ぬらりひょんの航海記   作:ハッタリピエロ

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九蛇の三姉妹

リク達が無人島に停泊してから一か月が過ぎた。

 

この島は広く山や海にも食糧が豊富なので食うのには困らなかった。

 

そしてリクはジャングルで巨大イノシシと対峙していた。

 

イノシシは弾丸のように突っ込んできたがその突進はリクに当たることはなく

 

「鏡花水月・魔閃!」

 

横から一刀両断された。

 

そして息絶えたイノシシを担いで浜辺に戻ると

 

「船長」

 

「どうだオーガー。なにかあったか?」

 

オーガーは視力の高さ、リクよりも強い見聞色の覇気から見張りの大半を担っていた。

 

「今のところは……あっ」

 

「どうした?海軍か?」

 

「いや……違うな。だが面倒なものだ」

 

「面倒?」

 

「アマゾンリリーのところから少女が三人、人攫いの手によって連れ去られた。以上」

 

「……」

 

「船長?」

 

「……お尋ね者の俺が言うのも……なんだが……人身売買なんて気に食わねえ。そいつらを救けにいくぞ」

 

「船長……」

 

「皆もついてきてくれるか?」

 

「何を今更」

 

「お兄ちゃんについていくよ!」

 

「ウィーハッハ!暴れてもいいんだよな!?」

 

「船長の決定なら……」

 

「よし。じゃあ行くぞ。出航だ!オーガー。そいつらから絶対に目を離すなよ」

 

「了解」

 

こうしてリク達は見えない距離を保ちながらシャボンディ諸島まで尾行に成功した。

 

だが島に入ってから見失ったそうだった。

 

「この島であることは間違いないんだよな?」

 

「はい」

 

だが以前来たリクはシャボンディ諸島の大体の地理を理解していた。

 

「おおかた1番グローブだろうが……念のためだ。オーガーとラフィットは俺と来てくれ。二手に分かれよう」

 

そしてしらみつぶしに探していると

 

「ホントに高くで売れたよな!あの三姉妹!」

 

「あ~あ!俺も味わいたかったぜ!」

 

「そりゃそうだな!ギャハハハ!」

 

と会話の内容に我慢の限界がきたのか正面の一人を蹴り飛ばすリク。

 

人攫いたちは突然ふきとんだ仲間といきなり現れたリクを前に震えていた。

 

「おい。素直に答えろ。その姉妹をどこに売った?」

 

「ひええええっ……!」

 

「素直に答えた方がよろしいですよ。船長は寛大ですが敵と決めたら容赦しませんから」

 

恐怖から素直に答えた人攫いたちをリクはもう用がないとばかりに放り捨てた。

 

「おい、バージェスたちを呼べ。1番グローブに向かうぞ」

 

「了解しました」

 

リクたちは1番グローブで合流すると

 

「敵はわかったんだよな!?じゃあ遠慮なく暴れるぞ!?」

 

「俺も腹が立っていとこだ。いいよな?リク」

 

「ああ……この際だ。好きなだけ暴れろ」

 

どうやら皆やる気満々のようだ

 

そしてヒューマンショップの前に立つと

 

「行くぜ!波動エルボー!」

 

バージェスの右肘から放たれた波動はヒューマンショップの正面扉を破壊して店内にまで影響を与えた。

 

「なんだあ!?」

 

「キャーーーー!!!!」

 

悲鳴をあげる客たちを他所目にリク、ラフィット、ロビンは認識を消して店内へ侵入した。

 

衛兵が出てくるのを見たバージェスは

 

「ウィーハッハ!まとめて相手してやるぜ!ガレオンラリアット!」

 

雑兵たちをゴミのように吹き飛ばした。

 

ニードルも

 

「暗鬼黒演武」

 

右腕の裾から剣や刀、薙刀など無数の武器を矢のように繰り出して、惨劇を生み出した。

 

この技はポケットに収納した武器を弾丸のように放つ中距離用の技である。

 

そして繰り出した武器を投げつけ、衛兵たちを片付けるニードル。

 

オーガーも得意の早打ちで打ち漏らした敵を確実に仕留めていた。

 

外が騒がしくなっている隙に奴隷を解放させる魂胆であった。

 

とリクは目的であった三姉妹を見つけて喜んだが

 

天竜人の一人が姉妹たちに鍵を持って近づいたのを見て迷うことなく一刀両断した。

 

天竜人が斬られたことに悲鳴をあげる客たち

 

そして鍵を奪ったリクは姉妹たちにだけ認識を見せると

 

「あ、あなたは……」

 

「それは後で。逃げるぞ」

 

「はっ、はい!」

 

「させるか!」

 

それをさせんとばかりに雑兵たちが三姉妹を捕らえようと動くが

 

「クラッチ!」

 

ロビンによって関節を決められ、倒れた。

 

そしてラフィットが他の奴隷の鍵を回収すると

 

「船長」

 

「ああ、ありがとう。後はゴミ掃除だけだ」

 

そして雑兵たちを覇王色の覇気で気絶させると残りの一人の天竜人が

 

「き、貴様ら!こんなことをしてタダですむと思うなえ!貴様らはグヘッ!」

 

「……もういい。耳障りだ」

 

手刀で黙らせると

 

「船長。殺さなくてよかったんですか?」

 

「そいつを使って伝言頼むぜ。内容は……--------だ」

 

「ホホホ。流石船長です」

 

ラフィットが天竜人に催眠術をかけている間に俺は奴隷たちを解放した。

 

「ありがとう!この恩は忘れねえ!」

 

「俺たちの英雄だ!」

 

「本当にありがとう!」

 

奴隷たちの認識を消して船まで行くように言う。

 

と奥からラフィットとロビンが現れて

 

「船長。悪魔の実です。ここのオーナーが持っていました」

 

「こっちも大漁だよ!」

 

幾つかの悪魔の実と宝の山をリクに見せた。

 

リクは迷ったが全部奪うことした。

 

「バージェス。終わったか?手伝ってくれ」

 

「わかった!任せとけ!」

 

そして船に着き出航するとリクの元に先ほどの姉妹たちがやってきた。

 

「「「あの……たっ、助けてもらいありがとうございました!」」」

 

「別にいいよ。それに」

 

「うん?」

 

「怖い中でよく頑張った」

 

そういってリクが頭を撫でると姉妹の長女、ハンコックは頬を赤く染めてモジモジとしていた。

 

ロビンはこの時ライバルが増えたと本能的に感じ取っていたそうだ。

 

その後リクたちは奴隷たちをそれぞれの故郷に送り届けることにした。

 

ハンコックは残りたがっていたが妹、サンダーソニアとマリーゴールドの説得もあり、アマゾンリリーの戦士になるために帰ることになった

 

一方その頃、マリージョアでは

 

「全く!手に負えん奴らだ!」

 

「それで?殺されなかったハルマド聖は?」

 

「はあ……命に別状はないと……ただ……」

 

「ただ?」

 

「突然喋りだして……なにかに操られているみたいに……その……いいにくいのですが……『いつか俺たちはおまえらを引きずりおろしてやる。楽しみにしてろ』……と」

 

「…………」

 

「はっ!こ、これで失礼します!」

 

五老星の迫力に圧倒された伝達係は怖くなって逃げだした。

 

「催眠術で我らに伝言とは生意気な!」

 

「これだからDは……!」

 

「だが奴らを軽視するわけにはいかん。クザンやサカズキを下すほどのやつだ」

 

そして翌週、リク達の懸賞金があげられた

 

シルバー・D・リク

 

懸賞金5億ベリー

 

ニコ・ロビン

 

懸賞金1億3000万ベリー

 

暗殺破壊者 ニードル

 

懸賞金2億ベリー

 

チャンピオン バージェス

 

懸賞金3億8000万ベリー

 

音越え ヴァン・オーガー

 

懸賞金1億1000万ベリー

 

鬼保安官 ラフィット

 

懸賞金1億1000万ベリー 

リクは七武海になるべきなのか

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