海賊王との対談
インペルダウンLEVEL6
そこは大監獄の最深部に位置し、世界から存在を揉み消された程の凶悪犯が収容されている場所。
無間地獄と呼ばれ囚人には無限の退屈という苦痛の中を生きなければならないというものだった。
彼の海賊王、ゴールドロジャーも例外ではなかった。海軍に自首した彼は、そのままLEVEL6へと送られて無限の退屈に暇していた。
そんな日々がある日突然破られた。
・・・・
看守が時折見回りにくるが、それも2時間に一回来る程度のもの。
囚人たちはそれである程度の時間間隔を計算していた。
ロジャーもそうやって暇を潰していた。
だが彼はなにかに気づく。
看守が開けた扉から一人の少年らしき男が入ってきたのだ。
看守はすぐ隣にいるはずの少年に気づかなかったのを不思議に思うロジャー。
そして牢獄に彼は近づくがロジャーを除き誰も不審に思わなかった。
そして彼は牢獄の前で座ると
「こんにちは。ロジャーさん。話に来ました」
「おめえは誰だ?誰も気づいてないようだが……お前の能力か?」
「そうです。今日は貴方と話したくてここに来ました」
「バカかおまえ!それだけのためにこの大監獄に来るだと!はっはっはっ!面白え!」
ロジャーが馬鹿笑いするが遂に可笑しくなったのかと誰も特に気にすることはなかった
「で?何を聞きに来たんだ?冒険の話か?」
「まあそうですね。貴方は誰も知らないことを知ってそうですし」
「そうだな!だがラフテルへの行き方だけは教えねえぞ?」
「何を。自分で行くのが筋でしょう」
「言うじゃねえか!」
そしてロジャーは話した。
巨人の島での物語……小人族の存在……黄金郷シャンドラ……空に浮かぶ島……深海の魚人島……海を歩くゾウの大陸……などなど幻想と思えるような冒険記の連続に少年は目を輝かせた。
「まあここまでだな!」
「ありがとうございます!とっても面白かったです!俺、昔からそういう冒険に憧れてたんだ~!」
「気に入ってもらえたならなによりだ!」
「ロジャーさん話を教えてもらった代わりといっちゃあ何ですが……ここから出たいと思いませんか?」
「……成程。確かにお前の提案はいいものだが……断らせてもらう」
「……なぜですか?」
「俺ぁ……もう長くねえんだよ……」
ロジャーが悟った様に語る様から少年は察した。
「代わりといっちゃあなんだが小僧。一つ頼まれてくれねえか?」
「……出来る範囲でなら」
「シャボンディにいるレイリーに伝言を伝えてくれねえか?」
「いいですけど……何をですか?」
「……今までありがとう」
「……わかりました。必ず伝えます」
「絶対だからな!小僧!」
「ええ」
そして作業員に乗じてエレベーターに乗り込もうとする彼に
「おい小僧!名前は!」
「……シルバー・D・リク」
「リクか!確かに覚えたぞ!」
そして海賊王ゴールドロジャーは数週間後、ローグタウンで処刑される直前、大海賊時代を作り上げた。
これは大海賊時代をぬらりくらりと自由に生きる男の物語である。
シルバー・D・リク
ロジャーとの対談時11歳
リクは七武海になるべきなのか
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