Re:夢X夜   作:ろあ

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2019/12/10

 私は大学へ向かう電車に乗った。元々かなり寝坊していた上に、あろうことに普通電車に飛び乗ってしまった。特急の方が先着である。遅刻は確定だ。私は一縷の望みをかけて何度も社内の掲示板を覗いていた。もう一人、同じようなことをしている者がいた。

 

 それから、大学でテストを受けた。こんな授業、誰も碌に聞いていない。問題は三つあったが、答えられるものなどいなかった。実に汚い話だが、屁に関する問題だった。自分は雑学として持っていた「ナントカ放屁」という現象の名前を解答した。ぼそりと独り言のようにつぶやくと、「ロア知ってるって」「すげー」と勝手に伝播していった。

 

 

 

 今度は私は中学のような校舎にいた。教室を目指していたが、間違えて変な階段を上ってしまったようだ。学校なのに下が見える板の階段で、2.5階なんてものがある。彷徨ううち、私は多少柄の悪そうな男たちに彼らの部室へ連れ込まれた。喫煙所のような、簡易式のボックスだ。何か碌でもないことをされるかと思いきや、彼らは私を部活に勧誘しているようだった。軽音楽部か何かだろうか、私はそこで彼らとしばらく歌っていた。授業が始まる時間を気にしながら、しかしもういっそサボってやろうかなどと考えていた。

 

 

 

 いつの間にか学校は女子高に変わっていた。この女子高には5人ほど男子がいて、アイドルグループを形成しているらしい。私はどういう立場か、彼らの楽屋に入り込んでいた。これからライブのようだ。ライブが近づくにつれて他の女子たちが雪崩れ込んできて、いつの間にか楽屋は移動を経ることなくホールに変わっていた。議事堂のような四角いホール。ステージを囲むアリーナ席にすし詰めで座る。間違えて私の膝の上に座った女が「ひゃあ」と言って飛び退いた。

 ライブが始まると、最初に私たち観客が歌った。曲目は『大地讃頌』だったが、私は「称えよー」のところしか知らないので適当に誤魔化しながら歌っていた。

 

 

 

 別のシーン。ゴミ捨て場から校舎へ戻る途中だった。私は歩くのがやたらと遅かった。自分の他にももう一人遅い奴がいて、どうしてこんな性能で生まれてしまったんだろうと嘆いていた。あとで分かったことだが、マウスホイールを押し込むと歩きと走りを切り替えられるようだ。

 

 

 

 別のシーン。校舎では『マジック』のニコル・ボーラスが暴虐をはたらいていた。校舎を支配したボーラスは大量の火竜を呼び寄せると、炎のブレスで生徒たちを焼き殺している。私たちは校門へ続く道をひた走っていた。もうすぐ校門というところで、逃げていたジェイスの背をボーラスの黒い槍が狙っていた。いつでも貫ける、と背中の後ろに浮遊する槍だったが、ジェイスは「これでいい」と微笑んだ。校門の外では、誰かを襲う黒い影が跡形も無く消え去る所だった。どうやらジェイスは未来の改竄に成功したらしい。


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