Re:夢X夜   作:ろあ

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2019/12/03

 多分、最初にもう一区切りあったが思い出せないので二つ目から書く。

 

 

 

 私は学生となり、新学期の用意をしていた。置き勉が推奨されているのか、各種の教材を配置するために仕分ける。するとその際中、前の席にいた天才的な旧友が自作のカードゲームのテストプレイに混じってくれと言ってきた。私は快諾した。英語を直訳したような耳慣れないカード名ばかり並ぶゲームで、やたらにデッキ枚数が多い。ベースは坊主捲りのようなルールだったと思う。私は作業をしながらも前のゲームを盗み聞きしていたので、それなりに早く順応した。

 

 いつの間にか、ゲームはまったく別の物に変わっていた。別の旧友と、洞窟の中を競争していた。足元に回転のこぎり、横からは振り子鉄球という罠だらけの洞窟だ。しかし友人は既にある程度罠のパターンを覚えてしまっているらしく、強敵だった。私は途中、足場の無い方へと振り子の鎖を飛び移って渡っていった。その先は隠しゴールになっていたらしい。綺麗なプールがあった。私が飛びこむと、惜敗した友人も飛びこんできた。私は友人の健闘を称えてそれを抱きとめた。

 勝利した私は女王と共に民衆に手を振った。いつの間にか『MtG』のカーンになっていた友人は巨大な幻の掌を生みだすと、それで我々を持ち上げてみせた。ところがこのカーンは嫉妬心から悪の囁きに正気を侵され、我々をより高く上空へと持ち上げた。いつの間にかカーンのクローンが数人来ていて、持ち上げる速度を上げている。そして我々は上空で闇に囚われた。『スマブラX』の亜空間のような闇だ。たちまち、悪の侵攻が始まった。プールにいた人々は空港のような建物へと逃げ込んだ。

 

 私も逃げ惑う者たちの一人になっていた。空港はペストマスクの集団に占拠されていた。彼らは個々人に割り振られたIDナンバーと質問の答えに応じて我々を組み分けし、誘導した。どうやらこのペストマスクたち、悪の手先かと思っていたが寧ろ反抗勢力だったらしい。彼らは破壊されつつある人類の文化を継承し、次の世代を守り育てることを目的としていた。最初の質問はどこかの国への理解や関心を問うものだった。自分は理解のある側だったようで、その国の料理のある食堂へ通された。他方、反対側の列はオーソドックスなパンビュッフェである。向こうの列に並んでいた『Black survival』のロサリオが抗議した。制止を無視して列を抜け出そうとするロサリオの所へ、『スパイダーマン』のグリーンゴブリンが現れ、「君は素質がある。あとで私の所へ来い」と言った。

 同時に、私は頬を撫でる冷たい感触に気付いた。不可視の殺し屋が、我々を脅かしていた。そして私は、それは我々が左右対称なポーズを取った瞬間に殺しに来るということを直感した。

 

 グループは広間へと進んだ。夕食はここで宴会となるらしい。グループの中にいた涼宮ハルヒとその一派は、宴会でダンスを披露しようと練習していた。私は開始直前にそこへ誘われ、一度だけ練習した。振付の中に左右対称なポーズが無いかと、注意していた。私のポジションはハルヒの正面で、私がそこへ位置取ったことによってハルヒはポーズの変更を検討した。理由を問うと、分かりやすい照れ隠しのようなものが返ってきた。


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