騒動喫茶ユニオンリバー The novel 異端たる双眸 作:級長
都知事選は信じられないことに、通常通り行われ、警察の突入さえ受けた大海が再選するという結果に終わった。
民主主義が優れた政治制度として機能するには、有権者の勉強が不可欠なのである。
「……あれ?」
陽歌は木材やトタンで組まれたあばら家で目を覚ました。たしか、突き飛ばされた時に朝礼台に頭をぶつけてそれからの記憶がない。打った場所は濡れたハンカチで冷やしてあった。
「わ!」
二匹の犬が彼の下に駆け寄ってくる。一匹は大きな白い犬。笑った顔からしてサモエドだろう。もう一匹は小さなトイプードルだ。この街は一時の流行り廃りでペットを飼う人間が多く、捨てられた犬が野生化していることも少なくない。世代を重ねて人慣れしていない個体も多いはずだが、彼らはそういう素振りを見せない。
「おー、起きた起きた」
「こいつらが懐くってことは、話で聞く様な奴じゃないってことか。噂は当てになんないな」
陽歌が起きたのを察して、同い年くらいの児童が二人入ってくる。一人はどこにでもいそうな黒髪の男子、もう一人は少し髪色が明るい眼鏡の児童であった。
「ここは俺らの秘密基地だ」
「番犬もいるからな、隠れるにはちょうどいいだろう」
男子は本当にどこにでもいそうな、しかしこの金湧という狂った土地にはそういない普通の子供であった。眼鏡の方は少し言い回しが大人っぽいが、ませているだけだ。陽歌が二人の名前を聞く前に、休み時間の終了を告げる予鈴が鳴る。長い休み時間の時は終了の五分前に鳴り、終了時にもう一度鳴る仕組みだ。
「あ、休み時間終わるな……」
二人は授業に行く為、秘密基地を出ようとする。陽歌も起き上がろうとするが、身体に力が入らない。ダメージもあるが、空腹で眩暈がするのだ。今日の給食は給食費を払っていないことを理由に食べさせてもらっていない。
「お前はサボってろ。頭打ったんだから少し寝とけ」
眼鏡の子にそう言われるも、バレたらタダでは済まないことを知っているので無理に起きようと陽歌はもがく。
「先生にバレたら俺らに言えよ。仕返ししてやる。誰か来てもこいつらが追っ払ってくれるからな」
この野犬達は彼らに懐いているのか、男子の言葉を理解して陽歌も守る様に鎮座する。犬の体温が暖かいこともあり、陽歌は瞼が重くなってきた。数年前に触れた彼らの毛並みの感触は、腕が失われた現在になっても思い出すことが出来る。
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「久しぶりのスタジオ撮影を記念し、生放送でお送りします! アイドル大激突! クイズバトル!」
客席がスカスカのスタジオを盛り上げようと、司会が声を張り上げる。肝心の解答席もオールスター感謝祭で使うレベルの大規模なものだったが、参加者がいなくてがらがらである。
「テレワークとかなかったのかな?」
「収録できる! って触れ込みだからやりたくなかったんじゃないのー?」
リモート参戦など他の方法もあるだろうにそれをやらないテレビスタッフに呆れる陽歌。芸能界慣れしているサリアにはだいたいの狙いが分かってはいたが、こうもそっぽを向かれることがあるのかという驚きはあった。マナ&サリアの解答席に陽歌も参加者として立っている。
今回、マナとサリアが着ているのはゴスロリファッション。手足は黒いタイツで隠しているが、その模様は球体関節を思わせるものになっている。小柄な方が似合うファッションなのでマナも変身してはいない。さすがに陽歌は私服である。
「今大注目のアクトレスアイドル! バーベナ……は時勢を鑑みて参加辞退です……」
参加者を読み上げていくが、その殆どが辞退という有様。自粛警察がはびこるどころか見回り隊という公式自粛警察まで現れた今、テレビ収録に参加しようものなら炎上待ったなしだ。
「が、何故か成子坂製作所からアクトレス、四谷ゆみと下落合桃歌が参戦だ! どういうことだ?」
代わりに同僚が参戦。彼女らの目的は一体。
「はーい、四谷ゆみです。今、ちょっとお店の方が厳しくてね。お弁当売ってるお店とか、入店制限とかで感染症対策しているお店もあるからばっちりマスクして来てね」
「ライブハウスもやってるよー!」
まさかの宣伝であった。現在、東京では東京アラートとかいう都庁とレインボーブリッジが赤くなるだけのイベントが開催中であり、それを根拠に都知事が自粛を呼び掛けているが休業補償は一切無しという有様。一部サービス業やライブハウスは政府に具体的な補償要求をしつつ規模を縮小して営業中だ。
大海菊子は推進委員会の親玉、というイメージが強いが本業は都知事。いかに仕事していないかよくわかる。
「夢見りあむがいない……ガチのやつですねこれ……」
マナは燃えることがアイデンティティみたいなアイドルすらいないこの状況に深刻さを感じていた。ちなみに当人はいないならいないでもう恒例行事みたいに燃えている。りあむのアカウントは燃えているか?
「そのりあむって人どっかで見たことある気するけど思い出せないなぁ、会えたら何かわかったかも……、じゃなくて、二人は出てよかったの?」
陽歌はそんな炎上を避けるためにアイドルが悉く参加を見合わせるような番組に出ても二人が大丈夫なのかと心配する。
「やっと参加者だ……新進気鋭のアイドルユニット! マナ&サリア! 今回は助っ人を連れての参戦だ!」
カメラが近づき、マナ達が紹介される。
「はーい、今私達のサイトではライブが中止になって仕事のなくなったステージスタッフさんを支援するため、皆さんの作った様々な商品を通販しています。こちらのURL、ツイッターの固定ツイートやYouTubeチャンネルの概要欄にリンクを貼っていますので、よろしくお願いします」
二人が参加したのは公共の電波を使ってこの宣伝をするためであった。今やネットで誰でも情報発信できる世の中であるが、ネットは検索を前提とする以上『今まで関心のなかったことがふと目に留まる』ことが難しい。客層を広げるには垂れ流しの出来るテレビが有効なのだ。
「それと、私達の友達の浅野陽歌くんが昔別れた友達を探しているよー。見てたら連絡してね!」
サリアは陽歌の肩を抱いてカメラの方へ引き寄せ、もう一つの目的を果たす。この番組は三人一チームが前提である。助っ人は誰でもよかったが、陽歌が一年生の頃分かれて以来連絡のつかない友人を探すため、ゲストとして参加した。
人形ファッションは義手とかを映したがらないテレビ局に陽歌の義手を誤魔化す為の作戦である。ファンや関係者からすれば過去のステージ衣装なので違和感がない。
「あ、あと猫の里親探してます……!」
陽歌は気力を振り絞って言いたいことを言った。彼はダニエルの里親をずっと探しているが、引き取りたいという人がいてもダニエルの方が拒絶してうまくいかない。
「ダニエルくらいなら飼ってもいいんじゃない? もうあの子しかいないよ?」
「でも、きっともっといい飼い主さんがいると思うから……」
サリアはそう言うが、陽歌にはダニエルを、というよりペットを飼えない理由があった。
「ふーん、犬が苦手っぽいから勝手に猫派だと思ってたけど、もしかして生き物全般苦手?」
「そういうわけではないけど……別れること考えると辛いから……」
「はー、ペットロス経験者なのねー」
サリアの言う通り、陽歌は動物に関して辛い別れを経験している為、もうそんな思いをしないために飼いたくないのだ。特に犬はダメだ。先日、学校を再訪した際にも可愛がっていた兎や鶏との別れを経験してしまい、傷がぶり返しているのもある。
「でも最後まで面倒見るの前提なんだねー。偉いぞ」
サリアは陽歌の頭をポンポンと撫でる。当たり前のことだが、これが出来ない人間が非常に多い。
収録の様子を客席から七耶とミリア、さなが見ていた。
「寂しいなー、セット縮小すればいいのに」
「ねー」
ふと客席を見ると、法被を着て団扇を両手に持っている青年がいた。外見は彼がアイドルと言っても疑問が無いくらいに整っているが、やっていることが非常に残念だ。団扇の内容からして、不参加アイドルのファンなのだろうか。参加しないという事実を聞いて硬直している。
「悲劇だな……どっから来たのか知らんけど」
東京まで来る手間を考えれば笑えない話だと七耶は呟く。
「はかた号に乗ってきたんじゃない?」
「やめろ」
さながしれっと末恐ろしいことを言う。ケツの肉が取れる夢を見るほど過酷な深夜バスの旅の果てがこれとか想像したくない。
「そして今話題のオカルトグループ! 『ゾルタクスゼイアン666』!」
数少ない参加者として、オカルトをテーマにしたアイドルグループが参加している。
「都市伝説担当! 羽生蛇真紅!」
この時期に暑そうな赤いロングコートにマスクという風貌の都市伝説担当。遠くから見ても濃いメイクが落ちるほど汗が滝の様に出ていることが分かる。
「口裂け女のコスプレかぁ、暑そうだね……でもプロ根性凄いなぁ……」
空調が効いているとはいえ暑くなったこの時期にコートという羽生蛇に凄みを感じる陽歌。しかし容赦ないサリアのネタバレが襲う。
「んにゃ、多分体形隠しだよあれ。首や手の脂肪の付き方からして、かなり太ってるね。あと顔も口元隠すだけでかなり盛れるから、口裂け女のコスプレは都合がいいんじゃないかな?」
もう元も子もない有様だ。脱がないのではなく脱げないという。
「怪談担当! 稲垣純子です! こっちはシリアルキラー担当のエスターちゃんです」
ミニ浴衣の怪談担当は普通に美少女。そして不気味にナイフを舐めるのはエスターとかいう今時見かけない典型的なサイコキャラ。
「現在、私達の所属するプロダクションを初め音楽業界ではライブ中止による損害賠償を政府に求めています。皆さんの呟きが力になります。ハッシュタグ、『音楽を絶やすな』から是非応援よろしくお願いします」
まともに喋れるのは稲垣しかいないらしく台本をすらすらと読んでみせる。
「そんなことしてるんだ……知ってた?」
「いえ初耳です」
陽歌はマナにこの活動の話を聞いた。桃歌の話からも伺えるが、どうやら主語が大きいだけで音楽業界全部がこれに賛同しているわけではないらしい。
「オカルト系って聞いて最初は少し興味あったけど、陰謀論を真に受けてばっかで萎えちゃったな……ああいうのはあり得ないことを前提に楽しむものだよ」
陽歌は関心を持って調べたゾルタクスゼイアン666の実態を知って、がっかりしていた。陰謀論というのはコストの概念を持ち出すと崩れる。予言は当たったものが注目されるだけで外れたものの方が多い、というのがオカルトマニアの常識だ。
司会はグルなので、ここぞとばかりに政権批判をする。
「現在、音楽業界は大変厳しい状況となっています。政府の支援は遅々として進まず、むしろ自らを批判してきた音楽業界をコントロールする好機だと思っている節があります。思想を理由に支援の有無を分けていいんでしょうか?」
一応言っておくと、政府は音楽業界の支援について何も言っていない。下衆の勘繰りという言葉がここまで似合う人間がいるだろうか。
「ていうか、クイズ番組期待してる人はもうチャンネル変えたんじゃないかな?」
「そうですよね、これワイドショーじゃなくてバラエティですよね」
サリアの言葉でマナはこれが娯楽番組であることを思い出す。やれ政治だ仕事だの喧騒に疲れて息抜きにテレビを見ようとしたらまた政治、その上飛び出すのは口汚い非難ばかり、となればテレビから人も離れよう。
「というわけで空席は他のメンバーで埋めますね」
ゾルタクスゼイアン666は他にもいるらしく、各解答席を三人で埋めても余るほどだ。
「一体何人いるんです?」
「666人だそうです。研修生を含めればそれ以上とも……」
人数の多さに戸惑うマナ。陽歌は事前に彼女達のことを知っていたので、特に困惑はしなかった。観客席も埋め尽くすレベルで現れたので、全員来ていると考えても不思議ではない。
「密です」
「ソーシャルディスタンスとは……」
いきなりぎゅうぎゅうになった座席で七耶とミリアが苦しむ。
「もうこれサクラじゃん」
さなの言う通りであった。カメラは残る唯一の参加者をようやく映した。
「緊急参戦! 白楼高校チーム!」
陽歌も通う白楼学園、その愛知本校ともいえる白楼高校から参加している者がいた。彼らも良く知る、継田響、妙蓮寺ゆい、木葉胡桃の三人だ。胡桃は参戦の理由を自己紹介に交えながら伝える。
「白楼高校の『特別支援作戦部隊』です! 現在、我が校に限らず収入の減少で退学を考える学生が増加しています。そこで白楼卒業生会で返還不要の奨学金制度を設立し、この危機を乗り越えるべく活動しています。現在、政府にも必要な支援を具体的に提示し制度の拡充を行っていますが、我々や政府の力だけでは全てを賄い、隅々まで支援を行き渡らせるには不十分です。そこで皆さんの募金をお待ちしております! 募金終了時に合計金額と用途を公開します」
「前回の熊本震災支援基金はこの通りですね」
響が前回行った募金の成果を公開したホームページのプリントアウトをカメラに向ける。書かれているのは合計金額と大まかな用途だ。
「ん? そういえば響さん、ゾルタクの後に順番が回る様にスタッフさんに掛け合ってましたね」
マナが撮影前にあったやり取りを思い出す。響は陽歌について調査を胡桃が依頼した人物で、その成果はユニオンリバーにゆいを通じて渡された。高校生に見えるが話通り腕は義手であり、只者ではない様子を見せる。
その狙いは七耶も感づいていた。
「そうか、具体案無し政府頼みのゾルタクの後に自分達を持っていくことで自分達の支援策がより現実的かつ実現可能なことを強調する作戦だったんだな」
ゾルタクスゼイアン666は頻繁に政権批判をしているグループであり、音楽業界の一部、というより高齢層が『体制に反することこそロック』と思っている節があるのかその思想の影響を大いに受けている。
ある時は原発の是非はともかく、その電気が無ければ命を繋げない人が多いことも忘れ、やれ「たかが電気」だ「電気の為に死ぬことはない」だの政府がかつて推し進めていた原発政策を批判したことがあった。が、いざ自分達が疫病で収入が減ると「文化を絶やしてはいけない」とか言い出して自分達が具体的な行動をすることなく政府に支援金をおねだりする始末。
もろそんな思考全開のゾルタクスゼイアン666は自助をしながら支援を求める四谷ゆみ達夜の店で働く者、マナ&サリア、下落合桃歌と比べて具体性能動性に欠けてに見えるだろう。だから自分達の支援策が現実的で実現可能性が高く見える様に、引き立て役として響は利用したのだ。
成子坂からの二人は単純に酸いも甘いもかみ分けた大人かつクレバーな人間なので、そこまで深く考えていないだろうが。
長々とゾルタクスゼイアン666の残りメンバーの紹介をした後、ようやくクイズが始まる。ここまでCMを二回挟み、一時間近く掛かっている。
「ではまずはこのコーナー! サイコパス診断テスト!」
サイコパス診断テストとは、ある問題を出し答えてもらうが、その問題には一般的な回答とサイコパスの回答があるというものだ。当然、事前に答えを把握しておけばサイコパスを演じられるので、サイコパス担当のエスターを引き立てるためのコーナーであることは明白である。
「私達は前に企画でやったからやってみてよ」
「陽歌くんなら一般的な回答になりそうですよね」
サリアとマナは回答権を陽歌に託す。友達探しという目的の為、彼が目立つのは必須とも言える。フードに隠れていたアニマギア、ガレオストライカーのアロケスが陽歌に声を掛ける。
「案ずるな。正解する必要も笑いを取る必要もない。ただお前がお前であることを示せ」
「……うん!」
彼は相棒に勇気づけられ、問題へ挑む。
「第一問! 漫画家のあなたは自分が考えたネタとそっくりの漫画が連載されていることに気付き、後にその漫画は大ヒットしました。そこで、あなたはその漫画の作者を殺しました。なぜでしょう? では白楼チーム!」
「ネタが盗まれたと思ったからじゃないですかね?」
振られた白楼チームの響は万人が納得しそうな答えを出す。一般的な人はネタを奪われた妬みが鍵になる。特に響はリーザと共に漫画研究部で漫画を描いているので気持ちはよくわかるのだろう。
「ではゾルタクスチーム、どうぞ!」
「監視されていると思うじゃないですか、そんなの……ヒヒ……」
ゾルタクスチームのエスターはサイコパスの回答を出す。利益に関係しない答えがこの問題におけるサイコパスの特長だ。とはいえ、サイコパス診断テストなどネットでは手垢のついたネタなので答えなど検索すればいくらでも出てくるだろう。事前に打ち合わせをすれば台本も作れる。
「ではマナ&サリア!」
マナとサリアは作戦通り、陽歌の回答を提示する。
「さすがに切れてもいいんじゃないかな、そんなついてない事態」
普通のことを言っている様だが、なんだか少し引っ掛かる。そんな陽歌の回答であった。
「第二問! あなたは大雨の日、車でバス停を通りかかりました。そこにはあなたの友人、死にかけの老人、好みの異性の三人がいます。しかし車には一人しか乗せられません。あなたは誰を乗せますか?」
白楼チームは「死にかけの老人」と道徳心に溢れる回答をする。誰だってそーする、俺だってそーする。だが、何か塗りつぶした後がある。
「何か書いてません?」
「いや、これは……」
目ざとく司会が見つけるが、響は誤魔化そうとする。そこをすかさず胡桃が暴露する。
「友人と結託して老人殺して異性暴行するって書きかけたよね?」
「いや、薄い本のネタ出ちゃって……」
響は有耶無耶にした。胡桃は何故かむくれた様子だ。
(危ないですよ! もう少しでやべーのが地上波流れるところでしたよ!)
(響さんのことは嫌いじゃないけど、そういう嘘くさいところは嫌い)
外から見ている陽歌達には、二人の微妙な関係がわからない。
「儂抹茶飲んどるはずじゃよね? 甘い……」
回答席で抹茶を啜るゆいの態度には納得できたのだが。
「友人に老人を送ってもらい、私は残って異性を襲うかな……。名誉も欲も総取り……フフ……」
自称サイコパスのエスターはまさにテンプレ通りのサイコパス回答。
「僕なら友達を乗せるかな」
「よかった、普通の回答だ……」
陽歌はまだ一般的な回答をするのでマナも安心する。異性を選んでも、老人を選んでも、三人から誰かを助けようとするのが基本的な考え方だ。
「赤の他人とかぶっちゃけどうでもいい。助けた上で罵倒されたらやだし……」
「あー回答ルーチンが逝っちゃった」
しかし真意は人間不信全開である。これにはマナも驚き。好みの異性も死にかけの老人も所詮他人。彼にとっては、信頼出来る友だけが全てだ。
「というか、そんなとこで死にかける様な人はろくなことしてきてませんよ。携帯もあるこのご時世で。死ねばいいのに」
「大丈夫? ストレス溜めてない?」
マナは陽歌が心配になった。ただでさえ知らない人の前に出たがらないのに、自分の望みとはいえテレビに出るというのは相当な苦労のはずだ。段々、普段見せないあの境遇ならなってもおかしくない歪んだ部分が露わになる。
「清濁、共に人の在り方だ。それを否定はせん」
アロケスは放任状態。確かにそうなのだが、うーんというのがマナとサリアの気持ちである。
「第三問! ある日父親であるあなたは息子と妻をつれて散歩をしていましたが、ハンドル操作を誤った車に息子が轢かれてしまいました。すぐに救急車を呼びましたが、残念なことに息子は命を落としてしまいます。あなたは泣き崩れる妻を連れ出し、近くのラブホテルに入りました。なぜでしょう? はい白楼チーム速かった!」
響は義手とは思えぬスピードでモニターに答えを書き込み、内容を叫ぶ。
「不謹慎だけど泣いている顔も綺麗で困るから!」
これにはさすがに周囲もドン引きである。曇らせマニアとか未亡人フェチってレベルじゃねぇぞ。会場がざわつく。
「いや違うんです……」
「何が違うの?」
「胡桃さんめっちゃ嬉しそう……」
つい本音が溢れた響に胡桃はご満悦だった。陽歌としては響よりこっちの方が怖かった。
「いや、僕昔ですね、好みの女性の夫をこ、じゃなくて事故で亡くなったその時にですね……大切な何かを失って輝きを喪うその顔がその、なんというか下品ですが……勃起、しちゃいましてね……しばらく懇ろでしたよ」
「仕事しろかぐや消しぃ!」
思わず陽歌が叫ぶ有り様だった。生放送でピー音とか出ない。
「そこは普通、二人きりになれる場所で落ち着かせるためじゃろ。逢瀬宿である必要ないがの、完全に二人きりになれて静かな場所ってそこくらいしかないし……」
ゆいに突っ込まれ、響は『しまった』という顔をする。完全に勢いで行動してしまったらしい。
「ゾルタクスチームの回答です」
『性行為をする度に息子の死体を思い出したいから……車に轢かれたってことは、バラバラの血塗れねぇ……!」
エスターはそんな回答をするが、これもサイコパスの回答の例そのまま。というか響の言ったことそのままである。実体験な分響の方がやべー。
「え? 僕はその子供が連れ子で邪魔だったし、そいついる間に自分等の子供作ると血の繋がらない兄弟いると似てないとか突っ込まれた時とか将来説明する時とか面倒臭いからちょうどいなくなった今こそ仕込むチャンスとみたと思ってました」
「ギリギリ一般的な回答のはずなのにテレビ出しちゃいけないオーラ……」
陽歌の回答は一応一般の回答だが、もう本人の闇が滲み出ている。司会はカットしたい気持ちに溢れたが、もう生放送なのでいろいろと取り返しがつかない。今更だが放送事故である。
「清すぎる水に魚は住まない。清潔過ぎる人間が信用できないのと同じだ。お前はそれでいい」
「いやよくないから!」
アロケスはうんうん頷いているが、マナは心配が押し寄せる。これがAIと人間の差なのか、それとも性格の違いなのかは判然としない。
「第四問! あなた(男)は寮生活を始めましたが、ルームメイト(男)と相性が悪く、好きになれません。しかしその気持ちを隠してそのルームメイトに好かれようとしました。なぜでしょう。はいゾルタクスチームその13早かった」
モブメンバーが即座に回答する。これだけ人数が多いと、目立つチャンスは逃せない。
「みんな仲良しがいいからぁ~」
「ぶりっ子全開だな……」
いかにもいい子ちゃんな回答に七耶は胸やけがする。
「何がみんな仲良しだ馬鹿たれが! 無理矢理仲良しさせるから軋轢が生まれるとなぜわからない! 合わないなら合わないなりの付き合い方を教えるのが大人の役目だろうに! そんなに綺麗ごとだけで生きていきたいのか!」
おそらくこの思想のしわ寄せを一番喰らっているであろう陽歌がトミノめいて不満をぶちまける。クイズなのにロボットの戦闘が幻視出来る勢いだ。
「ゾルタクスチームの回答です」
「仲良くなれば相手の弱みとか掴んで、始末しやすくなるからねぇ……」
サイコパスは自身の利益を考えて行動する。が、これもどうせカンニングだろう。
「白楼チームはこちら」
「こういう時は露骨に敵対行動を取るより、距離を適度に置くか相手を好きになる努力をした方がいいからね。相手に好かれてみるのはその一つともいえます」
響はさっきのを挽回すべく良いことをドヤ顔で言う。だがさすがに泣き顔曇らせっクスのインパクトが拭えない。
「い、一応マナ&サリアの回答……」
陽歌の熱弁は他のゾルタクスチームが答えている時にもマイクに入っており、番組をますます地上波で流せないものにしていた。
「他人というのは本来自分を映す鏡なんです、本来は。善意や好意を向ければ、相手が人間なら同じ様に善意や好意が返ってくるはずなんです、本来、人間同士なら」
陽歌の答えは普通なのに恨み節が滲んでいた。
「痛みを堪える者が強いとは限らん」
アロケスは相変わらずであった。
「なんか偉大な父祖過ぎて『なんでも肯定してくれるガレオストライカー』になってるよね?」
「引き離すかフォーマットした方がいいんじゃない?」
彼の雄大過ぎる寛容さにマナとサリアは危機感を覚える。女所帯で父親役になればと最初は思っていたが、このライオン、スケールが違う。
司会は胃痛を堪えながら、空元気で次の問題へ進む。
「第五問! あなたの家に強盗が押し入りました。あなたは武器を持っておらず、隠れることしか出来ません。どこに隠れますか?」
「ここはクローゼットかな。長時間隠れても負担が少ないし、金目の物もないから開けられる危険ないからね」
響は必死に普通の回答をする。
「扉の裏とか、不意打ち出来るところだねぇ!」
エスターは不気味に笑いながら特に面白みのない回答をする。陽歌も普通に隠れる回答だが、一味違う。
「なるべく玄関に近い隠れ場所にしますね。そうすれば強盗が奥に行った隙に逃げやすいので」
「実用的だねー。私は天井に張り付いて奇襲するよー」
サリアの思考は師匠譲りであった。隠れるから発展して逃げることも考えるのは、常に回りが敵だった陽歌らしい。
「第六問! あなたは自分の殺人テクニックに自信のある連続殺人鬼です。今回のターゲットは一人暮らしの男性で、これで五人目の殺人になります。ターゲットは足の踏み場がないほど散らかった部屋で寝ており、容易に首を絞めて殺害することに成功しました。ですが、あなたは犯行後、部屋を片付けました。何故ですか?」
「普通に考えて捜査の撹乱狙いだろうね。普段散らかしている人間が部屋を片付けるのは知人が来た時だろうから、顔見知りが容疑者だと思うよね」
響はあくまで冷静に普通の回答をする。でも一度付いたインパクトはぬぐえない。
「ほらなんか気になるじゃないですか散らかってるの。トイレのスリッパとか直したくなりません? セサミストリートのカウント伯爵的な……」
陽歌は普通の回答ながら心の中にひそめた神経質な面を出す。サリアは例がよくわかってなかった。
「え? なにそれは」
「知らないんですか?」
「いやセサミストリートはエルモ、クッキーモンスター、ビッグバードの三強しか知らない人多くない?」
ピカチュウ知らないのくらいの感覚で言われたが、元が英語の教育番組なので彼は英語を勉強する時に見たかもしれない。
「節目の殺人に散らかった部屋は相応しくないよねぇ……へへ」
エスターはやはりサイコパスっぽい回答をする。己の名誉に重きを置いた回答をするのがサイコパスの特長だからそんな話はネットで以下略。
「第七問! ある少女が父親に虐待されていました。それを見かねた教師が家を訪れ、父親に虐待をやめるように言いましたが、父親は言うことを聞かないどころか教師にまで暴力を振るい始めました。それを見ていた少女は包丁で教師を刺し殺してしまいました。父親を刺せば虐待は終わるのに、なぜ助けてくれるはずの教師を刺したのでしょうか?」
(一応、打ち合わせでの答えは『虐待されることに自身の存在意義を感じていたから』だけど……このままじゃまずい!)
ここに来て、エスターは焦りを感じていた。こうもじゃかぽこヤバイ答えが他人から出てきては、サイコパスキャラとしての立場が危うい。カンニングペーパーの内容を放棄し、独自の答えを出す。
「誰でもよかったから殺したかった!」
「生活基盤は失ないたくないですからね。それにどうせ点数稼ぎなんやろ、騙されんぞ」
が、それを打ち消す様に陽歌の答えが出でてしまう。
「こういう場合、一回虐待やめさせましたーアピールして後は知らんぷりですよ大抵」
「そんなに大人は汚くないよジョージィ……」
汚い大人代表みたいな司会が言うも、陽歌はいぶかしんでいる。
「おおう、そんな露骨に怪しまんでも……」
基本、根っこが穏やかで信頼できる人物に囲まれているからあまり見せないが陽歌は疑心の塊だ。
「父親の敵である教師を刺せば油断を誘えるからね」
響はもう普通を装うのを諦めつつあった。
「第八問。お互いを親友と認め合うAとBがいました。二人は孤児として生まれましたが、必死に勉強して協力し事業を起こし、大成功しました。しかし、金持ちになった途端AはBを殺してしまいました。なぜでしょう?」
響はさらりと答えてみせた。
「普通に音楽性の違いだと思う。例えば沢山殺した方が民衆に恐怖を植えやすいと僕は思うのだけど、それやってる時に一人ひとりじっくりかつ証拠隠滅されながらやられると迷惑じゃん?」
「いやお金と事業を独占するためじゃろ」
ゆいが訂正するが、概ねはそんな感じであった。
(くそ、なんなんだこいつら! 話が違うじゃないか!)
エスターは焦燥感を覚えた。打ち合わせではサイコパスの回答を連発することで、周りは確実に一般的な回答をするだろうことも相まって自分のサイコパス性が引き立つ予定だった。しかし引き立て役が想定外にとち狂っていたので苦戦を強いられる。
ここは一つ、思い切り飛び抜けた回答をせねばと彼女は頭を働かせる。
「一番大事な人を殺して万華鏡写輪眼に開眼したかったから!」
エスター懇親の回答は、周囲を一瞬でしらけさせた。
「万華鏡写輪眼ってなんです?」
陽歌のガチめな困惑もあって場の空気は最悪である。胡桃が解説をするので、カメラもそちらに寄る始末。
「万華鏡写輪眼は漫画『ナルト』に登場する、有り体にいえば魔眼の一種ね。旨すぎて馬になる人こと大蛇丸が欲しがっていたうちは一族限定のもので写輪眼を持つ者が最も親しい者を殺すことで得られるの。これに纏わるサスケとイタチ兄弟の物語はエモいから、ぜひ原作かアニメを見てね」
「あー、でも浅野くんなら魔眼とか持ってそう!」
胡桃の上手い解説を乗っ取るべくエスターが割り込んだのだが、話題が最悪だった。自分を大蛇丸だと思い込んでいる人とナルトの話題で暖まっていた場が再び凍りつく。
「は?」
「貴様……!」
陽歌のガチめな「は?」であった。一番触れられたくないところへ気軽に触れてきたので、気分を害したとかそういうレベルではない。アロケスも唸り声をあげる。
「あの、冗談でもやめていただけますか? 本人も気にしてるので……」
マナからも真面目に抗議されてしまう。
「さすがに人の外見を弄るのはないわ。それも初対面の人を」
仲間の稲垣から注意もされる。
「ご、ごめんなさい……」
サイコパスキャラとして普通に謝ってはいけないのだが、圧に負けて謝罪するエスター。肝心の陽歌はクソでかため息の後舌打ちし、そっぽを向いてしまう。完全に放送事故である。
「本当に申し訳ありません。グループを代表して謝罪します」
「あ、いえ、あなたが謝ることでは……」
「お前の誠意、受け取ろう」
稲垣が頭を下げて謝罪する。これについては陽歌とアロケスもきちんと受け取った。二人の大人な対応もあった結果、徹底的にエスター一人が悪いことになる。
(まずい……サイコパスキャラどころか普通に株が下がってる……!)
完全にから回ったエスターは窮地に陥る。司会の胃もマッハである。
「だ、第九問。あなたは前代未聞の大量殺人を犯した死刑囚です。あなたは自身の死刑執行人に対して手紙を書きました。その内容はなんでしょうか」
「おぉん……」
問題の途中から響が頭を抱え出した。
「急に響が苦しみ出した」
「え、こわ」
サリアとマナは状況が掴めていないが、胡桃によって『ムシャムシャしてやった。今は反芻している』と回答が書かれて白楼チームは難を逃れる。
「えー、とーかちゃんだったら『俺は、俺が思うまま邪悪に生きたぞ!』かなー?」
「あんたアイドル名乗りたいなら幻想水滸伝ネタは避けなさいよ歳がバレる」
成子坂チームはもうネタに走る。これが以外にウケ、さっきまで限界ギリギリだった場も明るくなった。
「どぼじでぇぇえ! なしてナルトはダメで幻想水滸伝はウケるのよおおおお!」
エスターの魂の叫びも最もである。ナルトは最近完結したメジャーな少年漫画なのに対し、幻想水滸伝は有名でこそあるが現行機への移植がないレトロゲーだ。桃歌の自虐とゆみの見事なフォローが噛み合った結果の大うけであり、スタンドプレーのエスターには一生辿り着けない境地である。
「僕なら『これであなたも僕達人殺しの仲間ですね』って書きますね」
「呪いだ……」
陽歌はもう生きとし生けるもの全てを貶める気しか感じない。
「はい、……もうこれで」
エスターはもはや打ち合わせの通りにしか答えられない。『私の方が上手に殺せる』と書いているが、しょぼくれたその姿はサイコパスのものではない。
「ん?」
追い詰められたエスターの下に一体のアニマギアがやってくる。鷹型のソニックイーグリットだ。到着と同時に、彼女の端末へイーグリットがデータを送る。アニマギアは小型なが高性能であり、デジタルサポートデバイスとしての機能がある。
「ふふ……ははははははは!」
「ついに緊張で狂ったか?」
サイコキャラとしては普通のムーブだが、作り物と知っていると最早ただならぬ状態に七耶は困惑する。
「浅野陽歌ぁ!」
「なんです?」
まるでエキサイしそうな乗りでエスターは陽歌に向かって叫ぶ。セットのモニターをアニマギアの機能で乗っ取り、あるデータを移す。それは、陽歌の出生に関する内容だった。既に知っている内容だが、公になるのは当然これが初めてだ。
「お前の過去を、暴いてやる!」
画面には文字がびっしりで、一目で内容が把握できる様なものでは無かった。だが、カメラはゆっくりそれを映し、読める様な状態へ持っていく。
「やっぱりやってきたか!」
エヴァの予想通りになったことを七耶は複雑な感情で見るしかなかった。最悪の事態は避けられたが、やはりこういう汚い手を使ってきたか。
会場が騒然となる中、悠々と大海都知事がスタジオに入ってくる。そして、カメラ目線になって演説を打つ。
「浅野陽歌……あなたを憎む者がいます。あなたが生きているとわかれば、復讐を果たしに来るでしょう。それらからあなたを守るために、ユニオンリバーは私の相手を出来なくなる」
「それが狙いか……せこいね」
さなは他人に守るべき存在を狙わせることで自分の戦力を割かずに敵を封じ込める、都知事の策略に怒りを覚える。これが大海のやり方か。
「さぁ、どうするユニオンリバー!」
勝ち誇っている大海。しかしその瞬間、スタジオの壁がぶち破られ、何かがモニターに直撃する。轟音が鳴り響き、瓦礫が舞うので全員が伏せて顔を覆っていた。音と埃が収まってからしばらくして、ようやく状況を把握し始める。
「なんだ?」
モニターには緑色のハンターウルフが突っ込んでおり、誰かが降りている。あのハンターウルフは風を纏う亜種、ハンターウルフシルフィードだろう。
「到着っと……。久しぶり、陽歌」
陽歌の回答席に、少し明るい髪を短く切った眼鏡の少女がやってくる。服装はハーフパンツにTシャツとボーイッシュな纏め方をしている。
「雲雀……」
陽歌は成長こそしているが変わらない顔立ちの彼女を見て、思い出す。かつての友人、そのままだ。ギャングラーの誘拐事件で陽歌だけ二年も時間が止まってしまった為、年齢は離れてしまったが。
「ゴメン!」
そして、突然雲雀は頭を下げる。一体何事だというのか。
「お前を見捨てちまった……子供だから助ける方法が分からないとか、親の引っ越しとかそんなの関係ねぇ……」
どうやら、彼女は引っ越しで陽歌と別れてしまったことを後悔していた様だ。当時のことを考えれば虐待されている友達を救うには児相に相談するとかそんな知恵は出なかっただろうが、かなりの罪悪感を覚えている様子だ。
「そんなこと……僕のこと、忘れてなかったんだ……」
しかし陽歌は、そんなことよりも自分の呼びかけを聞いてすぐに駆け付けてくれたことが嬉しかった。
「忘れるわけねぇだろ」
「ちょっと待ったー!」
自分の見せ場を持っていかれ、エスターは怒り心頭であった。しかし、陽歌と雲雀は並んで彼女を見る。
「小鷹にも連絡したけどよぉ、あいつ怪我で入院しているらしいぜ」
「そう、なら後でお見舞い行こうね」
全くエスターを意に介すことなくもう一人の友人の話をする。もうエスターは倒したものと考えている様だ。
「行け! 私のアニマギア軍団! 奴らを鳥葬してしまえ!」
エスターは大量のイーグリットを展開して威嚇する。しかし、二人は全く動じない。
「アロケス、僕はハンターで援護する!」
「おう!」
陽歌はLBXのハンターを取り出し、戦闘を開始する。雲雀もハンターウルフ以外に持ってきたものがあった。狼型アニマギア、ブレイドヴォルガである。
「お嬢様、ここは私が」
「任せた!」
かつての友二人が並び、エスターに戦いを挑む。それを援護すべく、大海も動こうとした。
「ふん、フロラシオン【児戯】が負けるとは思えませんが、念のため……」
「待て」
その都知事に、スマホから連絡を受けた七耶が立ちはだかる。
「お前、人間じゃねえんだってな」
その連絡は、アスルトが大海の遺体を解析した結果の報告であった。再会した友人とエスターの戦いの行方は、そして都知事の正体とは?
番組は予想外の方向へ進んでいく。
君がいれば、怖いものはない。恐れるものはない。
忌むべき生命として生まれ落ちた僕に、君達がくれたんだ。人を信じるという希望を。そうでなければ、僕は救いの手を払いのけていたかもしれないのだから。
次回、本当におぞましい生命はお前だ。