Re:夢X夜   作:ろあ

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2019/10/19

 あれは2019年10月19日の夢だった。

 

 

 

 私は仲間たちと旅行に来ていた。沖縄あたりの離島で、夏だったと思う。私たちは水の抜けた大きなプールから出られなくなっていた。このあと、サメに噛まれた住人がゾンビ化してパンデミックが起こることが予見された。しかしプールから脱する手段は無く、果たしてパンデミックは起こった。私はゾンビの包囲を抜け、踏切へ向かった。しかしスタミナの切れた私はこのままノロノロと歩いていては踏切を越えられないと、セーフティゾーンに逃げ込んだ。植物園のような場所だ。先に来ていた仲間と一緒に座ると、スタミナと一緒に何か他のステータスも回復しているようだった。しかしどうやらこのセーフティゾーンには時間制限があるようで、32分にはゾンビにも開放されるらしい。私は時間切れと同時に一つの出口から飛び出した。しかし、出口には理性を持った優男のゾンビが構えていて、私は捕まった。歌手か何かの有名人だった気がする。

 

 

 

 別のシーン。学校帰りの道で、私はなぜか両足を揃えてジャンプで前に進んでいた。すると後方から旧友がやってきた。旧友はみんなを誘って誰かの家で遊ぼうといった。ゲームか、鍋パーティをやる予定だった。私たちは話しながら通りから折れ、アパートに挟まれた隘路を抜けて猥雑な住宅街へ向かっていた。

 

 

 

 別のシーン。私は校舎とも病棟ともアスレチックともつかない建物の中にいた。どれともつかないのだ。それらの様相を順に呈していたような、そんな気がする。確か、その建物がアスレチックであった時のことだ。窓辺に食料が配置されていた。饅頭や、コンビニのおにぎりだ。いくつか固めておいてあって、私以外にも複数いる探索者のために全部取るのはやめておこうと思った。饅頭を回収して、おにぎりの山に到着したときだった。一人の女がやってきた。女はおにぎりは全て自分が取るといった。どころか、私の手元の饅頭も自分が先に目をつけていたものだから寄越せと言った。なんでもこの女は変身するためにエネルギーが必要なのだという。食料は一つたりとも取り逃せないそうだ。そうは言っても、私も飢え死には御免である。一つだけくれないかと、押し問答を続けた。やがて女は代替案として、マナを注ぎ込むことを求めた。緑3マナを払えと言われたが、私が彼女の能力欄を読むとその能力は緑3マナと不特定4マナの計7マナで起動するものだった。私がそれを説明してやると、そんなはずはないとまた押し問答になった。結局、私は7マナ払って女を変身させた。女は胴か伸びたか、伸びた髪が体を支えたか、とにかくやたらと背が高くなった。私はその背に掴まった。高所からの視界は複雑なアスレチックの探索にとても役立った。

 建物を回ると、他の探索者たちは女を見て「幽霊だ、離れた方が良い」と言ってきた。

 

 

 

 別のシーン。私は旧友にチョークスリーパーを決められながら、ゲームセンターの中を連れ回された。スポーツマンだった旧友の今の趣味は、フィギュア集めだという。大人になると好き放題買えるだの、むしろ金の使い道が他に無いだのと言っていた。私も勧められたが、余分な金は無いと言って断った。しかしフィギュアはともかく、一緒に並んでいたトレカには若干心が引かれた。

 

 

 

 別のシーン。ポケモンの新作映画が公開されるらしい。第三世代のもののリメイクだ。自分は映画館に行く習慣が無いが、子供のころに一度だけ家族でその映画を見たことがある。劇場は水族館の中にあった。劇場では特殊なゴローンが配布されていた。メガ進化だろうか?顔の部分が焼売の皮のように閉じていて、開くと中から新たなゴローンが形成された。そのゴローンもまた新たなゴローンを生み……それが続いた結果、ムカデのようにたくさんのゴローンが連なっていた。私はこの冒涜的な造形がいたく気に入ったので、ぜひ仲間に入れて冒険しようと決めた。

 

 

 

 別のシーン。私たちはどこかの工場にいた。水気があったので、洋上プラントの類かもしれない。階段で繋がった二階建ての部屋。私のほかに女が一人と、男が一人。どうやら怪物に追われて立てこもっているようだ。私はインテリの役回りを与えられているようで、何やら使える知識を動員しようとしたが、男はこうした状況に慣れているようで、配管からダクトに登って逃げることを提案した。程なくして、死体でできた三体のゴーレムが一階から上がってきた。二人はダクトへ逃げたが最後尾の私は逃げ遅れた。ゴーレムの二体はダクトへ入っていったが一体は残り、私は一階へ飛び降りては階段を上り、ぐるぐると行ったり来たりしてゴーレムと距離を取り続けた。やがてダクトへ逃げた二人が戻ってきた。どうやら無駄に一周してきたようだ。

 ゴーレムたちをどう解決したのかは知らないが、それから一階には狼男のヒーローが現れた。彼は一階に大挙して来た魔物を相手に一人で大立ち回りを見せたが、途中で人間に戻ってしまった。ところが彼はナイフを取り出すと、人間の姿のまま魔物たちを倒していった。魔物がいったん減ると、彼はこちらへ寄ってきた。狼の姿での獰猛さから私は身構えたが、彼の態度は柔らかなものだった。彼の本職は弓兵のようで、階段の下から私に矢を投げてよこした。援護射撃をしろということだろうか?しかし手元にあった銀の弓は私の力では扱えない。私は奥の檻の中から、より扱いやすい弓を探した。

 

 

 

 目を覚ます間際、私はこれらの夢を弟に話している夢を見た。「その話は一度聞いたことがある」と言われた。


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