ぬらりひょんの航海記   作:ハッタリピエロ

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遅れて申し訳ない……!!

それとお気に入りが1000を超えていました!これも皆さまのお陰です!

ありがとうございます!


次代の覇者たちの邂逅

リクたちがカームベルトを渡ってから1週間、百鬼夜行海賊団は目的地の東の海にいた。

 

「やっと着いたか」

 

「ウィーハッハ!随分とのどやかだなぁ!」

 

「センゴクさんが平和の海って呼ぶだけはあるな」

 

「どうかな?わかってるだろ。この先行くドーン島のゴア王国の闇……おまえも知らないわけじゃないだろ?」

 

「ああ……」

 

ニードルの言葉にロシナンテも苦い顔をする。

 

ゴア王国は東の海で最も綺麗な王国と呼ばれているがその実態は王族や貴族に不要なものを全て、不確かな駅(グレイ・ターミナル)と呼ばれる場所に追いやって隔離している表面上の美しさだけを取り繕っている国で無法地帯や病気が蔓延している場所も少なくない。

 

リクも顔には出さないものの内心では嫌悪感を露にしていた。

 

「まあリクも嫌そうなオーラを出すなよ。別にゴア王国に行くわけじゃないんしさ」

 

「……バレたか?」

 

「当たり前だ。何年コンビ組んでると思ってんだよ。なんなら俺たちでゴア王国を滅ぼしてやろうか?」

 

「冗談止めろ。クソ王族や貴族たちは殺るとしても一般市民を巻き込む気か?」

 

「それもそうだな。ん?お前まさか……」

 

「あ?殺るに決まってんだろ?まあといっても物理的じゃねえ。精神的に殺ってやるんだよ。そうだなあ……どこかの無人島に強制バカンスか、国王の食事に死ぬほど苦い薬物を混ぜてやるか、催眠術でジワジワと悪夢を見せてやるか……ん?なに皆引いてるんだ?」

 

リクが嫌がらせを口にしていると全員がドン引きしている。

 

「よくそんな嫌がらせ思いつくよなあ……」

 

「ホホホ、私でも引きましたよ?」

 

辛辣な言葉に少し落ち込むリク。本人がそれをできるだけあって猶更タチが悪い。

 

「まあやるかどうかは置いといてそろそろ見えるか?オーガー」

 

「ああ……あと少しでつく」

 

ドーン島のフーシャ村に話題No. 1の海賊団が降り立とうとしていた。

 

だが運命とはどこまでも波乱を待ち望むものでドーン島にもう一つの船が近づいていた。

 

・・・・

 

「シャンクスまた航海に連れて行ってくれなかったなー!」

 

フーシャ村の少年ルフィは酒場で愚痴を呟いていた。

 

「ふふ……ルフィがもっと大きくなったらきっと連れて行ってくれるわよ」

 

「俺は今すぐ行きてーんだよ!」

 

酒場の主人マキノは笑ってルフィの愚痴を聞いていた時

 

「おい!海賊が来たぞ!」

 

村人の一人が息を切らしながら酒場のスイングドアを開けてそう言う。

 

「シャンクスか!?」

 

「いや違う!この辺りで暴れまわっているブルージャムの部下だ!ルフィ!マキノさん!逃げろ!」

 

それだけ言うと男は村へ戻っていった

 

「ルフィ!すぐに逃げましょう!」

 

「えー!」

 

「相手はシャンクスさんたちとは違うのよ!殺されるかもしれないわ!」

 

「うっ……わかった……」

 

ルフィたちが酒場の外へ出ると隠れていたコルボ山から下りてきたブルージャム海賊団が暴れまわっていた。男たちも応戦するがやはりというか実戦経験は海賊の方が上のようだ。次々に傷ついて倒れていく

 

「魚屋のおっちゃん!おまえらぁああ!」

 

「ダメよルフィ!」

 

ルフィが突っ込んでいくが簡単に蹴り飛ばされてしまった。

 

蹴り飛ばされたルフィにマキノは駆け寄って抱えて逃げようとするが

 

「死ねえ!」

 

振り下ろされる剣を見て死を覚悟したが

 

シュバッ!

 

「が……!?」

 

剣は振り下ろされることなく男は胸に切り傷を受けて倒れた。

 

「あ……貴方は……?」

 

「誰だ……?おめえ……」

 

「……ただの通りすがりの海賊だよ」

 

・・・・

 

ー少し前

 

「あー!気持ちいい風だな~」

 

リクがデッキチェアにもたれていると

 

「船長、村が見えましたが……」

 

「……なんかあるってことか?」

 

「村人たちが海賊に襲われています。以上」

 

「ウィーハッハ!どうするんだ船長!?」

 

「う~ん……拠点となるところの人たちを殺されたら困るし……助けますか!」

 

そう言ってリクは月歩で一人で村に向かう

 

「相変わらずだな…船長は」

 

「ふふっ……!でもそんな優しいリクが好き♡」

 

「ホロホロホロ……そうだな」

 

オーガーは背中の翼で、モネもユキユキの能力で腕を翼に変えて飛び立つ。ペローナは自らの能力で浮かして島へと飛ぶ。

 

ハルキもエネルギーを推進力にして飛び立つ。

 

「俺たちも迅速に総大将の元へ向かうぞ!」

 

『おおー!』

 

一方島に着いたリクは認識をマキノとルフィ以外に見られないようにしていたが、

 

「……折角だ。海賊ごっこをしている奴らに格の違いを教えてやる」

 

能力を解除すると海賊たちはリクを視認でき、

 

「テッ、テメェか!仲間を殺ったのは!」

 

「ああ」

 

「ぶっ殺してやる!」

 

海賊の一人が大斧を持って振りかぶってきたが左手で掴んで受け止める

 

「なっ!?」

 

次の瞬間にリクが力を少しだけ込めると斧の刃の部分はバキリと壊れ、同時に目にも見えない回し蹴りを食らって男は村の外れまで吹き飛ばされた。

 

「さてと……さっさと終わらせるか」

 

彼が祢々切丸に手をかけたと瞬間

 

リク以外の者たちは彼が一瞬で移動したようにしか見えなかったが

 

「あ……れ……?」

 

海賊たちの首が次々とゆっくり落ちていった。

 

そしてリクは抜いてないはずの刀を鞘に納める

 

マキノは目を見開いていたが誰の仕業かすぐに気づいた。ルフィも驚いてはいたがリクの攻撃には気づかなかった

 

リクが近づくと一瞬ビクッとなるマキノだったが助けられたとわかっていたので変に警戒はしなかった。

 

「大丈夫か?」

 

「ええ……ありがとうございます……」

 

「そりゃよかった」

 

リクに手を取られ、立たされて赤くなるマキノ。

 

一方ルフィは

 

「おめえ誰だ?」

 

「まず名乗れ。それが礼儀だ」

 

リクにそう言われると

 

「モ、モンキー・D・ルフィ!海賊王になる男だ!」

 

リクは虚をつかれたような顔になったがすぐにニヤリと笑って

 

「そうか。俺はシルバー・D・リク。現役の海賊だ」

 

後に、世界の覇権を争うほどの大海賊になる二人が今、邂逅を果たした

 

 

リクは七武海になるべきなのか

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