確実に捕獲出来る要素の発生率が上がるため、後半出てくる貴重なポケモンを捕まえやすくなる。加えて、ジム戦で苦戦した際に捕まえた中から助けになるポケモンが見つかるかもしれないぞ。
ポケモンはストーリーをクリアするだけなら好きなポケモンでクリア出来るので、これといって旅パに関するアドバイスは無しだ! 近年は特にポケモンに特定の技を覚えさせてギミックを解く『ひでん技』を使う必要も無いので余計に。ただし、タイプが片寄っていると思ったら様々なタイプの技を覚えさせること。
わざマシンは一度手に入れたら何度でも使えるので積極的に使おう。わざレコードは使うと消滅してしまうが、便利で強力な技が早いタイミングで使える様になる。ワイルドエリアのワットショップやマックスレイドバトルの報酬で手に入れよう。また、ポケモンセンターにいるカフェのおじさんは今までポケモンがレベルアップで覚えた技を思い出させてくれる。捕まえた時には忘れている技や、進化したことで新たに思い出せる技が増えることもあるので覗いてみるといいぞ。
とはいえ、仲間にする時注意すべきポケモンがいるので紹介しよう。基本的には『進化条件が初見殺し』というパターンが多いぞ。
まずはマホミル。進化条件が『あめざいくを持たせて回る』ことなのだが、そのあめざいくが確実に手に入るのは三番目のジムを攻略した後。運が良ければエンジンシティのカフェでバトルした後に貰えるかもしれないが、運頼みだ。
次にカジッチュ。こちらは『あまーいりんごかすっぱいりんごを使う』ことで進化するのだが、肝心のアイテム入手がやはり三番目のジム攻略後。その上進化前は割と頼りない。苦渋の日々が続くぞ。
ソードを選んだ人はカモネギの進化条件にも注意。『ながねぎを持たせた上で、一回の戦闘で三回急所に当てて勝利、かつカモネギが戦闘不能にならない』ことが条件。ながねぎはカモネギが持っていることがあるので捕まえるかひたすらどろぼうして奪おう。そしてカモネギのいる五番道路にはソーナンスという最適なサンドバッグがいるので、この機会を逃さない用に。格闘技でちまちまやれば条件を満たせるはず。
最後にカブルモとチョボマキ。こいつらはこいつら同士で通信交換しないと進化しないという特殊過ぎる進化をする。
これらを仲間にしたからといってクリアが不能というわけではないが、手持ちのポケモンがあまりに進化しない場合は進化条件を調べた方がいいというわけである。
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「あああああ!」
穴から飛び出た陽歌は盛大に池ポチャする。幸い、深い池なのでそれなりの高さから落ちても怪我はしなかった。とはいえ陽歌はカナヅチ。元々泳ぎが得意でない上に義手を取られてプールに突き落とされたこともあり、水は大の苦手だ。
「助け……溺れる……」
小柄なせいで小学校の高学年プールでも深いところでは足が付かない。必死にもがいていると、何かが彼を引き寄せて岸まで連れていく。
「よーし、ワンパチ、そのままそのまま」
「イヌヌワン」
ぽってりしたコーギーの様な生き物が、陽歌を引っ張って泳いでいたのだ。岸辺では生き物の飼い主らしき明るい髪の女性が待っている。
「た、助かりました……ワンパチとソニアさん?」
陽歌は彼女と生き物を知っている。ポケットモンスターソード、シールドに登場するポケモンのワンパチと、主要キャラのソニアである。
「あれ? もしかして知り合い? それとも名前教えたっけ?」
ソニアは少し考える。だが、どうにも結論に達しない様子だった。それもそのはずである。陽歌が一方的に知っているだけなのだから。
「た、助かりました……ありがとうございます……」
陽歌は礼をいいつつ、周囲を見渡す。辺りにはポケモンがたくさんいるばかりか、彼が実際にゲームで見た光景が広がっている。ここは二番道路にある、マグノリア博士の自宅周辺だ。
「一体何があったの? 空に穴が開いて落ちてきたけど……」
「僕にもわかりません……空に穴が開いて吸い込まれて……」
本来、陽歌はその過去から人間不信の気があり、初対面の相手とはまともに話すことはできない。が、今は混乱している上に相手がゲームのキャラかもしれないとなると話は別だ。
『陽歌くん無事ですか?』
「エヴァリー?」
状況を飲み込めないでいると、義手から声が響く。この声は陽歌だけでなく、ソニアやワンパチにも聞こえていた。エヴァからの通信である。
「え? 何なに?」
『状況を教えてください。今そこは安全ですか?』
「一応、安全かな? ガラル地方の二番道路……だと思う」
『なるほど……ひとまず安全そうですね』
陽歌の義手には様々な機能があり、この通信機能もその一つである。エヴァは得た情報から結論を下し、彼に指示を出す。
『世界越え通信でないと繋がらなかったということは異世界へ転移したみたいですねー。どの異世界にいるのかも補足出来てますよ。迎えにいくことも出来るんですが、肝心の船がまだメンテ中でして……少し時間が掛かります』
どうにか、帰ることは出来るがすぐには無理とのことであった。その話はソニアも聞いており、ある提案をする。
「とりあえず、うち来る? このままだと風邪引いちゃうかもしれないし」
「すみません、お世話になります……」
陽歌も行く当てがないので、それに乗ることにした。
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一番道路と二番道路、ここではなるべく多くのポケモンを集めて戦力を補強しよう。ここでしておくべきは、とくせいが『にげあし』のウールーを捕まえること。この時点で相手のとくせいを捕まえる前に確認する方法はないが、確率は二分の一なので粘ろう。そう難しくないはずだ。
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どうやら時系列は本編開始より少し前であるらしい、陽歌もポケモンソードは四番目のジム直前までしか進めていないので、この先どうなるかはよく知らない。そもそも、主人公のパターンがいくつもあるポケモンの世界がゲーム通りの時系列を刻むとは考えにくいのだ。
「おそらくウルトラホールに呑まれて違う世界からやってきたのでしょう。あなたの世界では世界を超えることが基本的な技術にまで普及しているのですか?」
ソニアの祖母が、今作の博士枠であるマグノリア博士だ。専門はダイマックスであるが、ある程度他の論文も読んでいることが伺える。
「いえ、僕も初めて知りました。この義手も、エヴァリー達がくれたものなんです」
陽歌はユニオンリバーとそれ以外の技術レベルから、説明に多少難儀した。世界を超える技術まで持っているなど、初耳だったのだ。そのおかげで今回は大事に至らなくて済みそうだが。
服は乾かしているので、フリーサイズのTシャツを着ている陽歌。半袖なので義手がよく目立つ。
「とすれば、よい出会いをしましたね。出会いがある限り別れは避けられないものですが、不意の離別は無いに越したことありませんから」
その通りである。ユニオンリバーに保護される前ならばともかく、よき仲間に囲まれているのにそこから引き離されるというのは例え行く先であるソニア達がどんなにいい人でも辛いものがある。
(禍福は糾える縄のごとし……というけど揺り返しなのかなぁ、これも全部……)
陽歌は世界を超えるハプニングにしては重大な事件にならなかったことを心から感謝した。
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ストーリーを進めればいよいよ、ワイルドエリア! 大冒険が待っている! といいたいが、ここはぐっと我慢してエンジンシティへ向かおう。エンジンシティで開会式を終えた後にそらとぶタクシーが使用可能になるのだが、じてんしゃもこれもない状態でワイルドエリアを行き来するのはぶっちゃけ面倒臭い。
ここで注意するのは、草むらから離れた位置にいるポケモンはかなり強いということ。そして今回はジムバッチが揃わないと一定以上のレベルのポケモンが捕まえられないぞ。
エンジンシティでそらとぶタクシーを手に入れたら、いよいよワイルドエリアを探索だ。プレイ時間に余裕があるのなら毎日、光っている巣穴のチェックとアイテム回収、きのみ回収はしておきたい。特に巣穴を調べることで得られるワットは殿堂入り前、手に入る量がかなりしょっぱいので必須だ。
エリア全てを巡るなら、ポケモンのレベルが格段に上がる橋の向こうに行くことがあるだろう。すると、相手の方が素早いため逃げられなくなってくる。そこで以前捕まえたにげあしウールーの出番。こいつを先頭にしておくと、確実に逃げられるのだ。
そして各地にいるワットショップの人に声をかけて、三番目であるエンジンジムに挑む前にクイックボールを最低三個は買っておこう。エンジンジムでのジムチャレンジはポケモンの捕獲。そのため戦闘開始直後に最も捕まえやすくなるクイックボールがあると楽になるぞ。
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マサル、ホップはジムチャレンジに参加することとなった。ソニアもマグノリア博士からガラルの伝説について調べるという宿題を与えられ、陽歌はそれに同行することとなる。
「せっかくですから、このガラル地方を見てまわるといいでしょう」
狙いこそ分からないが、マグノリア博士はそう言った。迎えを待つ間、ハロンタウンでユウリと共に彼らの活躍を観戦していてもよかったのだが、せっかく異世界に戻れる保証付きで来れたのだからいろいろ経験して損は無いだろうと提案を飲んだ。
プラッシータウン駅からエンジンシティ駅へ電車で向かおうとしたが、線路にポケモンが侵入したためワイルドエリア駅で足止めを食うこととなる一行。
「どう対策しても相手は生き物、想定外のハプニングは付き物ですね……」
ガラル鉄道も無対策ではないだろうが、生き物相手は杓子定規で務まらないのが現実だ。
「せっかくだから、このワイルドエリアを突っ切ってエンジンシティに向かうのはどうだ?」
ホップはそう提案するが、陽歌は現実とゲームの違いから危険度が高いと反対する。
「危ないよ。僕達の手持ちだともしものことがあったら……」
ゲームの様にお行儀よくポケモンの強さが調整されているわけがない。下手をすれば普通に草むらで遭遇するポケモンがとんでもない強さの可能性さえあるのだ。それに、全滅したからといってポケモンセンターへワープできるわけではない。
「平気平気。このくらいできないと兄貴に追いつけないって! マサルもそう思うだろ?」
「そうだね。俺たちはチャンピオン目指すんだ。このくらいなんてことないって」
ホップとマサルは突っ切る気満々だった。ソニアとしては反対も賛成もしかねる、というところか。
「場所を選んで進めば大丈夫よ。みんなで固まって行動すればポケモンもそう襲ってこないし」
「確かに、大人数で固まれば向こうから割けてくれるかも……」
彼女はジムチャレンジの経験があり、ワイルドエリアも抜けたことがある。大人の引率があれば安心出来そうだと陽歌は考えた。
「ちょいまち。自然を舐めてないかい?」
行動を定めた一行に割り込む者がいた。こげ茶色のショートヘアに青い瞳の女の子だ。腕にはマサルとホップが付けているものと同じダイマックスバンドがある。
「誰だ?」
「私はシャル。ワイルド自警団のリーダーだ」
ゲームでは存在しない者の登場で、陽歌は改めてここが現実であることを自覚する。
「まぁ、元ジムチャレンジャーがいるなら心配はないかもしれないけど、気を付けて」
こうして、想定外の出会いを繰り返しながら陽歌はガラルを旅していくのであった。
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ジムチャレンジ前半戦。まずは草タイプのヤローからだ。最初に選んだのがヒバニー、ここまでにココガラが育っているのなら苦戦はしないだろう。苦戦するならロコン、ガーティ、ヤクデを捕まえると有利だ。特にロコンとガーティはワイルドエリアでほのおのいしを拾うとすぐ進化させられ、ポケモンセンターの技思い出しで強力な技が習得出来るぞ。
次は水タイプのルリナ。直前にエレズンを貰えるが、正直即戦力にはならないのでワンパチかピカチュウを育てておくと楽。特にピカチュウはロコンらと同じく石で進化し、強化な技が思い出せる。切り札のカジリガメはいわタイプでもあるのでかくとうタイプのヤンチャムなどがいるのなら温存しておくのもあり。
エレズンを貰う前にレポートを書き、貰ったら強さをチェック。エレズン、ストリンダーを旅パに入れたいというのなら、できれば進化後にとくせいがパンクロックになる様にとくせいがびびりのエレズンを貰いたい。もう片方のとくせいがプラスとマイナスでなければ気にすることはなかったのだが……。もっといえば性格で進化後の姿が変わるのでここも好みを突き詰めたいところだ。
最後は炎タイプのカブ。直前に水タイプが豊富なダンジョンがあるのでこちらも苦労はしないだろう。マルヤクデは虫タイプなのでひこうタイプをぶつけるのもありだが、もしアオガラスがアーマーガアに進化しているのならおすすめは出来ない。また、ここからジムリーダーがキョダイマックスを行ってくるぞ。
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「あれが有名なターフタウンの地上絵よ」
「おおー、こんな近くで地上絵が見られるなんて……」
緑が眩しいターフタウンには、多くのストーンヘンジに加えて有名な地上絵がある。陽歌はソニアと共にそれを調べていた。地球の地上絵はナスカの様に大規模なのでこうしっかりと肉眼で見る機会は貴重だ。
「これはブラックナイトの様子を描いたものとして伝わっているの」
「でもあのポケモン……ザシアンやザマゼンタとも違う様な……」
陽歌は地上絵に描かれているポケモンがザシアン、ザマゼンタの様な狼でないことが気になっていた。ソニアはそもそも、その二匹について知らない様子である。
「ザシアン?」
「いえ、なんでも……」
地球では大っぴらになっているが、ガラルではそうでないということに気づき、念のため濁す陽歌。
「でも驚いたなぁ。あのシャルって子もジムチャレンジャーだったなんて」
「ねぇ……かなりの強者かもですねぇ」
あのワイルド自警団のシャルも参戦し、ジムチャレンジは白熱する。
果たして、伝説の真相に辿り着けるのか。
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ジムチャレンジ後半。ここまで来ればワイルドエリアで多くのポケモンが捕まえられる様になるので、相手の弱点を付くことには困らないだろう。強いて言えば、じめんタイプもしくはかくとうタイプがいると後が楽になるかもしれない。
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「これが伝説を描いたタペストリーだ」
ナックルシティのジムリーダー、キバナに連れられ、ソニアと陽歌は宝物庫に飾られたタペストリーを見ることになった。四枚のタペストリーは『ねがいぼしを見上げる二人の若者』、『厄災の到来に脅える二人の若者』、『厄災を収める剣と盾を掲げる二人の若者』、『王冠を被る二人の若者』であった。
「要するに、二人の若者が伝説の剣と盾で厄災を収めてこの国の王になった……?」
「そういうことになるわね。でも、何か引っかかるのよねー……」
ソニアはこのタペストリーに違和感を覚えていた。地上絵と内容が似ている様で違うのだ。地上絵も同じ空から降ってくる厄災を描いているのだが、それを食い止めた存在が違う。
「同じものを表しているけど、タペストリーでは剣と盾に例えているの?」
「それとも、厄災が広域過ぎて同じ厄災を複数の英雄が止めているのかな……」
追えば追うほど、伝説はその謎を深めていく。
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四番目はソードならかくとうタイプのサイトウ、シールドならゴーストタイプのオニオンが相手だ。直前の道路でルチャブル、デスマス、ヨマワルが手に入る上、デスマスは条件さえ分かればすぐに進化させられる。とはいえゴーストは互いが弱点なのでノーマルタイプに悪タイプの技を持たせるか悪タイプを用意した方がいいだろう。自分のタイプとは違うタイプの技で相手の弱点を突く、サブウェポンの概念を覚えよう。
その他、ジムのあるラテラルタウンでは町の人がマラカッチとそれぞれのジムリーダーの弱点を突けるポケモンを交換してくれるのでそれに頼るのもあり。
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「何この音!?」
「あっちの方から聞こえましたよ?」
ソニアと陽歌はラテラルタウン名物の壁画を見に行こうとしたところ、地響きがとどろいた。急いで階段を上がり、壁画の元にいくとピンクのコートを着た銀髪のくせ毛の少年が大きな象のポケモン、ダイオウドウに指示を出し壁画を壊させていた。
「ビート!」
彼はジムチャレンジャーの一人、ビート。ホップを倒すなど実力は確かだが、あまり感じのいい人物とはこの段階では言えない。
「もっと壊すのです! そしてねがいぼしを……」
彼の目的はダイマックスバンドに内蔵されているねがいぼしという物質の収集。その為に強硬手段に出たのだ。
「ん? その中は……」
陽歌は壁画の中に隠された像を見つける。二人の王と、剣と盾を持つ二匹のポケモン。隠される様に安置されたこの像は、何かのヒントかもしれない。
「あれまで壊されるとマズイかも……ビート! 僕が相手だ!」
「あなたに邪魔されるわけにはいかないんですよ」
陽歌とビートの戦いが始まろうとしていた。
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五番目はフェアリータイプのポプラ。弱点はどく、はがねタイプ。だが初手でどく複合のマタドガスを出してきたりマジカルフレイムで焼いて来たり油断ならない相手だ。ここでもサブウェポンの概念は重要になる。
六番目はソードならマクワ、シールドならメロン。かくとうタイプを育てているならここでも役に立つ。キルクスタウンでは町の人と交換でダゲキ、ナゲキが手に入るのでもし苦戦する様なら一考の価値あり。
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「これって……」
キルクスタウンにある飲食店、ボブの店。そこの中に、一枚のタペストリーが飾られていた。ナックルシティのものの続きと思われるが、店長は市場で買ったと説明している。
「剣と盾を失った英雄……剣と盾って……」
ソニアは何かの結論に辿り着く。
「ホップ、マサル、げんわく森でポケモンに会ったって言ってたよね?」
「うん。でも攻撃が当たらないしなんか変だったぞ。あの色違いのルガルガンっぽいの」
ホップの発言はまさに、壁画に隠された像のポケモンのことを示していた。
「もしかしたら……陽歌、げんわくの森へ行くわよ!」
何か考えが纏まったのか、ソニアは地元のプラッシータウンの隣、ハロンタウンの近くにあるげんわくの森へ向かおうとした。
「いえ、僕がいると足手まといになるかもしれないので、ここからは先に行ってください」
だが、陽歌は別行動を選んだ。旅の途中も、欠損している内臓や飲むべき薬を飲めないことで苦労していた。ソニアの研究が佳境に入った今、自分が枷になるわけにはいかない。
「え、そんな……」
「僕はダンテさん達の様に、原因不明のダイマックスポケモンを止めます。皆さんに安心して実力を発揮して欲しいって気持ちは、一緒ですから」
ここのところ、野生のポケモンがダイマックスする現象が多発している。このままではジムチャレンジに悪影響が出るかもしれない。あちこちを移動するより、定点で防衛にあたる方が体調的にも無理が無いかもしれないという判断だ。
「……そう。気を付けてね」
「はい、ソニアさんも」
長らく行動を共にした二人は分かれ、新たな道を行くことになった。
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七番目はあくタイプのネズ。ジムリーダーでは唯一ダイマックスしてこないが、こちらもダイマックス出来ない。町に入ったらすぐジムチャレンジ、直前の道路で有利なポケモンが捕まえにくいと相対的にも強敵になるのでここまでの育成が攻略の鍵だ。
最後のジムはドラゴンタイプのキバナ。ここまでする機会の少ないダブルバトルである上、天候を駆使して有利な場を作ってくる。おまけに切り札のジュラルドンはフェアリーやドラゴンなど、メジャーなドラゴン弱点、はがねタイプの弱点として有名な炎では倒せない。はがね複合ドラゴンの優秀な耐性が立ちはだかる。だからじめんタイプやかくとうタイプが必要だったんやね。
さぁ、ここまで来た君なら誰が敵であろうと負けるはずがない!一気に殿堂入りを目指すのだ!
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そしてついに迎えたチャンピオンとマサルの決勝戦。マクロコスモスの会長であるローズがモニターに映ってある発表をした。空は黒く染まり、ナックルシティの方面に紫の光柱が伸びている。
「1000年後の為のブラックナイトを、始めちゃうよ」
この先の物語は、君の眼で確かめてみろ!
ジムチャレンジャー名鑑
シャル(背番号:257)
ワイルド自警団という組織のリーダー的存在。基本ボランティアでワイルドエリアの見回りやダイマックスポケモンが外に出ない様に倒す仕事をしているが、部下の弱さに悩まされている。ぶっきらぼうな喋り方をする少女。
手持ち
ラビフット ストリンダー(ハイ) アーマーガア
カマスジョー フライゴン オーロンゲ
浅野陽歌(背番号:279)
ここではセプトギア時空、則ち基幹世界においてゲームをプレイしている陽歌について語る。ウルトラホールに呑まれた時点では途中かけだった攻略も現在は完了している。シリーズ初挑戦らしく、旅パのテンプレから外れた構成をしている。ちなみにバージョンこそソードだが、ユニオンリバーの仲間や友達がいるので別バージョンのポケモンも使える。
手持ち
インテレオン ライチュウ(カントー) キュウコン
ギャロップ(ガラル) ルカリオ トゲキッス